パイオニア、世界最速の55倍速ダビングを実現したDVDレコーダーを発売

●パイオニア（株）は、「録画・再生・ダビング」の簡単操作を追求したDVDレコーダー3機種を6月下旬より発売する。製品の概要は以下の通り。

HDD+DVDレコーダー
「DVR-620H-S」250GB HDD \OPEN（予想実売価格125,000円前後）
「DVR-520H-S」160GB HDD \OPEN（予想実売価格95,000円前後）
DVDレコーダー
「DVR-320-S」\OPEN（予想実売価格50,000円強）

各製品はそれぞれ「DVR-610H-S」「DVR-510H-S」「DVR-310-S」の後継モデル。各モデルともDVDドライブは-R 8倍速、-RW 4倍速に対応した。また、録画モードにSLPモード（8時間/4.7GB）が加わった。「録る」「見る」「残す」という3つの動作において「選んでポン。」をキーワードに簡単操作を追求している。

「録る」の部分では、ジェムスター社のEPG「G-GUIDE」を採用し簡単録画予約を実現。見やすいグリッドスタイルのGUIを採用し、キーワード検索、ジャンル検索も素早く操作が可能だ。

「見る」では、高速サムネイル表示を実現した「動画ディスクナビ」を採用。HDD内に録画した番組をサムネイル付きで一画面に6つ表示が可能で、目的の番組を素早く探すことが可能だ。また、「オートCMスキップ」機能を採用。CMスキップ機能で「オート」を選択することで、ステレオ音声部を飛ばして再生することが可能だ。

「残す」のダビング機能面では、ディスクナビ画面からワンボタンでダビングの開始を実現。また、上記の「オートCMスキップ」で再生中にダビングボタンを押すことで「オートCMカットダビング」を行うことが可能だ。SLPモードで録画した番組のDVD-Rへのダビングは実測値で最大55倍速を実現した。

また、その他の便利機能も豊富に搭載。ディスク容量にあわせて録画する「ディスクぴったり録画モード」や、自由な編集を可能にする「部分消去編集」、「1.5倍早見」機能などが採用された。

高画質録画を実現するための新技術としては「新VBRアルゴリズム」を採用。速い動きの映像にビットレートを多く割り当てることで、より自然で滑らかな映像を実現している。

さらに、ディスクの反りや厚みのバラつきによる録画・再生の精度低下を解消する「液晶チルト機構（液晶収差補正機構）」、高速ディスク回転時の機械振動を押さえ、信頼性を向上させる「UltraDRA」、記録特性をディスク毎に最適化し、高い繰り返し録画精度を実現する「プレシジョン・レコーディング・テクノロジー」など、DVD録画の高画質・高品質を実現する様々な技術を盛り込んだ自社開発DVD-R/RWドライブを搭載した。

本日、同社の本社にて行われた新製品説明会での質疑応答の内容を以下に掲載する。

Ｑ．片面2層ディスクには対応しないのか？
Ａ．フォーマットが決まらないと始められないが、決まり次第対応したいと考えている。

Ｑ．台数を多く売るためには海外展開も必要では？
Ａ．昨年のモデルから全世界展開をしています。北米、アジア、ヨーロッパで展開しています。製品の生産はほぼ中国の弊社工場で行っています。

Ｑ．2003年のシェアと2004年の目標は？
Ａ．2003年の世界でのシェアは15〜16%、目標は20%。日本では20%くらいのシェアを獲得しており、2004年もこの20%を維持したいと考えています。

Ｑ．BSチューナーを省いた理由は？
Ａ．普及価格帯の製品ということもあり非搭載としました。他社も同じ傾向があるようです。

Ｑ．ソニーが採用している自動録画機能はつけないのか？
Ａ．入れていません。EPGに求めたのは、高い操作性と、見やすさです。

Ｑ．ブルーレイ製品については？
Ａ．研究開発中です。今すぐ発表できる段階にはありません。ユーザーや市場の動向を見てからとします。

Ｑ．これまでユーザーから多かった機能の要望は？
Ａ．EPGが多かったです。使い勝手を追求する上で、今回は必要であると判断しました。

（Phile-web編集部）