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公開日 2008/01/17 12:21
日本オーディオ協会、新春のつどいを開催 − A&Vフェスタ2008の進捗報告も
今年で創立55周年を迎える(社)日本オーディオ協会は1月16日、東京都内のホテルにて新春のつどいを行った。
■オーディオ業界は変革へ − 世代別アプローチが必要
新春のつどいの開催に先立ち、同協会会長の鹿井信雄氏が挨拶を行った。鹿井氏は、日本は高齢化を迎えて成熟型社会になっており、世代によって日常生活におけるオーディオの接し方が異なっていることを指摘した。「これからのオーディオ業界には世代別にアプローチしていくことが必要である」と述べた。
また日本オーディオ協会の運営については、ホームページの開設やメールマガジン「築地だより」の発行など、情報化社会に対応するための基盤づくりを推進してきたという。「次の60周年までの5年間で何ができるかを考えてチャレンジしてきたい」とさらに先を見据えて変革していく意欲をみせた。
■消費者を掴むポイントは『感性』と『環境』
続いて経済産業省 商務情報政策局 情報通信機器課長の住田孝之氏が登壇し、日本の産業全体の動向からオーディオ業界に対して消費者を取り込んでいくための指針を示した。
同氏は日本の経済状況について「各々の強み、個性を生かして他社と差別化を図ることのできる企業が増えてきた」と評価する一方で、「現在は中国をはじめとする新興諸国の台頭により安い値段で物やサービスを享受できるようになった。物がいくらでもあるという状況の中で、消費者は自分の好みを満たしてくれるものにお金を払うという意識になってきた」という。
供給力過剰な現在、消費者の心を掴むキーワードとして『感性』『環境』を挙げた。『感性』に関して「企業は消費者のWANTS(潜在的なニーズ)にマッチするものを提供することが必要」と述べた。また『環境』については「環境に配慮する心は日本人が特に持ち合わせている感性のひとつである」とし、日本企業からエコに対する取り組みを世界に発信していくことを期待した。
■A&Vフェスタ2008 「聴く」「視る」「体感する」
本式典では2月に開催されるA&Vフェスタの進捗状況の報告も行われた(関連ニュース)。 A&Vフェスタ実行委員会を代表して登壇した日本オーディオ協会副会長、パイオニアマーケティング(株)代表取締役社長の校條亮治氏は、冒頭に「今年は革新をしていきたい」と決意を表した。具体的な新規取り組みとして、会場の変更や開催日数の変更を挙げたほか、今までのオーディオ機器を「みせる」ことだけに注力していた運営方針を見直し、オーディオの原点である「音を聴く」、そして「感動してもらう」という要素も取り入れていくことを語った。そのためにじっくり聴ける環境の視聴室を確保したという。
また協会主催のテーマエリアでは、サラウンドとデジタルオーディオプレーヤーという新しいジャンルを2大テーマに掲げる。校條氏は「新しいものに挑戦していくが、基本の2chオーディオもきちんとご提案いただけるよう企画している」と述べた。
催事についても触れ、小社主催の藤田恵美さんが出演するセミナーなどを紹介した。「生の音と再生音楽。この2つの素晴らしさを知ってもらいたい」と語った。
音楽ファンからオーディオファン、子供から大人まで、幅広い層が楽しめるイベントにしたいという主催者の意欲が伝わってくる、期待のA&Vフェスタ2008の開催概要はこちら。
【A&Vフェスタ2008】
・開催日時:2008年2月23日〜25日
・会場:パシフィコ横浜 カンファレンスセンター
・入場:無料
・参加出展社:51社・団体(1/16時点)
・予想来場者数:40,000人
・ホームページ:http://www.avfesta.com/
■第5回 日本オーディオ協会賞贈呈式開催
また当日は、同協会主催の5年おきにオーディオ・ビジュアル分野での功績を称える「日本オーディオ協会賞」の第5回授賞式も併せて行われた。受賞者は下記の通り。
・大賀 典雄氏(ソニー(株)相談役)
永年にわたる音楽・オーディオ分野への貢献とCDの開発・実用化によりデジタル音楽文化を先導した功績に対して。
・阿部 美春氏(元ティアック(株))
永年にわたる磁気記録技術の開発・標準化と、業務用パーソナルレコーディング機器開発と商品化におけるオーディオ分野への貢献に対して。
・守谷 健弘氏(NTTコミュニケーション科学基礎研究所 守谷特別研究室長)
オーディオ・ビジュアル分野で広く応用される各種の音声符号化の開発と標準化における貢献に対して。
・浦野 丈治氏(日本テレビ放送網(株)技術統括局 技術開発部 調査企画担当副部長)
放送品質を考慮した日本のデジタル放送の音声方式規格化と実用化における貢献に対して。
