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公開日 2009/04/19 17:55

メッセ・ベルリン社ゲーケ氏が語る“今年のハイライト” − IFA2009記者説明会を開催

マルタ開催 IFA2009国際プレスカンファレンス
Phile-web編集部
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ヒルトン・マルタを会場に開催されたIFA2009インターナショナル・プレスカンファレンス
世界最大のコンシューマー・エレクトロニクスショー「IFA2009」のインターナショナル・プレスカンファレンスが16日よりマルタ共和国の首都・ヴァレッタで開催されている。現地時間18日には、9月4日からベルリンで開催されるIFA2009の記者説明会が行われた。

説明会にはメッセ・ベルリン社COOのChristian Goeke博士が出席し、IFA2009の出展計画とハイライトについて紹介した。


メッセ・ベルリン社COOのChristian Goeke博士
はじめにIFA2009の出展登録数に関する現況が報告され、今年の3月31日時点で早くも昨年の最終出展登録数の99%に及ぶ参加社を獲得していることが発表された。今日の世界的な経済不況の中においてIFAがこのように着実な成長を続ける背景を、ゲーケー氏は「IFAのポリシーとして、出展社、トレードビジターとのコミュニケーションを大事にしてきたことが挙げられる。昨年のIFAでは30億ユーロの受注総額を実績として残したことも、IFAが各社のビジネスの成功にとって見逃すことのできないイベントであることを証明してみせた」とし、IFAへ世界各国からの関心が集まっていることをアピールした。また「欧州のコンシューマーは消費にとても慎重と考えられているが、本当に価値のある商品を手に入れるための購買意欲は、今日の経済環境下においても全く衰えていない」とし、世界の他の地域と比較して、欧州の経済が安定していることも強調した。

IFAの国際色がますます強まってきたことも、ゲーケー氏がアピールするIFAの魅力の一つだ。欧州のほぼ中心に位置するベルリンのアクセスメリットと、そこにコンシューマー・エレクトロニクスに加え、昨年からホームアプライアンスを出展分野に広げたことにより、世界のエレクトロニクス製品に関するトレンドが一望できることもIFAの大きな魅力であるとゲーケ氏は説明する。

主要ホールのサイズは昨年の規模を維持。出展社の主な動向については、IFA2007まで出展していたパイオニアが一年ぶりにIFA2009に戻り、出展することが明らかになった。

今年のイベントのハイライトについて、ゲーケ氏は「エコロジー性能やライフスタイルに変革をもたらす製品にハイライトが当たるだろう。オーディオ・ビジュアルについてはHDTVやワイヤレスソリューションがトピックスとして期待される」と説明。また近年のIFAが「多くのメーカーにとって、IFAがクリスマスマーケットの主力商品をコンシューマーに紹介する“デビューの場”として位置づけられている」ことも強調した。


プレスカンファレンスに出席したMiss IFA

IFA2009会場のホールレイアウト
IFA2009においても「6日間・6分野」のコンセプトが継承され、出展内容を「ホームエンターテインメント」「オーディオエンターテインメント」を始めとするセグメントに分類し、来場者にとって展示を一望しやすく、エンターテインメントとしても楽しみやすいホール環境を整えていく。IFAの公式サイトも近くリニューアルを予定しており、オンラインのトレードビジター向けチケットショップも間もなくオープンする。イベントの本開催前となる9月2日(水)からは「IFAオープニング・イベント」として、プレス向けのプレビューイベントや大手メーカーによるカンファレンスも予定されている。またメッセ・ベルリン会場内のサマーガーデンでは、エイミー・マクドナルドによるオープニング・スペシャルコンサートも開催されることが決定した。

ゲーケ氏は「IFA2009もまた、BtoB、BtoCのそれぞれにおいて、世界で最も魅力あるエレクトロニクスショーになるだろう。IFAこそが今日の経済不況にあって最もアグレッシブなショーであり、多くの方々のビジネスを成功に導けるイベントであると確信している」と語り、世界最大のコンシューマー・エレクトロニクスショーの存在感をアピールした。

記者説明会にはドイツ民生通信エレクトロニクス協会(gfu)のボードメンバーであるLoewe社Rainer Hecker博士、並びにGfKマーケティング・サービス社のJuergen Boyny氏も出席した。


Rainer Hecker博士
Hecker氏はIFA2009の堅調な成長ぶりを改めて強調した。「IFAは立ち上げのころから85年間、順調な成長を続けてきた。いまやトレーダー、メディア、一般来場者にとってのインターナショナルミーティングポイントとして、市場の大事な役割を果たしているイベントとなった」と語った。2008年は来場者数、受注総額ともにレコードを達成するとともに、インターナショナル色をいっそう強めることに成功した。世界各国のメディアは、IFAのスケールと魅力をこれまでよりも更に大きく報じ、IFAの国際的認知もよりいっそう高まったとHecker氏は語る。「IFA2009では更なる成長を実現したい。コンシューマー・エレクトロニクス、ホームアプライアンスそれぞれに出展各社の活気溢れる展示が期待できる。世界的な経済不況の中で、IFAがメーカーの成長をサポートできる最高のイベントであることをアピールできるだろう」と意気込みを語った。


Juergen Boyny氏
Boyny氏はコンシューマ・エレクトロニクスとホームアプライアンス市場における欧州市場の現況と動向予測を語った。09年の予測については、「コンシューマー・エレクトロニクスの先端商品については、08年から4%程度の成長となり、スローダウンの傾向は否めない。ただ、欧州での消費動向は決して衰えておらず、モバイルフォンや薄型テレビ、ネットブックが市場の成長を牽引している」とした。また世界的には、今後もBRIC諸国(ブラジル/ロシア/インド/中国)の成長と、購買のポテンシャルに期待が寄せられると説明した。

テレビ製品については「欧州では主要国を中心に薄型化が急速に進み、今や2台目以降の需要を各社がターゲットにしている。テレビの買い換え・薄型化の波は、今後中欧・東欧諸国へと拡大していくだろう」とした。

ホームアプライアンス製品については「欧州でも洗濯機や冷蔵庫を中心に買い換え需要や2台目需要の伸びが見られる。小型製品については掃除機やヘルスケア製品も成長している。この分野では特にライフスタイルやeasy to use、電力・水力消費の性能などエコロジーへ関心度も高い」と語った。

プレスカンファレンス開催後には世界各国を代表するジャーナリストを集めたパネルディスカッションを開催。日本からは日本経済新聞社より関口和一氏(登壇者下段・右より3人目)が参加し、氏の発言に参加者から大きな関心が寄せられた

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