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公開日 2013/05/10 20:37
パナソニック、'13年度でテレビ事業黒字化を目指す − '12年度は7,543億円の赤字
構造改革等の効果で営業利益が大きく改善
パナソニック(株)は、2012年度(2012年4月1日〜2013年3月31日)の連結業績結果を発表した。売上高は約7兆3,030億円で前期比6.9%減だったが、営業利益は前期比268.1%増の約1,609億円となった。ただし純利益は約7,543億円の赤字を計上した。
なお2013年度の連結業績予想については、売上高7兆2,000億円(前期比1,030億円減)、営業利益2,500億円(前期比891億円増)、そして500億円の純利益計上を見込んでいる。
本日、同社は記者発表会を開催。今回の2012年度決算概要と2013年度の業績見通しについて、常務取締役 河井英明氏が説明を行い、テレビ事業について2013年度に黒字化を目指すと述べた。
■構造改革等の効果で、AVC事業も営業利益が大きく改善
河井氏は2012年度決算のポイントとして、「固定費の大幅削減による営業利益の改善」「のれん・無形資産の減損、繰延税金資産の取崩し等による多額の純損失計上」「資産の売却・流動化等、徹底した資金創出によるネット資金の大幅改善」の3つを挙げた。
特に約1,609億円を計上した営業利益については、「昨年度に実施した構造改革の効果で、前年度から1,172億円改善した」と説明。なお前期比6.9%減となった売上高について、「為替の影響を除く実質ベースの売上は6,292億円となる」と説明した。
パナソニックは昨年度、新経営体制のもと全社の枠組みの再構築と事業の方向付けに取り組んできた。なお、上述の通り営業利益は改善したものの、営業外費用として、ソーラー、民生用リチウムイオン電池および携帯電話事業などに関するのれん・無形資産の減損損失および建物等に関する損失を含む事業構造改革費用5,088億円を計上したことなどにより、税引前利益は3,984億円の損失となった。
また、第二四半期においてパナソニックおよびパナソニックモバイルコミュニケーションズ(株)の繰延税金資産を、米国会計基準に基づいて取り崩し、法人税等として4,125億円を計上。これらの結果、2012年度は約7,543億円の損失となった。
なおセグメント別では、テレビ事業などを含むAVCネットワークスで売上高が1兆3,739億円(前期比80%)となった。航空機内AVシステムなどのビジネスソリューションが堅調に推移したものの、テレビなどのAVネットワーク事業やパネルなどのディスプレイ事業の売上が減少し、全体では大幅な減収となった。一方で営業利益は、固定費削減や構造改革効果等によりマイナスだった前年から大きく改善し、199億円を計上した。
■'13年度は、前年比8,043億円増の純利益計上を見込む
また、河井氏は前期比891億円増となる2,500億円の営業利益、同比8,043億円増となる500億円の純利益を見込む2013年度の業績見通しについても説明。「同期に2,000億円以上のフリーキャッシュフロー創出を目指す」と述べた。営業利益については、1,191億円の固定費圧縮、250億円の材料合理化・価格低下、為替による50億円の各利益を見込んだ数値としている。
なお、事業体制に併せて2012年度まで8セグメントだったものを今期から5セグメントに変更した。新たに「アプライアンス」「エコソリューションズ」「AVCネットワークス」「オートモーティブ&インダストリアルシステムズ」「その他」に分類。これは、事業部基軸の経営への移行に伴い、事業部の集合体である「カンパニー」をベースとした考えに基づいたものだという。
「アプライアンス」「AVCネットワークス」は、コンシューマー商品販売部門の売上高・営業利益を合算した製販連結ベースの数値を別途開示するほか、セグメントを構成する主要な事業部の売上実績を第一四半期より開示していく。
AVCネットワークスでは、BtoC事業は需要低迷継続と不採算機種絞り込みで減収が予想されるものの、BtoB事業は着実に増収が見込まれることから、2013年度の売上高はほぼ前年並みの1兆8,300億円と予想。また、BtoB事業の増販、課題事業の改善により増益が期待されるとし、営業利益は前年比1.3%の240億円を見込んでいる。
なお、今期の構造改革費用については1,200億円を予定。前年の5,088億円から大幅な減少を目指している。
■テレビ事業は2013年度で黒字転換を目指す
パナソニックでは2013年度より、2015年度までの3カ年の中期経営計画「Cross-Value Innovation 2015」をスタートさせた。事業部制を核とした新たなグループ基本構造のもと、重点施策として「赤字事業の止血」「脱・自前主義による成長・効率化」「財務体質改善」「お客様からの逆算による成長戦略」の4つの取り組みを推進し、2015年度に赤字事業ゼロを目指す。
また、現在稼働をストップしている尼崎第5工場売却の可能性について質問を受けた河井氏は、「効率を上げるため、第4工場に稼働を集中させている。その結果第5工場は使用していないが、もっと広い活用の仕方を検討している」と述べた。
