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公開日 2007/06/12 19:25
“国内のHD DVD普及はレコーダーから”− 東芝HD DVD発表会に藤井氏が出席
別項にてお伝えしたとおり(株)東芝は、HD DVDレコーダー「RD-A600」「RD-A300」を6月末より発売する(関連ニュース)。本項では、本日行われた製品発表会の内容をお伝えする。
最初に登壇し、同社の戦略について説明を行ったのは執行役上席常務 デジタルメディアネットワーク社 社長の藤井美英氏。
「今回で4回目となるHD DVD製品の発表会だが、2006年3月31日のHD-XA1の発表から1年強経っており、そろそろ敗北宣言が出るんじゃないかと期待している記者の方もいるのでは?」と、まずは会場の笑いを誘った。
同氏は、「この1年間でテレビを初めとするハイビジョン映像が本当に普及した。HD DVDが普及するためには、まずテレビが普及するのがポイントとなる」と説明。また日米でのHD DVDに対する考え方の違いとして、米では99.9%の人が“映画を見るディスク”と認識しているのに対して、日本では多くの人が“テレビを録画する機械”と考えていると指摘。両方のニーズに応えて行く必要があると語った。
また録画機について同氏は、「テレビを録画するメディアとしてはHDDが最適。光ディスクはストレージの選択肢の一つで、HDDに録りためたコンテンツのアーカイブ用としてHD DVD-Rが最適だと考えている。RWは、AV製品に関してはあまり需要がないと思うが、PCでは書き換え用途が多いので、これも必要であると考えている」と説明した。
実際の業績に関しては、まず北米市場の状況を説明。HD DVDプレーヤーの累計販売台数は5月で15万台を突破しており、次世代プレーヤー(ゲーム機除く)の市場比率はHD DVD対BDで6対4。また、ソフトは4月末時点で200タイトルを超えたという。ヨーロッパにおいては、「ソフトメーカーや販売店などの後押しにより圧勝している」という。
また発表会には、ユニバーサル・スタジオ・ホームエンターテインメントの上級副社長で、北米HD DVDプロモーショナルグループ エグゼクティブ・バイス・プレジデントのケネス・グラフェオ氏も出席。
HD DVDとBDの競争について、同氏は「短期決戦で決着がつくものではなく、マラソンのようなものだと思う。それぞれの現状と今後、長所と短所を見極めていく必要がある。BDが再生可能な機器としてPS3が非常に多く売れているが、購入者はあくまでゲーム機として購入している」と説明し、コアユーザーに向けた専用CEプレーヤーの開発が重要であるとした。
最後に登壇したデジタルメディアネットワーク社 デジタルAV事業部 事業部長の所寛之氏は、製品概要の説明を行った後、販促キャンペーンについても説明。キャンペーンでは、新製品を予約購入するともれなく「HD DVDスタートキット」がもらえる。なお、予約の受付は本日17時より開始する。
以下に、発表会で行われた質疑応答の主な内容を掲載する。
Q.RD-A600、RD-A300ともにオープン価格だが想定価格は?
A.A600が20万円前後、A300が15万円前後だろうと思う。実はそんなに安くはないが、魅力的な価格だと思う。
Q.北米での好調さはわかったが、国内での状況は?
A.コンテンツメーカーにお叱りを受けている。トータルで1万台に達していない。日本ではDVDは録再に使われており、なかなか「プレーヤー」を数万円で買うという文化がない。まずはレコーダーからだと考えている。
Q.コピーワンスの見直しが進んでいるが、藤井さんはどう考えているか?
A.バランスの問題だと思う。一般的には私的利用の複製なら許可するべき。しかし違法コピーでコンテンツメーカーが被害を受けることになってしまうのも事実。やはりバランスが必要だ。
Q.RD-A600、RD-A300の販売目標は?
A.あわせて月産1万台。割合はニーズに合わせていく。
Q.北米で300万台という目標があったがどうやって達成していく?
