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公開日 2005/12/12 14:19
VGP2006 特別金賞インタビュー:松下電器産業 牛丸俊三氏に訊く〜第2回〜
パナソニックのTH-65PX500がプラズマテレビとして初めてフルスペックハイビジョンを65V型の大画面を実現し特別金賞に輝いた。さらに、PX500シリーズもビジュアルグランプリサマーでの金賞受賞に続き、ビジュアルグランプリ2006でも、見事金賞を受賞した。プラズマテレビのステイタスを高め、さらなる普及に邁進するパナソニック。同社パナソニックマーケティング本部・本部長の牛丸俊三氏に受賞の感想を聞く。
松下電器産業(株)
常務役員 パナソニックマーケティング本部 本部長
牛丸俊三氏
ビエラの快走でお客様、お店、業界の「三方良し」を実現
インタビュアー:(株)音元出版社長 和田光征
ビエラを中心にした楽しさ倍増計画を提案
―― 今回の65V型を投入したことによって、市場ではさらに大画面化が進むように思われますが。
牛丸氏(以下敬称略) 当社の調査では、42V型を買った人の3割が50V型を買っておけばよかったと後悔しています。37Vを買った人では、4割ぐらいの人がもっと大きなものを買っておけば良かったと思われているということが分かっています。店頭では大画面テレビを展示した店ほど、大画面の販売比率が高まっています。たとえば42V型までしか展示していないお店では37V型の販売比率が高く、最大でも42V型までしか売れません。ところが50V型を展示しているお店では、42V型や50V型のウエイトが高くなっています。当社の中村社長は42V型を標準と思うな、これからの全世界のテレビの標準は50V型だと言っています。まさにそんな時代になっていくように思います。
―― 大画面テレビの拡売は様々な点で大きな恩恵をもたらしてくれますね。
牛丸 お店は、大画面テレビの拡売によって、客単価をアップすることができます。お客様には、リビングの大画面を家族全員で堪能していただくことによって満足度が高まり、家族のリユニオンが始まります。そして、パナソニックも含めた業界も活性化できますし、ひいては、日本も活性化してきます。まさに「三方良し」の世界が実現できているのではないかというのが、今のテレビの私どもの思いです。
―― ビエラの今後の展開について聞かせてください。
牛丸 今後の取り組みとしては、ビエラの楽しみ倍増計画を提案しています。これは「ビエラを7倍楽しむ」世界を提案していこうというものです。DIGAで録る。LUMIXで撮った写真を大画面で見る。シアターで楽しむ。コードレスのサラウンドヘッドホンで周りにを気にせずにシアターサウンドを楽しむ。T naviで大画面でインターネットを楽しむ。さらに家族みんなでカラオケを楽しんでいただこうというご提案です。ビエラをもっともっと楽しんでいただくことによって、ビエラの存在をきちんと理解していただこうというご提案を、今後どんどんやっていきます。
―― ホームエンターテインメントの中心としてのテレビの位置付けを明確にしていこうということですね。
牛丸 そして7倍楽しむ世界を提案することによって、今後、さらにパナソニックの総合力を発揮していきたいと思っています。新設した尼崎プラズマ第3工場も順調に稼動しています。2006年には年産500万台の生産体制が整います。これによって、お客様やお店からのプラズマテレビに対する要望に応えていきたいと考えています。
繋いで楽しむSDネットワークを推進
―― 様々な製品を繋いで楽しむ上で、SDメモリーカードの役割はこれからさらに大きくなっていくと思われます。
牛丸 パナソニックが今後、力を入れて展開していきたいことに、繋いで楽しんでいただくSDネットワークの提案があります。半導体メモリーカードの中に占めるSDカードの構成比は、国内ではすでに7割を超えて、デファクト化しています。デジカメ、携帯電話へと浸透してきたSDカードは、これからその活躍の場をさらに広げていきます。その中のひとつが「すべてが新しいSDカードムービー」です。これは駆動部にメカニズムがない「メカレスムービー」であることが最大の特徴です。ムービーの世界はアナログからデジタルへ、そしてメカレスデジタルへと進化してきました。今回のビジュアルグランプリで銅賞をいただいた「SDR-S300」と「SDR-S100」はお店からの評価も高く、今後への期待感が高まってきています。プロ用でもSDカードムービーが活躍しています。来年年初に開催予定のトリノオリンピックでSDビデオカメラが使われます。SDカードムービーは、今後さらに進化していきます。
