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公開日 2005/05/16 16:56
「DLPと真っ向勝負」−エプソン、クールダウン不要のデータプロジェクター3機種
セイコーエプソン(株)は、「ワンタッチオフ」機能を装備し、クールダウンを不要にしたデータプロジェクター“Offirio”シリーズ3機種を5月下旬から順次発売する。
製品の概要と型番、価格は以下の通り。
■SVGA スタンダードモデル「EMP-S3」\OPEN(予想実売価格10万円弱)5月下旬発売
■SVGA スクリーンセットモデル「EMP-S3SP」\OPEN(予想実売価格10万円弱)5月下旬発売
■XGA スタンダードモデル「EMP-760」\396,900(税込)6月上旬発売
■XGA Easy MPモデル「EMP-765」\449,400(税込)6月上旬発売
いずれも、投射方式は3板液晶パネル「3LCD」方式を採用。光源ランプには、自社開発の「E-TORL(Epson-Twin Optimize Reflection Lamp:多重反射式高効率ランプ)」を新規採用した。E-TORLランプは、リフレクターに反射させて前面に投射する仕組みの従来型ランプに、発光管を半面覆うもう1枚のリフレクターと、非球面レンズを組み合わせて使用したもので、ランプの小型化と、高い光利用効率を両立することができる。
光利用効率が高いE-TORLランプを使用することで、電力消費を抑えながら明るさを高めることができ、これが本体の発熱を抑えることにもつながる。このほか、本体内部の放熱方法を工夫することなどにより、電源をオフしたあとのクールダウンを無くすことに成功した。他社製品では、長いもので90秒程度のクールダウンが必要となっており、エプソン販売ではこの本機の特徴を大きくアピールする考えだ。
SVGAモデル「EMP-S3」は、明るさ1600ルーメンを実現。短焦点レンズを備え、投射距離1.8mで60インチの映像を投映することができる。50インチの携帯型スクリーンとのセットモデル「EMP-S3SP」も3,000台限定で、本体と同価格で販売される。
XGAモデル「EMP-760/765」は、輝度2500ルーメンと軽量1.7kg実現した「EMP-740/745」の後継モデル。上位機「EMP-765」は、無線LANを利用した「ワイヤレス」画像転送機能と、USBメモリなどを使用した「PCレス」機能を標準搭載。ネットワークを通じて、遠隔地からの監視や制御にも対応する。
本日、今回の新製品の発表会が東京都内で行われた。セイコーエプソン(株)取締役 映像機器事業部長の内田健治氏は、3LCD方式の優位性を積極的に訴求する考えを示した。「これまで液晶方式の利点をあまりアピールしてこなかったが、それはプロジェクターといえば液晶方式ばかりで、特にその必要がなかったから。最近になって、フロントプロジェクターでも、DLPやLCOSなど他方式が徐々にシェアを伸ばしてきた。これに対抗するため、今年のCES期間中に“3LCDグループ”を立ち上げた」。
具体的な3LCD方式のメリットについては、セイコーエプソン(株)映像機器事業部 VD開発部長の伊藤治郎氏が説明。伊藤氏は、3LCDの利点を、DLPに比べカラー輝度が高く、色再現性が高い「明るい映像」、S字カーブを描くガンマ曲線による「自然な映像」、カラーブレークアップが無いことによる「目に優しい映像」、「滑らかな動画再生」の4つに分けて説明。特にカラーブレークアップについては詳しく説明を行い、色順次駆動方式によって色を脳内で合成するDLP方式では、カラーブレークアップが起こりやすく、疲れやすいと主張した。これらの3LCD方式とDLP方式の違いに関して、会場内にデモコーナーも設けられ、実際の映像の違いを比較視聴することができた。
リアプロジェクションテレビではDLPが大きなシェアを持っているが、との質問に対しては、内田事業部長が「ソニーも液晶方式でかなり販売を行っており、必ずしもDLPが圧倒的なシェアとは認識していない。04年度で五分五分くらいの比率ではないか」と述べ、「LIVINGSTATIONの販売台数はまだまだだが、三菱電機や日立製作所などへのパネル供給も含め、リアプロ分野でもDLPと真っ向勝負する」と決意を表明した。