A.300万台というのは2007年のグローバルでの目標。北米の目標は180万台であったが、下方修正をせざるを得ない。BDに安い製品をバンバンやってもらって次世代DVDの市場を広げてもらいたかった。2007年は、なんとか100万台は売りたいと思っている。
(Phile-web編集部)
最初に登壇し、同社の戦略について説明を行ったのは執行役上席常務 デジタルメディアネットワーク社 社長の藤井美英氏。
「今回で4回目となるHD DVD製品の発表会だが、2006年3月31日のHD-XA1の発表から1年強経っており、そろそろ敗北宣言が出るんじゃないかと期待している記者の方もいるのでは?」と、まずは会場の笑いを誘った。
同氏は、「この1年間でテレビを初めとするハイビジョン映像が本当に普及した。HD DVDが普及するためには、まずテレビが普及するのがポイントとなる」と説明。また日米でのHD DVDに対する考え方の違いとして、米では99.9%の人が“映画を見るディスク”と認識しているのに対して、日本では多くの人が“テレビを録画する機械”と考えていると指摘。両方のニーズに応えて行く必要があると語った。
また録画機について同氏は、「テレビを録画するメディアとしてはHDDが最適。光ディスクはストレージの選択肢の一つで、HDDに録りためたコンテンツのアーカイブ用としてHD DVD-Rが最適だと考えている。RWは、AV製品に関してはあまり需要がないと思うが、PCでは書き換え用途が多いので、これも必要であると考えている」と説明した。
実際の業績に関しては、まず北米市場の状況を説明。HD DVDプレーヤーの累計販売台数は5月で15万台を突破しており、次世代プレーヤー(ゲーム機除く)の市場比率はHD DVD対BDで6対4。また、ソフトは4月末時点で200タイトルを超えたという。ヨーロッパにおいては、「ソフトメーカーや販売店などの後押しにより圧勝している」という。
また発表会には、ユニバーサル・スタジオ・ホームエンターテインメントの上級副社長で、北米HD DVDプロモーショナルグループ エグゼクティブ・バイス・プレジデントのケネス・グラフェオ氏も出席。
HD DVDとBDの競争について、同氏は「短期決戦で決着がつくものではなく、マラソンのようなものだと思う。それぞれの現状と今後、長所と短所を見極めていく必要がある。BDが再生可能な機器としてPS3が非常に多く売れているが、購入者はあくまでゲーム機として購入している」と説明し、コアユーザーに向けた専用CEプレーヤーの開発が重要であるとした。
最後に登壇したデジタルメディアネットワーク社 デジタルAV事業部 事業部長の所寛之氏は、製品概要の説明を行った後、販促キャンペーンについても説明。キャンペーンでは、新製品を予約購入するともれなく「HD DVDスタートキット」がもらえる。なお、予約の受付は本日17時より開始する。
以下に、発表会で行われた質疑応答の主な内容を掲載する。
Q.RD-A600、RD-A300ともにオープン価格だが想定価格は?
A.A600が20万円前後、A300が15万円前後だろうと思う。実はそんなに安くはないが、魅力的な価格だと思う。
Q.北米での好調さはわかったが、国内での状況は?
A.コンテンツメーカーにお叱りを受けている。トータルで1万台に達していない。日本ではDVDは録再に使われており、なかなか「プレーヤー」を数万円で買うという文化がない。まずはレコーダーからだと考えている。
Q.コピーワンスの見直しが進んでいるが、藤井さんはどう考えているか?
A.バランスの問題だと思う。一般的には私的利用の複製なら許可するべき。しかし違法コピーでコンテンツメーカーが被害を受けることになってしまうのも事実。やはりバランスが必要だ。
Q.RD-A600、RD-A300の販売目標は?
A.あわせて月産1万台。割合はニーズに合わせていく。
Q.北米で300万台という目標があったがどうやって達成していく?
A.300万台というのは2007年のグローバルでの目標。北米の目標は180万台であったが、下方修正をせざるを得ない。BDに安い製品をバンバンやってもらって次世代DVDの市場を広げてもらいたかった。2007年は、なんとか100万台は売りたいと思っている。
(Phile-web編集部)