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公開日 2000/12/01 17:24

松下電器の2001年度〜2003年度 経営計画「創生21計画」が明らかに

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●松下電器産業株式会社が、同社取締役社長 中村邦夫氏の指揮のもとに現在策定を進めている、2001年度から 2003年度までの3カ年経営計画。「創生(そうせい)21計画」と名付けられたその経営計画の概要が明らかにされた。

21世紀に向けての新しい松下の創生をはかるその内容は、「超・製造業」への自己革新を図り、製造部門の自主自立のため、伝統的な開発・製造・販売一体の事業部から製造機能を分離・独立させる、といった項目を含むきわめて大規模かつ重要なもの。概要は以下のとおりである。(Phile-webスタッフ)

「創生21計画」の概要

1.ねらい
21世紀においても一層社会に貢献できる新しい松下の創生を図るために、 お客様の視点からサービスを提供することを第一義とし、それを実現する システム、機器、デバイスを開発供給する「超・製造業」への自己革新を図る。

2.チャレンジ目標 ―下記目標の2003年度実現を目指す。
・連結営業利益率     : 5%
・連結売上高       : 約9兆円
あわせて資本収益性の向上を目指す。

3.新しい事業セグメント 
デジタルネットワークの進展、放送と通信の融合等の変化を鑑み、 2001年4月から事業セグメントを従来の「民生」「産業」「部品」から 下記の4つのセグメントに変更する。
(1)AVCネットワーク         … 映像・音響、情報・通信
(2)アプライアンス           … 家庭電化、住宅設備
(3)インダストリアル・イクイップメント … 産業機器
(4)デバイス              … 部品

4.取組みの考え方 ―「破壊(構造改革)と創造(成長戦略)」 
20世紀の成功体験に基づく従来の経営構造・企業風土を大幅に見直す「破壊」 をおこない、お客様にとっての価値を創造すべく製造業としてなしうるサービス を創出するため、21世紀の経営構造を「創造」し、次代の成長戦略を 進めていく。

5.取組み概要
<構造改革>
これまでも、97年度から「発展2000年計画」として高収益企業に向け、 構造改革を進めてきた。
さらに、資本収益性に重点を置き、次の取組みをおこなう。

1. 事業再編
付加価値を生み出さない事業、競争優位にない事業の見直しをおこなう。
(1)各分社・関係会社毎の事業部の枠を超えた組織の大括り化
(2)国内外の拠点集約・売却による資産の圧縮・効率的活用
(3)既存事業の海外シフト、世界最適地生産の加速
(4)不採算事業・低収益事業の見直し

2. ものづくり改革 
製造部門の自主自立のために、伝統的な開発・製造・販売一体の事業部から、製造機能を分離・独立させる。
(1)製造専門部門としてものづくり収支責任を明確化
(2)小規模工場の集約による大規模高効率工場
 「ファクトリーセンター」への転換、
 部品・部材調達力の強化、ものづくり人材の育成などを加速
(3)EMS(Electronics Manufacturing Service)のような高効率アセンブリー
 に加えて、独自の強みを持ったデバイスやモジュール、あるいは究極の
 アセンブリー技術を核とした製造専門集団の創造

3. 国内家電営業体制の改革
ブランド別自己完結型マーケティングを実現し、市場にダイレクトかつ スピーディに対応できるローコストな国内家電営業体制を構築する。
(2001年4月1日付)
(1)事業部営業部門、家電・情報営業本部/LEC本部の解消
(2)ブランド別にマーケティングを展開するナショナルマーケティング本部、
 パナソニックマーケティング本部の新設
(3)渉外窓口としての家電流通本部の新設

<成長戦略> 
テレビとモバイル端末が核となるデジタルネットワーク時代において、 その両者でリーダーシップをとっている当社は、「デジタルAV」と 「モバイル・コミュニケーション」を戦略の柱として強力に推進する。

あわせて、この両事業を支える「半導体(システムLSI)」、
「蓄積デバイス」、「ディスプレイデバイス」をはじめ、高周波モジュール・ モータ・電池などのデジタルネットワーク分野の基幹デバイスを内製化できる 強みを活かし、バリューチェーンで付加価値をすべて取り込み成長を加速する。

また、将来の成長性・収益性の確保に向け、eネットビジネス、システム ソリューションなどのサービスを提供する事業を戦略的に展開し、新たな事業 基盤の確立を目指す。

海外についても、AVCネットワーク分野やアプライアンス分野を中心に海外 事業を強化・拡大を図る。

なお、上記の構造改革、成長戦略の詳細については、今後具体的に検討を 進めていく。

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