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公開日 2006/06/22 12:02

DVD市場にさらなるビジネスチャンスの予感:RWPPIが第37回 定期ミーティングを開催

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RWプロダクツ・プロモーション・イニシアティブ(略称:RWPPI)は、第37回目の定例会議をパイオニア(株)の目黒本社にて開催した。活動の第7期を迎え、最初の開催となる会議には全61社の企業が参加した。


RWPPI代表 相澤氏
はじめに団体の代表、および副代表、監査役の改選が行われた。前期に引き続いてRWPPI代表に選任された相澤宏紀氏は「参加各社の皆様のたゆまぬ努力により、業界内にRWPPIの認知も進み関係各方面からビジネスの上でも色々と頼られるほどに発展してきた」と挨拶し、参加メンバーの労をねぎらった。

「最近はBDやHD DVDなど、次世代メディアの話題も多く飛び交っているようだが、現実のビジネスの核はまだまだ赤色レーザーDVDであると認識している」と指摘した相澤氏は、今もなお進化をつづけるDVDメディアやDVDカムコーダーなどアプリケーションを例に挙げ「この先一気に次世代メディアへとに行く前に、DVDにまだ潤沢なビジネスチャンスがあるものと期待している」とコメントした。

7期を迎えての抱負については、「RWPPI設立当時は、DVD-RAMをはじめ他のフォーマットに対してメジャーをとるためのプロモーション的動きが大きな活動目的のひとつだった。いまその役割は一端の区切りを迎えたと感じている。今後はお客様にとって一番重要であろうと思われるメディアの互換性検証について、ラウンドロビンテストを軸に、一般ユーザーの方々に更に満足いただける製品をご提供できるよう、DVD-R/RW機器・ディスク間の互換性確保を充実させていきたい」と語り、意欲を示した。


RWPPI副代表 千葉氏
続いて新しい副代表に選任されたシャープ(株)の千葉滋氏が就任の挨拶を行った。

シャープ(株)の先端映像技術研究所所長として活躍される千葉氏は、現在主にMPEG4 H.264など先端技術を核とした、液晶テレビやワンセグ携帯電話の高画質化を担当されている。同社の先端記録メディアの研究チームにも所属する千葉氏は、その経験をRWPPIの活動に活かして行きたいと抱負を語り、「前任副代表の努力を継承するとともに、参加メンバー各位の力添えをいただきRWPPIの活動を盛り立てていきたい」とした。


RWPPI事務局 小川雅弥氏
続いてRWPPIの第7期活動計画が事務局の小川雅弥氏より説明された。

小川氏は、今期の活動の軸について、DVD-RW/-Rフォーマットの優位性をアピールするプロモーション活動から、メディアの安定性を高めるための互換性検証活動へシフトしていく考えを示した。すでに活動が開始されているラウンドロビンテストの「Stage6」を積極的に推進していくこと、および他サイトとの連携も含め、Webサイトを中心にRWPPIの活動を効果的に宣伝していくことにも力を入れて行きたいとした。

海外でのプロモーション活動については、今期は中国を中心としたアジア諸国での活動が中心になる見込みだ。すでに今年の春にインドで開催したラウンドロビンテスト・セミナーに続き、夏には中国で開催されるSINOCES 2006への出展が予定されている。


RWPPI事務局 森下正巳氏

SINOCES 2006のブースイメージ
続いてRWPPI事務局の森下正巳氏より、中国・青島で開催されるSINOCES 2006への出展計画が発表された。7月7日から開催される国際的なコンシューマー・エレクトロニクスショーであるSINOCES 2006には、今回もAV機器をはじめ、携帯電話、PC関連の有力メーカーが多数出展する。RWPPIは3月に開催された上海CeBITでも好評を博した展示内容を継承し、DVD-R/RWの魅力を伝えるためのショートムービーや実機による体験デモに力を入れていく。「今回はそれらに加えて、メディアの特長を、来場者が主体的に理解できるようクイズ展示の企画も検討している」と森下氏は語った。


NHK放送技術研究所企画総務副部長 鹿喰善明氏
続いて最近の技術トピックスとして、NHK放送技術研究所企画総務副部長の鹿喰善明氏より、今年5月下旬に開催された「NHK技研公開2006」の出展内容が紹介された。

今年で第60回目となった技研公開では、“確かな技術が未来の放送を拓く”というテーマの元でNHKより30項目の研究成果が発表された。今回は全体をテーマごとに6つのゾーンに分けて展示するなどの工夫を凝らし、4日間の期間中に約2万人強の来場者を獲得するほどの大きな反響を得ることができたと鹿喰氏は振り返る。

今回の展示において狙いとされていた「NHKの未来に向けた画期的な放送技術と、視聴者の豊かな生活を支えたいというメッセージとをできる限りシンプルにお伝えしたことにより、来場者からの反応を得た後の実感としても、確かな成功を収めることができたと考えている」と鹿喰氏は語り、期間中に注目されたスーパーハイビジョン放送の伝送技術や次世代コンテンツ流通技術の特長などについて概要を説明した。


野村證券(株)和田木哲哉氏
続いて本定例会議の締めくくりとして、野村證券(株)金融経済研究所企業調査部シナアナリストの和田木哲哉氏より特別講演が行われた。和田木氏は近年の半導体製品と製造装置それぞれの市場動向に分析を加えながら、今後SiP(System in Package)、ならびにMEMS(Micro Elector Mechanical System)のビジネスモデルが持つ可能性について、いくつかの事例を示しながら紹介した。和田木氏は、今後半導体市場における技術限界が訪れた際にも、コンシューマー向けモバイル機器市場が多様化すれば電子部品の市場も成長するだろうと指摘しながら「ここにSiP、あるいはMEMSの新しいテクノロジーを日本独自に確立していくことで、新たな事業機会を広げていくことができる」という見解を示した。


(Phile-web編集部)

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