(Phile-web編集部)
製品の概要と型番、価格は以下の通り。
■SVGA スタンダードモデル「EMP-S3」\OPEN(予想実売価格10万円弱)5月下旬発売
■SVGA スクリーンセットモデル「EMP-S3SP」\OPEN(予想実売価格10万円弱)5月下旬発売
■XGA スタンダードモデル「EMP-760」\396,900(税込)6月上旬発売
■XGA Easy MPモデル「EMP-765」\449,400(税込)6月上旬発売
いずれも、投射方式は3板液晶パネル「3LCD」方式を採用。光源ランプには、自社開発の「E-TORL(Epson-Twin Optimize Reflection Lamp:多重反射式高効率ランプ)」を新規採用した。E-TORLランプは、リフレクターに反射させて前面に投射する仕組みの従来型ランプに、発光管を半面覆うもう1枚のリフレクターと、非球面レンズを組み合わせて使用したもので、ランプの小型化と、高い光利用効率を両立することができる。
光利用効率が高いE-TORLランプを使用することで、電力消費を抑えながら明るさを高めることができ、これが本体の発熱を抑えることにもつながる。このほか、本体内部の放熱方法を工夫することなどにより、電源をオフしたあとのクールダウンを無くすことに成功した。他社製品では、長いもので90秒程度のクールダウンが必要となっており、エプソン販売ではこの本機の特徴を大きくアピールする考えだ。
SVGAモデル「EMP-S3」は、明るさ1600ルーメンを実現。短焦点レンズを備え、投射距離1.8mで60インチの映像を投映することができる。50インチの携帯型スクリーンとのセットモデル「EMP-S3SP」も3,000台限定で、本体と同価格で販売される。
XGAモデル「EMP-760/765」は、輝度2500ルーメンと軽量1.7kg実現した「EMP-740/745」の後継モデル。上位機「EMP-765」は、無線LANを利用した「ワイヤレス」画像転送機能と、USBメモリなどを使用した「PCレス」機能を標準搭載。ネットワークを通じて、遠隔地からの監視や制御にも対応する。
本日、今回の新製品の発表会が東京都内で行われた。セイコーエプソン(株)取締役 映像機器事業部長の内田健治氏は、3LCD方式の優位性を積極的に訴求する考えを示した。「これまで液晶方式の利点をあまりアピールしてこなかったが、それはプロジェクターといえば液晶方式ばかりで、特にその必要がなかったから。最近になって、フロントプロジェクターでも、DLPやLCOSなど他方式が徐々にシェアを伸ばしてきた。これに対抗するため、今年のCES期間中に“3LCDグループ”を立ち上げた」。
具体的な3LCD方式のメリットについては、セイコーエプソン(株)映像機器事業部 VD開発部長の伊藤治郎氏が説明。伊藤氏は、3LCDの利点を、DLPに比べカラー輝度が高く、色再現性が高い「明るい映像」、S字カーブを描くガンマ曲線による「自然な映像」、カラーブレークアップが無いことによる「目に優しい映像」、「滑らかな動画再生」の4つに分けて説明。特にカラーブレークアップについては詳しく説明を行い、色順次駆動方式によって色を脳内で合成するDLP方式では、カラーブレークアップが起こりやすく、疲れやすいと主張した。これらの3LCD方式とDLP方式の違いに関して、会場内にデモコーナーも設けられ、実際の映像の違いを比較視聴することができた。
リアプロジェクションテレビではDLPが大きなシェアを持っているが、との質問に対しては、内田事業部長が「ソニーも液晶方式でかなり販売を行っており、必ずしもDLPが圧倒的なシェアとは認識していない。04年度で五分五分くらいの比率ではないか」と述べ、「LIVINGSTATIONの販売台数はまだまだだが、三菱電機や日立製作所などへのパネル供給も含め、リアプロ分野でもDLPと真っ向勝負する」と決意を表明した。
(Phile-web編集部)
関連リンク
- ブランドEPSON
- 型番上記参照
- 発売日2005年5月下旬
- 価格上記参照