―― オーディオの分野でもSDカードを用いた新しい提案をされていますね。
牛丸 ムービーに加えて、SDカードの活躍の場として私たちが提案したいのが、ニューオーディオスタイルです。SDを中心として、今までにない、しかも他社にできない新しいオーディオスタイルを提案していきたいと思っています。これは、家では「D-dock」でとりためて、高音質SDオーディオ「D-snap Audio」で外に持ち出すという新たな時代のデジタルオーディオスタイルを提案していこうということです。今後は「D-snap」「D-dock」に加えて、携帯電話やカーオーディオなどへとさらに広げていきます。SDカードを使ったニューオーディオスタイルのご提案は、ご販売店様さんからも非常に大きな期待を持たれています。パナソニックもそれに応えて、さらにSDワールドを広げていくことによって販売店の皆様のお役立ちをしていきたいと思っています。
―― 今後、ますます楽しくなっていきそうですね。
牛丸 日本の薄型テレビはついに完全にテイクオフしました。来年は春から楽しみな年になりそうです。2月に冬季オリンピック、6月にサッカーワールドカップ、そして年末までに地上デジタルのサービスエリアが全国に拡大します。特にオリンピックやサッカーなどのスポーツイベントでは、動画に強いプラズマの特長がフルに発揮されます。AV製品のデジタル化がどんどん進んでいく中で、今、一番やりたいことは、もっともっとやさしい商品を作りたいということです。メーカーはやさしい、やさしいといっていますが、実際は難しい。ネットワーク社会だと言いながら、様々なデジタルAV商品の連携もまだまだです。パナソニックはネットワークに繋がる商品をすべて揃えている数少ない会社のひとつです。その意味で、われわれには責任があると思っています。誰にでも簡単に使える商品を企画することによって、日本のAV文化を変えていきたいと思っています。
<第一回インタビュー>
『Senka 21 2005年12月号より』
松下電器産業(株)
常務役員 パナソニックマーケティング本部 本部長
牛丸俊三氏
ビエラの快走でお客様、お店、業界の「三方良し」を実現
インタビュアー:(株)音元出版社長 和田光征
ビエラを中心にした楽しさ倍増計画を提案
―― 今回の65V型を投入したことによって、市場ではさらに大画面化が進むように思われますが。
牛丸氏(以下敬称略) 当社の調査では、42V型を買った人の3割が50V型を買っておけばよかったと後悔しています。37Vを買った人では、4割ぐらいの人がもっと大きなものを買っておけば良かったと思われているということが分かっています。店頭では大画面テレビを展示した店ほど、大画面の販売比率が高まっています。たとえば42V型までしか展示していないお店では37V型の販売比率が高く、最大でも42V型までしか売れません。ところが50V型を展示しているお店では、42V型や50V型のウエイトが高くなっています。当社の中村社長は42V型を標準と思うな、これからの全世界のテレビの標準は50V型だと言っています。まさにそんな時代になっていくように思います。
―― 大画面テレビの拡売は様々な点で大きな恩恵をもたらしてくれますね。
牛丸 お店は、大画面テレビの拡売によって、客単価をアップすることができます。お客様には、リビングの大画面を家族全員で堪能していただくことによって満足度が高まり、家族のリユニオンが始まります。そして、パナソニックも含めた業界も活性化できますし、ひいては、日本も活性化してきます。まさに「三方良し」の世界が実現できているのではないかというのが、今のテレビの私どもの思いです。
―― ビエラの今後の展開について聞かせてください。