2012年度のテレビ販売台数は、プラズマテレビが192万台で液晶テレビが1,173万台だったとし、2013年度はプラズマ・液晶あわせて1,150万台の販売台数を見込む、とした。また同氏は「赤字事業はテレビを中心に5つくらいあるが、テレビ事業自体は2013年度で黒字化を目指したい」と語った。
なお2013年度の連結業績予想については、売上高7兆2,000億円(前期比1,030億円減)、営業利益2,500億円(前期比891億円増)、そして500億円の純利益計上を見込んでいる。
本日、同社は記者発表会を開催。今回の2012年度決算概要と2013年度の業績見通しについて、常務取締役 河井英明氏が説明を行い、テレビ事業について2013年度に黒字化を目指すと述べた。
■構造改革等の効果で、AVC事業も営業利益が大きく改善
河井氏は2012年度決算のポイントとして、「固定費の大幅削減による営業利益の改善」「のれん・無形資産の減損、繰延税金資産の取崩し等による多額の純損失計上」「資産の売却・流動化等、徹底した資金創出によるネット資金の大幅改善」の3つを挙げた。
特に約1,609億円を計上した営業利益については、「昨年度に実施した構造改革の効果で、前年度から1,172億円改善した」と説明。なお前期比6.9%減となった売上高について、「為替の影響を除く実質ベースの売上は6,292億円となる」と説明した。
パナソニックは昨年度、新経営体制のもと全社の枠組みの再構築と事業の方向付けに取り組んできた。なお、上述の通り営業利益は改善したものの、営業外費用として、ソーラー、民生用リチウムイオン電池および携帯電話事業などに関するのれん・無形資産の減損損失および建物等に関する損失を含む事業構造改革費用5,088億円を計上したことなどにより、税引前利益は3,984億円の損失となった。
また、第二四半期においてパナソニックおよびパナソニックモバイルコミュニケーションズ(株)の繰延税金資産を、米国会計基準に基づいて取り崩し、法人税等として4,125億円を計上。これらの結果、2012年度は約7,543億円の損失となった。
なおセグメント別では、テレビ事業などを含むAVCネットワークスで売上高が1兆3,739億円(前期比80%)となった。航空機内AVシステムなどのビジネスソリューションが堅調に推移したものの、テレビなどのAVネットワーク事業やパネルなどのディスプレイ事業の売上が減少し、全体では大幅な減収となった。一方で営業利益は、固定費削減や構造改革効果等によりマイナスだった前年から大きく改善し、199億円を計上した。
■'13年度は、前年比8,043億円増の純利益計上を見込む
また、河井氏は前期比891億円増となる2,500億円の営業利益、同比8,043億円増となる500億円の純利益を見込む2013年度の業績見通しについても説明。「同期に2,000億円以上のフリーキャッシュフロー創出を目指す」と述べた。営業利益については、1,191億円の固定費圧縮、250億円の材料合理化・価格低下、為替による50億円の各利益を見込んだ数値としている。
なお、事業体制に併せて2012年度まで8セグメントだったものを今期から5セグメントに変更した。新たに「アプライアンス」「エコソリューションズ」「AVCネットワークス」「オートモーティブ&インダストリアルシステムズ」「その他」に分類。これは、事業部基軸の経営への移行に伴い、事業部の集合体である「カンパニー」をベースとした考えに基づいたものだという。
「アプライアンス」「AVCネットワークス」は、コンシューマー商品販売部門の売上高・営業利益を合算した製販連結ベースの数値を別途開示するほか、セグメントを構成する主要な事業部の売上実績を第一四半期より開示していく。
AVCネットワークスでは、BtoC事業は需要低迷継続と不採算機種絞り込みで減収が予想されるものの、BtoB事業は着実に増収が見込まれることから、2013年度の売上高はほぼ前年並みの1兆8,300億円と予想。また、BtoB事業の増販、課題事業の改善により増益が期待されるとし、営業利益は前年比1.3%の240億円を見込んでいる。
なお、今期の構造改革費用については1,200億円を予定。前年の5,088億円から大幅な減少を目指している。
■テレビ事業は2013年度で黒字転換を目指す
パナソニックでは2013年度より、2015年度までの3カ年の中期経営計画「Cross-Value Innovation 2015」をスタートさせた。事業部制を核とした新たなグループ基本構造のもと、重点施策として「赤字事業の止血」「脱・自前主義による成長・効率化」「財務体質改善」「お客様からの逆算による成長戦略」の4つの取り組みを推進し、2015年度に赤字事業ゼロを目指す。
また、現在稼働をストップしている尼崎第5工場売却の可能性について質問を受けた河井氏は、「効率を上げるため、第4工場に稼働を集中させている。その結果第5工場は使用していないが、もっと広い活用の仕方を検討している」と述べた。
2012年度のテレビ販売台数は、プラズマテレビが192万台で液晶テレビが1,173万台だったとし、2013年度はプラズマ・液晶あわせて1,150万台の販売台数を見込む、とした。また同氏は「赤字事業はテレビを中心に5つくらいあるが、テレビ事業自体は2013年度で黒字化を目指したい」と語った。