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公開日 2015/10/21 20:04
東芝、SeeQVaultの利便性をBtoB向けにアピール。「強力暗号が商用利用にマッチ」
映像/アニメ国際見本市「JCS」で
日本で唯一の国際映画製作者連盟公認の国際映画祭「第28回東京国際映画祭(TIFF)」が、10月22日〜31日に開催される。さらにこのTIFFに併設して、映像・音楽・アニメーションの国際見本市「Japan Content Showcase 2015」がお台場のホテル グランパシフィック LE DAIBAで開催中だ。
Japan Content Showcase 2015は、日本国内の映像・音楽・アニメ等のコンテンツを海外のバイヤーに紹介することを目的とした展示会。国内のテレビ局や映画配給会社など、様々な映像コンテンツ事業者が出展している。今回、このJapan Content Showcase 2015に(株)東芝 メモリ営業推進統括部が出展し、次世代DRM技術“SeeQVault”のBtoB向け訴求を行っている。
東芝 セミコンダクター&ストレージ社 メモリ営業推進統括部 メモリ新規ジビネス営業推進部 参事 長谷直紀氏に、今回の出展の狙いとSeeQVaultの今後の展開について聞いた。
SeeQVaultは簡単に説明すると、従来メディアが持っていた課題のひとつ「機器バインド」を解決できる仕組みを持った規格。例えば、SeeQVault対応のテレビ/レコーダーを使って録画し、SeeQVault対応の外付けHDDに保存しているコンテンツは、録画時に使用したのとは別個体のテレビ/レコーダーであっても、それがSeeQVault対応製品であれば引き継いで再生することができる。著作権保護技術を確保しながらも、コンテンツを機器ではなくメディアに紐付ける仕組みを具体化していることが特徴だ。
現在、SeeQVault規格に対応した製品として、テレビやレコーダー、外付けHDDやスマホ向けの再生アプリなど、BtoC向けの対応製品が登場してきていた。それをBtoB向けにアピールするのは、今回の展示会が初めて。長谷氏によれば、今回は映像配給会社に対して「SeeQVault対応SDカードに映像コンテンツを保存してベンダーに配布する、という使用方法をアピールしています」とのことだった。
実際に今回のJapan Content Showcase 2015会場では、松竹・東映・アスミックエース・博報堂DIYら4社のブースにて、SeeQVault対応SDカードに保存したコンテンツを、スマホ/タブレット用SeeQVaultアダプターと一緒にベンダーに配布している。
「これまでは、コンテンツを光ディスクに焼いて配布するといったやり方が主で、それを受け取ったベンダーはPCやドライブがないと再生が行えませんでした。しかし、コンテンツを収めたSeeQVault対応SDカードとスマホ用アダプターをセットで配布すれば、あとはそれを受け取ったベンダー側が、手持ちのスマートフォンやタブレットに再生アプリをインストールするだけで、モバイル環境で簡単に内容を視聴できます」と長谷氏はアピールする。
これまでのBtoC向け展開として、ピクセラの再生アプリ「SeeQVaultプレーヤー」や、スマホ向けの対応アダプター製品などが登場し、スマホ/タブレットでSeeQVaultを再生できる環境が充実してきた。「この再生環境についてBtoB向けの応用を試みたのが、今回の展示会です」と、長谷氏は説明する。SeeQVaultはコンテンツの暗号化方式に業界標準のAES暗号を採用し、対応機器と記録メディアの認証には楕円曲線暗号を用いたPKI認証を用いている。「強力なセキュリティを有しているSeeQVaultは、こういった商用映像コンテンツのやり取りにも適しています」(長谷氏)。
今後も様々な分野に対して訴求を行って行くという。「“コンテンツ保護”という観点から、SeeQVaultは様々な展開が考えられる規格であると思います。文教向けや医療向けなども視野に入れて、大幅な拡充を行っていきたいと思っています」とのことだ。
