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公開日 2008/01/04 23:43
【Senka21】年頭メーカーアンケート − ビクター・木下進史氏
主要各社が語る2008年の市場環境の変化と需要創造の取り組み
年頭メーカーアンケート 〜日本ビクター〜
一貫したビジュアルイメージで独自高品位技術による魅力を徹底アピールする
Q1:市場を取り巻く環境が目まぐるしく変化する中で、2008年のユーザーのライフスタイルやその消費行動・価値観において、どのような変化があると考えるか。
A1:2008年は、当社がオフィシャルパートナーを務めるサッカーの欧州選手権「EURO2008」が6月から始まる。8月には北京オリンピックが開催され、ディスプレイ商品の市場拡大を期待している。
マクロ的に見れば、雇用の拡大を背景とする所得の増加により、国内の個人消費は緩やかな拡大の方向にあると言われているが、原油の高騰と、それに伴うガソリンやエネルギーコストの価格転嫁による食品その他の値上げが、消費者心理にどう影響するかには注意が必要だと思っている。
昨年話題となった団塊世代の退職とそれをターゲットにしたビジネスは、一部の富裕層向けのサービス、商品を除いて必ずしも期待通りにはいかなかったようだ。そのため、2008年は、より地に足がついたニューシニア市場への取り組みが必要になると思われる。例えば、彼らがもう一度仕事に向かうのか、社会貢献に汗を流すのか、自己実現のための活動に邁進するのか、団塊世代といってもひとくくりに捉えることはできないので、その価値観の多様性を十二分に踏まえた、よりきめ細かな商品やサービスの開発・提供が求められるであろう。世代的に最も注目されるのは40歳代前半である。この層の限界消費性向は1.18と、この世代だけが1を超えており、「稼ぐ以上に消費している」状況である。薄型大画面テレビをはじめとする大型耐久消費財の販売ターゲットとしても重なるので、今後、重視していきたい世代である。
経済全体ではデフレを完全には脱却できていないようだが、こと消費の側面に限れば、「とにかく価格の安いモノを選ぶようにしている」というデフレ心理が減少しつつあり、「ある程度高くても良質のモノを購入する」志向の消費者が多くなっていると感じている。つまり、価格志向から品質志向へ、というトレンドである。一方、「見た目よりも使いやすさを重視する」という、機能本意の意識は年代が高くなるにつれて強く、逆に若い世代では、商品の外観やブランドにこだわる傾向が見られる。我々のような消費財のメーカーはこういった点に目を向けることがますます重要になってくるであろう。
Q2:御社の2008年の中心となる商品ジャンルおよび需要喚起、市場創造へ向けての提案や取り組みは。
A2:2008年、当社は引き続き、これまで弱点とされてきたマーケティング活動の強化に改めて取り組み、「技術のビクター」から「技術とマーケティングのビクター」への脱皮を目指す。中心となる商品ジャンルは、ディスプレイ(液晶テレビとD-ILAフロントプロジェクター)、ビデオカメラ、オーディオである。
ディスプレイについては、当社が業界に先駆けて開発・発売した「倍速液晶」など、独自の高品位技術により開発・商品化する「プレミアムディスプレイ」(=画質/音質・楽しみ方・デザインで、高品位な新しい価値を提案する新世代ディスプレイ)を強化し、差別化を図る「プレミアムディスプレイ戦略」を進めていく。その代表が、CEATEC 2007で大評判となった「スリムLCDテレビ」で、08年3月からまず欧州で発売し、夏商戦には国内市場に投入する計画である。ぜひご期待いただきたいと思う。加えて、同じくCEATEC2007で高い評価を得た「次世代高画質エンジン」搭載テレビも楽しみである。D-ILAフロントプロジェクターでは、大ヒット商品となった「DLA-HD1」の上位モデルとして、驚異のネイティブコントラスト30,000対1を実現した「DLA-HD100」を07年11月から発売。2008年はこの2台のラインアップで拡販していく
ビデオカメラは、2007年同様、当社が業界に先駆けて開発・発売したハードディスクムービー“エブリオ”を強力に推進する。世界で初めて1920×1080フルハイビジョン記録を実現した「GZ-HD7」の高画質を継承したモデルや、これまでにないコンセプトの新モデルを連打する予定である。また、オーディオは、音へのこだわりとユーザーに新しい音楽の楽しみを提案するというコンセプトから、ウッドコーンスピーカー、メモリーコンポ、デジタルオーディオプレーヤー「アルネオ」など、当社の持ち味を活かした独自の商品戦略を推進していく。
2008年は、当社がオフィシャルパートナーを務める「UEFA欧州サッカー選手権」や北京オリンピックなど、世界規模のスポーツイベントが開催され、ディスプレイを中心に、AV商品需要の大きな高まりが見込まれる。当社独自の高品位技術を搭載した商品の魅力や、それらがもたらす楽しさを、店頭からマスメディアまで一貫したビジュアルイメージで徹底アピールし、需要喚起につとめていくので、ぜひご期待いただきたい。