・フォスター電機(株)
永年にわたり音響機器を開発・商品化した功績と近年の国内外におけるデジタル音楽プレーヤー分野の発展と普及への貢献に対して。
(Phile-web編集部)
■オーディオ業界は変革へ − 世代別アプローチが必要
新春のつどいの開催に先立ち、同協会会長の鹿井信雄氏が挨拶を行った。鹿井氏は、日本は高齢化を迎えて成熟型社会になっており、世代によって日常生活におけるオーディオの接し方が異なっていることを指摘した。「これからのオーディオ業界には世代別にアプローチしていくことが必要である」と述べた。
また日本オーディオ協会の運営については、ホームページの開設やメールマガジン「築地だより」の発行など、情報化社会に対応するための基盤づくりを推進してきたという。「次の60周年までの5年間で何ができるかを考えてチャレンジしてきたい」とさらに先を見据えて変革していく意欲をみせた。
■消費者を掴むポイントは『感性』と『環境』
続いて経済産業省 商務情報政策局 情報通信機器課長の住田孝之氏が登壇し、日本の産業全体の動向からオーディオ業界に対して消費者を取り込んでいくための指針を示した。
同氏は日本の経済状況について「各々の強み、個性を生かして他社と差別化を図ることのできる企業が増えてきた」と評価する一方で、「現在は中国をはじめとする新興諸国の台頭により安い値段で物やサービスを享受できるようになった。物がいくらでもあるという状況の中で、消費者は自分の好みを満たしてくれるものにお金を払うという意識になってきた」という。
供給力過剰な現在、消費者の心を掴むキーワードとして『感性』『環境』を挙げた。『感性』に関して「企業は消費者のWANTS(潜在的なニーズ)にマッチするものを提供することが必要」と述べた。また『環境』については「環境に配慮する心は日本人が特に持ち合わせている感性のひとつである」とし、日本企業からエコに対する取り組みを世界に発信していくことを期待した。
■A&Vフェスタ2008 「聴く」「視る」「体感する」
本式典では2月に開催されるA&Vフェスタの進捗状況の報告も行われた(関連ニュース)。 A&Vフェスタ実行委員会を代表して登壇した日本オーディオ協会副会長、パイオニアマーケティング(株)代表取締役社長の校條亮治氏は、冒頭に「今年は革新をしていきたい」と決意を表した。具体的な新規取り組みとして、会場の変更や開催日数の変更を挙げたほか、今までのオーディオ機器を「みせる」ことだけに注力していた運営方針を見直し、オーディオの原点である「音を聴く」、そして「感動してもらう」という要素も取り入れていくことを語った。そのためにじっくり聴ける環境の視聴室を確保したという。
また協会主催のテーマエリアでは、サラウンドとデジタルオーディオプレーヤーという新しいジャンルを2大テーマに掲げる。校條氏は「新しいものに挑戦していくが、基本の2chオーディオもきちんとご提案いただけるよう企画している」と述べた。
催事についても触れ、小社主催の藤田恵美さんが出演するセミナーなどを紹介した。「生の音と再生音楽。この2つの素晴らしさを知ってもらいたい」と語った。
音楽ファンからオーディオファン、子供から大人まで、幅広い層が楽しめるイベントにしたいという主催者の意欲が伝わってくる、期待のA&Vフェスタ2008の開催概要はこちら。
【A&Vフェスタ2008】
・開催日時:2008年2月23日〜25日
・会場:パシフィコ横浜 カンファレンスセンター
・入場:無料
・参加出展社:51社・団体(1/16時点)
・予想来場者数:40,000人
・ホームページ:http://www.avfesta.com/
■第5回 日本オーディオ協会賞贈呈式開催
また当日は、同協会主催の5年おきにオーディオ・ビジュアル分野での功績を称える「日本オーディオ協会賞」の第5回授賞式も併せて行われた。受賞者は下記の通り。
・大賀 典雄氏(ソニー(株)相談役)
永年にわたる音楽・オーディオ分野への貢献とCDの開発・実用化によりデジタル音楽文化を先導した功績に対して。
・阿部 美春氏(元ティアック(株))
永年にわたる磁気記録技術の開発・標準化と、業務用パーソナルレコーディング機器開発と商品化におけるオーディオ分野への貢献に対して。
・守谷 健弘氏(NTTコミュニケーション科学基礎研究所 守谷特別研究室長)
オーディオ・ビジュアル分野で広く応用される各種の音声符号化の開発と標準化における貢献に対して。
・浦野 丈治氏(日本テレビ放送網(株)技術統括局 技術開発部 調査企画担当副部長)
放送品質を考慮した日本のデジタル放送の音声方式規格化と実用化における貢献に対して。
・フォスター電機(株)
永年にわたり音響機器を開発・商品化した功績と近年の国内外におけるデジタル音楽プレーヤー分野の発展と普及への貢献に対して。
(Phile-web編集部)