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公開日 2023/05/31 15:51

テクニクス、ブランド初HDMI ARC対応のネットワークオーディオアンプ「SU-GX70」

音楽/映像どちらも高音質で楽しめる“リビングオーディオセンター”
編集部:成藤 正宣
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パナソニックは、Technics(テクニクス)ブランドの“グランドクラス”から、ネットワークオーディオアンプ「SU-GX70」を、2023年6月下旬より発売する。価格は220,000円(税込)。

「SU-GX70」(シルバー/ブラック)

テクニクスとして初めてHDMI ARC機能に対応。独自のフルデジタルアンプ技術「JENO Engine」をはじめとするデジタル信号処理技術を組み合わせることで、音楽ソースだけでなく映像ソースも高音質で楽しめる“リビングオーディオセンター”に位置づけられる製品。

同社では、“テレビの音質も2chコンポーネント相当の本格的な音にアップグレードしたい”“音楽を楽しみながらテレビにも接続できるコンポーネントが欲しい”というような、映像/音楽ストリーミング配信サービスの利用者が増え続ける中で高まっている“配信コンテンツをより高音質で楽しみたい”というニーズにも応えられるとしている。

HDMI ARC対応により、音楽/映像どちらも高音質に楽しめるとする

入出力端子は、上述の通りHDMI出力(ARC)に加え、同軸デジタル入力×1/光デジタル入力×2/ライン入力×2/フォノ(MM)×1/USB-A×1/USB-B×1/アナログ出力(PRE OUT)×1/スピーカー出力を搭載。LAN端子も備えるほか、Wi-Fi(IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax)およびBluetooth Ver.5.1(AAC/SBC)もカバー。FMチューナーも内蔵する。再生フォーマットはPCM 384kHz/DSD 11.2MHzまでサポートする。

5系統のデジタル入力と3系統のアナログ入力を搭載。PRE OUTやフォノ端子なども備える

独自のフルデジタルアンプ技術である「JENO Engine」を搭載。ノイズシェーピング方式のクロック再生成回路や、高精度サンプリングレートコンバーターにより、デジタル信号の伝送などで生じるジッターや変換誤差の問題を低減。高精度PWM変換回路により音の歪みや音質劣化も低減し、HDMI/同軸デジタル/光デジタル入力からの信号を豊かな音質で再現できるとする。

またHDMIの伝送経路においては、パナソニックブランドのBDレコーダー/プレーヤーで培った高音質技術を投入。HDMI規格では映像/音声信号がセットで伝送されるが、このうち映像信号データと解像度を抑えることで伝送負荷を最小化。これにより、送受信時のノイズ発生や音質劣化を低減した。

加えて入力されたHDMI音声信号は、HDMI LSIをバイパスしてDIR(デジタルオーディオインターフェースレシーバー)に最短経路で伝送し、ジッターの影響を低減。デジタル回路用の電源部にはノイズ除去コンデンサーを採用し、デジタル入力全般からのノイズを低減した。

アナログ入力についても、音質にこだわった左右対称レイアウトのディスクリート構成を採用。グランドクラスの上位ライン“リファレンスクラス”の「SU-R1000」をベースに再設計したもので、部品も同品質のものを用いた上でチューニングを実施した。特にフォノイコライザー回路については、MMカートリッジに特化した設計とすることで、上位モデルのクオリティにより近づけたという。

上位モデル「SU-R1000」をベースに再設計したアナログ入力を搭載

電源部には、プリアンプ用/パワーアンプ用がそれぞれ独立した2段構成の「Twin Power Supply Circuit System」を採用し、低ノイズ/低インピーダンスを追求。プリアンプ用電源では従来よりもスイッチングノイズの影響を抑えつつ、もう一方のパワーアンプ用電源には低ノイズで周波数変動も少ない電源回路「High Speed Silent Power Supply」を搭載。音楽信号の変化に素早く追従し、瞬間的な大出力にも対応できるハイパワーを備えたとする。

プリアンプ用/パワーアンプ用がそれぞれ独立した電源回路「Twin Power Supply Circuit System」

さらに、組み合わせるスピーカーの負荷に応じてアンプの駆動を最適化するアルゴリズム「LAPC(Load Adaptive Phase Calibration)」を搭載した。スピーカーを接続した状態のアンプ出力の周波数振幅位相を測定/解析し、振幅と位相がフラットとなるようにデジタル信号処理で補正。これにより、スピーカーごとのインピーダンス特性の影響を抑えながら、空間表現に優れた音を実現したとのこと。

各部に採用するパーツも吟味しており、デジタル信号経路上のカップリングコンデンサーにはフィルムコンデンサーを、パワーアンプ部およびパワーアンプ用電源には“リファレンスクラス”と同等の電解コンデンサーを採用。パワーアンプ部の出力とスピーカー端子との間は極太の14番線で接続し、非磁性体の真鍮ビスで締結するなど、上位モデルで培った音質向上ノウハウも取り入れている。

設置場所の音響特性に合わせて音質を調整できる機能「Space Tune」も搭載した。前後左右の空間が空いた設置に適した「Free」をはじめ、壁際設置用の「Wall」、コーナー設置用の「Corner」、棚の中などに置く場合に適した「In a Shelf」の4つのプリセットを用意し、いずれかを選ぶだけで手軽に設定が可能。

プリセット以外にも、左右のスピーカーそれぞれ異なる設定を割り当てられる「L/R Custom」、スマホ/タブレットアプリ「Technics Audio Center」から測定/補正を行い、より精密な調整ができる「Measured」が用意される。なお、「Measured」の設定はiOS機器のみ対応する。

ほか音質機能として、使用しない入力や信号処理回路をオフにする「Optimally Activated Circuit System」や、ネットワーク回路およびHDMI回路の電源を任意にオン/オフできる「Pure Amplification Mode」を搭載。これらの機能を活用することで機器内のノイズを最小化し、音の純度を高められるとしている。

Bluetooth入力時には、圧縮音声を独自のアルゴリズムで補完し、非圧縮音源相当の音質にまで近づける「Re-master Enhanced for Compressed Audio」が利用できる。

アンプの定格出力は40W+40W(8Ω)/80W+80W(4Ω)。推奨負荷インピーダンスは4 - 16Ω。消費電力は63W。外形寸法は430W×98H×368Dmm、質量は約6.6kg。カラーバリエーションはシルバー/ブラックの2色を展開する。

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