牛丸 今後の取り組みとしては、ビエラの楽しみ倍増計画を提案しています。これは「ビエラを7倍楽しむ」世界を提案していこうというものです。DIGAで録る。LUMIXで撮った写真を大画面で見る。シアターで楽しむ。コードレスのサラウンドヘッドホンで周りにを気にせずにシアターサウンドを楽しむ。T naviで大画面でインターネットを楽しむ。さらに家族みんなでカラオケを楽しんでいただこうというご提案です。ビエラをもっともっと楽しんでいただくことによって、ビエラの存在をきちんと理解していただこうというご提案を、今後どんどんやっていきます。
―― ホームエンターテインメントの中心としてのテレビの位置付けを明確にしていこうということですね。
牛丸 そして7倍楽しむ世界を提案することによって、今後、さらにパナソニックの総合力を発揮していきたいと思っています。新設した尼崎プラズマ第3工場も順調に稼動しています。2006年には年産500万台の生産体制が整います。これによって、お客様やお店からのプラズマテレビに対する要望に応えていきたいと考えています。
繋いで楽しむSDネットワークを推進
―― 様々な製品を繋いで楽しむ上で、SDメモリーカードの役割はこれからさらに大きくなっていくと思われます。
牛丸 パナソニックが今後、力を入れて展開していきたいことに、繋いで楽しんでいただくSDネットワークの提案があります。半導体メモリーカードの中に占めるSDカードの構成比は、国内ではすでに7割を超えて、デファクト化しています。デジカメ、携帯電話へと浸透してきたSDカードは、これからその活躍の場をさらに広げていきます。その中のひとつが「すべてが新しいSDカードムービー」です。これは駆動部にメカニズムがない「メカレスムービー」であることが最大の特徴です。ムービーの世界はアナログからデジタルへ、そしてメカレスデジタルへと進化してきました。今回のビジュアルグランプリで銅賞をいただいた「SDR-S300」と「SDR-S100」はお店からの評価も高く、今後への期待感が高まってきています。プロ用でもSDカードムービーが活躍しています。来年年初に開催予定のトリノオリンピックでSDビデオカメラが使われます。SDカードムービーは、今後さらに進化していきます。
―― オーディオの分野でもSDカードを用いた新しい提案をされていますね。
牛丸 ムービーに加えて、SDカードの活躍の場として私たちが提案したいのが、ニューオーディオスタイルです。SDを中心として、今までにない、しかも他社にできない新しいオーディオスタイルを提案していきたいと思っています。これは、家では「D-dock」でとりためて、高音質SDオーディオ「D-snap Audio」で外に持ち出すという新たな時代のデジタルオーディオスタイルを提案していこうということです。今後は「D-snap」「D-dock」に加えて、携帯電話やカーオーディオなどへとさらに広げていきます。SDカードを使ったニューオーディオスタイルのご提案は、ご販売店様さんからも非常に大きな期待を持たれています。パナソニックもそれに応えて、さらにSDワールドを広げていくことによって販売店の皆様のお役立ちをしていきたいと思っています。
―― 今後、ますます楽しくなっていきそうですね。
牛丸 日本の薄型テレビはついに完全にテイクオフしました。来年は春から楽しみな年になりそうです。2月に冬季オリンピック、6月にサッカーワールドカップ、そして年末までに地上デジタルのサービスエリアが全国に拡大します。特にオリンピックやサッカーなどのスポーツイベントでは、動画に強いプラズマの特長がフルに発揮されます。AV製品のデジタル化がどんどん進んでいく中で、今、一番やりたいことは、もっともっとやさしい商品を作りたいということです。メーカーはやさしい、やさしいといっていますが、実際は難しい。ネットワーク社会だと言いながら、様々なデジタルAV商品の連携もまだまだです。パナソニックはネットワークに繋がる商品をすべて揃えている数少ない会社のひとつです。その意味で、われわれには責任があると思っています。誰にでも簡単に使える商品を企画することによって、日本のAV文化を変えていきたいと思っています。
<第一回インタビュー>
『Senka 21 2005年12月号より』