(Senka21編集部)
年頭メーカーアンケート 〜日本ビクター〜
一貫したビジュアルイメージで独自高品位技術による魅力を徹底アピールする
Q1:市場を取り巻く環境が目まぐるしく変化する中で、2008年のユーザーのライフスタイルやその消費行動・価値観において、どのような変化があると考えるか。
A1:2008年は、当社がオフィシャルパートナーを務めるサッカーの欧州選手権「EURO2008」が6月から始まる。8月には北京オリンピックが開催され、ディスプレイ商品の市場拡大を期待している。
マクロ的に見れば、雇用の拡大を背景とする所得の増加により、国内の個人消費は緩やかな拡大の方向にあると言われているが、原油の高騰と、それに伴うガソリンやエネルギーコストの価格転嫁による食品その他の値上げが、消費者心理にどう影響するかには注意が必要だと思っている。
昨年話題となった団塊世代の退職とそれをターゲットにしたビジネスは、一部の富裕層向けのサービス、商品を除いて必ずしも期待通りにはいかなかったようだ。そのため、2008年は、より地に足がついたニューシニア市場への取り組みが必要になると思われる。例えば、彼らがもう一度仕事に向かうのか、社会貢献に汗を流すのか、自己実現のための活動に邁進するのか、団塊世代といってもひとくくりに捉えることはできないので、その価値観の多様性を十二分に踏まえた、よりきめ細かな商品やサービスの開発・提供が求められるであろう。世代的に最も注目されるのは40歳代前半である。この層の限界消費性向は1.18と、この世代だけが1を超えており、「稼ぐ以上に消費している」状況である。薄型大画面テレビをはじめとする大型耐久消費財の販売ターゲットとしても重なるので、今後、重視していきたい世代である。
経済全体ではデフレを完全には脱却できていないようだが、こと消費の側面に限れば、「とにかく価格の安いモノを選ぶようにしている」というデフレ心理が減少しつつあり、「ある程度高くても良質のモノを購入する」志向の消費者が多くなっていると感じている。つまり、価格志向から品質志向へ、というトレンドである。一方、「見た目よりも使いやすさを重視する」という、機能本意の意識は年代が高くなるにつれて強く、逆に若い世代では、商品の外観やブランドにこだわる傾向が見られる。我々のような消費財のメーカーはこういった点に目を向けることがますます重要になってくるであろう。
Q2:御社の2008年の中心となる商品ジャンルおよび需要喚起、市場創造へ向けての提案や取り組みは。
A2:2008年、当社は引き続き、これまで弱点とされてきたマーケティング活動の強化に改めて取り組み、「技術のビクター」から「技術とマーケティングのビクター」への脱皮を目指す。中心となる商品ジャンルは、ディスプレイ(液晶テレビとD-ILAフロントプロジェクター)、ビデオカメラ、オーディオである。
ディスプレイについては、当社が業界に先駆けて開発・発売した「倍速液晶」など、独自の高品位技術により開発・商品化する「プレミアムディスプレイ」(=画質/音質・楽しみ方・デザインで、高品位な新しい価値を提案する新世代ディスプレイ)を強化し、差別化を図る「プレミアムディスプレイ戦略」を進めていく。その代表が、CEATEC 2007で大評判となった「スリムLCDテレビ」で、08年3月からまず欧州で発売し、夏商戦には国内市場に投入する計画である。ぜひご期待いただきたいと思う。加えて、同じくCEATEC2007で高い評価を得た「次世代高画質エンジン」搭載テレビも楽しみである。D-ILAフロントプロジェクターでは、大ヒット商品となった「DLA-HD1」の上位モデルとして、驚異のネイティブコントラスト30,000対1を実現した「DLA-HD100」を07年11月から発売。2008年はこの2台のラインアップで拡販していく
ビデオカメラは、2007年同様、当社が業界に先駆けて開発・発売したハードディスクムービー“エブリオ”を強力に推進する。世界で初めて1920×1080フルハイビジョン記録を実現した「GZ-HD7」の高画質を継承したモデルや、これまでにないコンセプトの新モデルを連打する予定である。また、オーディオは、音へのこだわりとユーザーに新しい音楽の楽しみを提案するというコンセプトから、ウッドコーンスピーカー、メモリーコンポ、デジタルオーディオプレーヤー「アルネオ」など、当社の持ち味を活かした独自の商品戦略を推進していく。
2008年は、当社がオフィシャルパートナーを務める「UEFA欧州サッカー選手権」や北京オリンピックなど、世界規模のスポーツイベントが開催され、ディスプレイを中心に、AV商品需要の大きな高まりが見込まれる。当社独自の高品位技術を搭載した商品の魅力や、それらがもたらす楽しさを、店頭からマスメディアまで一貫したビジュアルイメージで徹底アピールし、需要喚起につとめていくので、ぜひご期待いただきたい。
(Senka21編集部)