コンシューマー視点で、録画番組の引き継ぎが行える規格としてSeeQVaultを見た際、現時点での課題の1つがメーカー間の互換性だ。番組を録画する際のフォーマットにメーカー間で違いがあることから、公式に録画番組の引き継ぎ視聴がサポートされているのは同一メーカー内のSeeQVault機器同士に限られている。このあたりについて伺ってみると「メーカー間で互換性が取れる仕組みになるよう、前向きに取り組んでいる」という回答が得られた。SeeQVaultの本格的な普及にあたって、今後の展開に期待したいところだ。
Japan Content Showcase 2015は、日本国内の映像・音楽・アニメ等のコンテンツを海外のバイヤーに紹介することを目的とした展示会。国内のテレビ局や映画配給会社など、様々な映像コンテンツ事業者が出展している。今回、このJapan Content Showcase 2015に(株)東芝 メモリ営業推進統括部が出展し、次世代DRM技術“SeeQVault”のBtoB向け訴求を行っている。
東芝 セミコンダクター&ストレージ社 メモリ営業推進統括部 メモリ新規ジビネス営業推進部 参事 長谷直紀氏に、今回の出展の狙いとSeeQVaultの今後の展開について聞いた。
SeeQVaultは簡単に説明すると、従来メディアが持っていた課題のひとつ「機器バインド」を解決できる仕組みを持った規格。例えば、SeeQVault対応のテレビ/レコーダーを使って録画し、SeeQVault対応の外付けHDDに保存しているコンテンツは、録画時に使用したのとは別個体のテレビ/レコーダーであっても、それがSeeQVault対応製品であれば引き継いで再生することができる。著作権保護技術を確保しながらも、コンテンツを機器ではなくメディアに紐付ける仕組みを具体化していることが特徴だ。
現在、SeeQVault規格に対応した製品として、テレビやレコーダー、外付けHDDやスマホ向けの再生アプリなど、BtoC向けの対応製品が登場してきていた。それをBtoB向けにアピールするのは、今回の展示会が初めて。長谷氏によれば、今回は映像配給会社に対して「SeeQVault対応SDカードに映像コンテンツを保存してベンダーに配布する、という使用方法をアピールしています」とのことだった。
実際に今回のJapan Content Showcase 2015会場では、松竹・東映・アスミックエース・博報堂DIYら4社のブースにて、SeeQVault対応SDカードに保存したコンテンツを、スマホ/タブレット用SeeQVaultアダプターと一緒にベンダーに配布している。
「これまでは、コンテンツを光ディスクに焼いて配布するといったやり方が主で、それを受け取ったベンダーはPCやドライブがないと再生が行えませんでした。しかし、コンテンツを収めたSeeQVault対応SDカードとスマホ用アダプターをセットで配布すれば、あとはそれを受け取ったベンダー側が、手持ちのスマートフォンやタブレットに再生アプリをインストールするだけで、モバイル環境で簡単に内容を視聴できます」と長谷氏はアピールする。
これまでのBtoC向け展開として、ピクセラの再生アプリ「SeeQVaultプレーヤー」や、スマホ向けの対応アダプター製品などが登場し、スマホ/タブレットでSeeQVaultを再生できる環境が充実してきた。「この再生環境についてBtoB向けの応用を試みたのが、今回の展示会です」と、長谷氏は説明する。SeeQVaultはコンテンツの暗号化方式に業界標準のAES暗号を採用し、対応機器と記録メディアの認証には楕円曲線暗号を用いたPKI認証を用いている。「強力なセキュリティを有しているSeeQVaultは、こういった商用映像コンテンツのやり取りにも適しています」(長谷氏)。
今後も様々な分野に対して訴求を行って行くという。「“コンテンツ保護”という観点から、SeeQVaultは様々な展開が考えられる規格であると思います。文教向けや医療向けなども視野に入れて、大幅な拡充を行っていきたいと思っています」とのことだ。
コンシューマー視点で、録画番組の引き継ぎが行える規格としてSeeQVaultを見た際、現時点での課題の1つがメーカー間の互換性だ。番組を録画する際のフォーマットにメーカー間で違いがあることから、公式に録画番組の引き継ぎ視聴がサポートされているのは同一メーカー内のSeeQVault機器同士に限られている。このあたりについて伺ってみると「メーカー間で互換性が取れる仕組みになるよう、前向きに取り組んでいる」という回答が得られた。SeeQVaultの本格的な普及にあたって、今後の展開に期待したいところだ。