• ブランド
    特設サイト
公開日 2007/01/11 14:07

<折原一也のCES2007レポート>【Blu-ray/HD DVD編】LGコンパチ機が主役となった次世代DVD展示

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
1月8日よりラスベガス・コンベンションセンターで開催されているCES2007では、次世代ディスク関連の出展も随所に見ることができた。今年の出展内容のうち注目の内容をまとめて紹介していこう。

BDはブースは小さいものの会場のあちこちで展示を見かけた

HD DVDはクオリティを体験できるトラックでアピール


LG電子がBD、HD DVDコンパチプレーヤーを発表

今年の次世代ディスク関連の展示として、最もインパクトのある内容となったのがLGのBlu-ray/HD DVD両対応プレーヤー「BH100」の発表だ。これは1月7日に開催されたLGのカンファレンスで発表されたもので、文字通りBD-ROM、HD DVD-ROM両方をサポートする。両対応プレーヤーの登場は発想としては当初から予想されてきたものだが、実際に発売を予定する製品として展示されたことによって多くのプレス関係者からも注目を集めていた。

搭載するドライブは、BD用ドライブにHD DVD対応の光学ヘッドを組み合わせたもので、基本的な構成はBDプレーヤーであると言って良い。このためBDプレーヤーとしては通常のプレーヤーとしてフルの機能をサポートしているのに対して、HD DVDがインタラクティブ機能の実現に使われている「HDi」はサポートしていない。これはつまり、HD DVDではディスクに用意されている標準のメニューを使用できないということだ。係員の話では「HD DVD-ROMの再生を行うために、チャプター選択と字幕・音声の選択が可能な使いやすいメニューを開発している」ということだが、この機能の差からもBDプレーヤー中心の製品であることが分かるだろう。

製品は2月に北米と韓国でリリースされる予定で日本での発売は未定。価格が1299ドルと高めの設定となっているため、市場にどの程度受け入れられるか注目したい。

ブースでもBD、HD DVD両対応を大々的にアピール

BH100 の前にはブースには頻繁にTV取材が行われ、今回の次世代ディスク関連の展示で最も注目を集めた製品となった

また、CES2007開催中の9日には、Warner Home VideoがBD、HD DVDを一枚のディスクに収めた「Total Hi Def Disc」を発表。これは片面がBD、片面がHD DVDの両面のディスクで映画作品が両対応になる技術だ。CES2007の会場に関連する展示はかったものの、開催期間中ということもありよく話題に上っていた。


サムスンの新型BDプレーヤー以外は発売済み製品やモックアップが中心

このほかのBD、HD DVD関連の展示は、どちらの規格も昨年に立ち上げが行われていることもあり、さほどインパクトのある出展は見られなかった。

・サムスン

サムスンのブースでは、BDプレーヤー新モデル「BD-P1200」を展示。同社第二世代のBDプレーヤーにあたる製品で、HQVによる高画質回路を搭載。HDMI端子を使ったテレビとの連動にも搭載する。北米と韓国で2007年3月に発売される予定だ。

BDプレーヤー「BD-P1200」


・東芝

東芝は7日のカンファレンスで599ドルで1080p出力対応のHD DVDプレーヤーを発表

東芝ブースにはHD DVDプレーヤーの各モデルを展示していた

・パイオニア

パイオニアは、北米向けにEliteブランドで発売されている「BD-HD1」を展示。特に熱心に説明を受けるバイヤーが目に付いたことが印象的だ。価格は1500ドル

1920×1080p、24fpsをそのまま出力できるメリットをアピールしていた

・ソニー

ソニーブースのBDプレーヤーは7月から発売されている北米向けの「BDP-S1」

あわせて展示されていたプロトタイプはデザインモックのみで詳細は未定

リビングPCの「VAIO XL3」はBD再生、BDへの書き込みに対応。HDMI端子も搭載する

・松下

パナソニックは、北米向けのBDプレーヤー「DMP-BD10」のデモを実施

PHL(パナソニック・ハリウッド研究所)のBDオーサリングが上部のパネルで解説されいる

・日立

日立のブースでは、BDレコーダーの展示が行われていた。日本国内向けのDVDレコーダーからカラーリングを変更したデザインを採用

2層50GBメディアをセットしたモックアップも展示。メディアは日立マクセル製だ

HDビデオカメラのモックアップを展示。8cmディスクのメディアはBDかと確認したが、現在では未定とのこと

・シャープ

世界最大108V型液晶の隣にBDプレーヤーが展示されていた。展示はあくまでもイメージとしてのモックアップのみで、製品化の時期などは未定

CEATECでも公開された1bitアンプ一体型BDシアターは別に個室も設けてBDシアターパッケージを展示

・ビクター

ビクターはラスベガス市内のホテルのプライベートブースでBDプレーヤーのプロトタイプを展示。製品化時期などは未定


このほか、ラスベガス市内のホテルで開催されたデノンのプライベートショー会場にてBDプレーヤーの発売について尋ねたところ、時期については未定だが「デノンの製品として発売するからには、それなりに肉付けを行った製品として発売する」とのことだ。

このように当面の間、製品を展開するメーカーは、ソニー、パナソニック、パイオニア、サムスン、そしてBD、HD DVDコンパチブルプレーヤーを発売したLGのみで、他メーカーは発売時期については未定といういうコメントのみだった。BD関連のブースを取材した際にもPS3の名前が挙がることも多く、PS3のほかに低価格プレーヤーの市場が存在するのかどうかが分からないというのが現状なのだろう。

(折原一也)

ces2007

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 「オーディオのオンキヨー」復活へ。新スピーカーとセパレートシステムを年明けのCESで発表
2 今こそ「ミニコンポ」が面白い! デノン/マランツ/B&Wの令和ライフにマッチする厳選5モデルレビュー
3 【完全ワイヤレスイヤホン特集 PART.10】音のプロが選ぶベストバイは?
4 【ミニレビュー】空き電源コンセントに挿入するだけ。オーディオみじんこ「SILVER HARMONIZER AC-ADVANCE」
5 楽天大感謝祭、明日12/19 20時からスタート。最大半額クーポン事前配布中
6 要注目の新興ブランド、ラトビア「アレタイ」スピーカー試聴レビュー!広大な空間描写力が魅力
7 AUREXのBluetooth対応CDラジオ、楽天で20%ポイント還元中!
8 連載:世界のオーディオブランドを知る(3)日本発ブランドの象徴「デノン」の歴史を紐解く
9 丁寧な画質と快適な設置性!ボトル型モバイルプロジェクターJMGO「PicoFlix」を使いこなす
10 BenQ、ノングレアIPSパネル搭載のプログラミング向け31.5型4Kモニター「RD320U」
12/19 12:00 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.195
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX