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公開日 2003/07/02 20:43

RWPPI、ラウンドロビンテストの定期全体会議が開催される

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左)ゼネラルミーティングが行われた 右)ラウンドロビンテストのゼネラルミーティング・チェアマン:内海喜洋氏
●RWプロダクツ・プロモーション・イニシアティブ(略称RWPPI)による、ラウンドロビンテストの定期全体会議が7月2日に東京都目黒区の同事務局において開催された。

DVDフォーラムによって国際規格として策定されたDVD-R/RWフォーマット関連商品の普及促進を目標に活動を開始したRWPPIでは、メディアの記録・再生状況を検証する“ラウンドロビンテスト”をこれまで継続的に行ってきた。こちらは「物理フォーマット」・「論理フォーマット(PC用ドライブ)」・「論理フォーマット(DVDレコーダー)」・「再生互換」という4つに細分化されたワーキンググループにおいて、DVD-R/-RWディスクをそれぞれのグループ内のメンバー会社間で「総当り」的に繰り返し記録・再生状況を検証し、メディアの各種互換性データを蓄積していくものである。これにより、DVD-R/-RWメディアにおけるハード機器とメディアを多角度から組み合わせたデータが明らかにされ、記録・再生機能における信頼性が徹底検証されるのである。

DVD-R/-RWメディアが、ユーザーにとって最も安心して使える製品として発展していくために、RWPPIでは意欲的な研究活動を継続して行い、その経過と成果に関する定期的な報告をメンバー全体の間で交わし合う全体会議を定期的に開催している。この日行われた全体会議では、MJC社(シンガポール・メディアメーカー)、(株)インターメディア(日本・メディアメーカー)、インフォディスク社(台湾・メディアメーカー)、アヘッド・ソフトウェア(ドイツ・PCソフトメーカー)、ギガストレージ社(台湾・メディアメーカー)の5社が新たにラウンドロビンテストのメンバーに加わり、計35社による活発な研究活動の報告と意見の交換とが行われた。

会議においては、各ワーキンググループごとに取り組んでいる活動内容の経過報告と、達成された成果の詳細報告が全メンバーに向けて行われる。各ワーキンググループにおいて、それぞれの課題が細かく分けられた段階ごとの目標設定を着実にクリアしていくことで、DVD-R/-RWメディアの記録・再生機能におけるパフォーマンスの拡大と、これまでに報告されてきている問題点の解決とが併せて実現されていく。再生互換性の結果報告については、RWPPIのホームページにおいて、一般公開用のデータが定期的に更新しながら発信されている。

RWPPIは、今後もDVD-R/RWとVRフォーマットの啓蒙活動強化を引き続きはかりながら、ユーザーにとって安心して使える記録メディアとしての、DVD-R/-RWのパフォーマンスを徹底検証するラウンドロビンテストの強化と拡充を押し進めていく考えであるという。ラウンドロビンテストにおけるこれまでの歩みと今後の方向性について、この日の会議の場において、ラウンドロビンテストのゼネラルミーティング・チェアマンを務めるパイオニア(株)内海喜洋氏にさらなる詳細を伺うことができた。

現在参加企業35社を数えるラウンドロビンテストだが、そもそものスタートの経緯については「DVD-R/-RWというメディアのスタート時に取り決められた規格だけでは、お客様に安心して継続的に使っていただける製品をつくりつづけることはできないと我々も考えておりました。製品の設計においても互いに同じ土俵の上で密にコミュニケーションを取り合いながらモノづくりを行わなければならないと、DVD-R/-RWを採用した商品を世に送り出すメーカーが、自然に呼び掛け合いながら実現することができた団体がRWPPIではないでしょうか。」と内海氏は語る。

RWPPI、ならびにラウンドロビンテストのメンバーにますます多くの企業が参加を表明していく中で、最近はPCドライブメーカー、アプリケーションメーカー、さらには海外でDVDメディアのビジネスを展開する企業の参加が増えているという。「業界内でも私たちの活動に対する注目は非常に高いものがあります。やはりこれだけDVDエンターテインメントが隆盛を極めるこの頃では、ハード、ソフトあらゆる商品の記録・再生互換性を単独の企業が検証していくことは大変難しいものと思われます。RWPPIが蓄積してきたデータやノウハウは今の時代により重要性を増してきていると確信しています。ラウンドロビンテストの参加企業にも新しいメンバーが増えつづけて行けば、メンバーどうしの製品の互換検証を拡充して行かねばなりません。DVD-R/-RWメディアを使っていただくユーザー方々には、どんな環境・組み合わせでも録画・視聴が楽しめる環境をご提供することが私たちの今後の目標であり、果たすべき役割であると認識しております。」と、ラウンドロビンテストの方向性を内海氏は示してくれた。

DVDエンターテインメントを楽しむユーザーにとって、今日これだけ多種多様になったDVDメディアのフォーマットから、長く・安心して使うことのできる商品を選ぶのはとても体力のいる作業だ。このような現状にあって、RWPPIが注力するラウンドロビンテストが、DVDメディアの発展とそのユーザーにもたらす意義は大きい。今後もラウンドロビンテストの成果には注目が集まるに違いないだろう。

(Phile-web編集部)

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