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公開日 2016/03/17 13:50
JVCとビクタースタジオがコラボした“ハイレゾ対応”スタジオモニター「HA-MX100-Z」
エンジニアがチューニング、税込24,800円
(株)JVCケンウッド・ビクターエンタテインメントは、ビクタースタジオとJVCケンウッドがコラボした“ハイレゾ対応”のスタジオモニターヘッドホン「HA-MX100-Z」を3月17日に発売した。価格は24,800円(税込)。販売は、同社が運営するハイレゾ配信サイト「VICTOR STUDIO HD-Music.」で実施。今後は楽器店などにも販路を広げる予定だという。
ビクタースタジオがプロデュースする製品で、ヘッドバンド部にも「Produced by VICTOR STUDIO」と記されている。サウンドはビクタースタジオのエンジニア達が実聴評価を繰り返してチューニング。実際にビクタースタジオにも導入し、楽曲制作時に使用するとのことだ。同スタジオ長の秋元氏は「自信を持って提供する製品。この価格でこの性能はなかなか実現できない」と胸を張る。
「HA-MX100-Z」は、2011年に発売された「HA-MX10-B」(関連ニュース)をベースに開発。基本性能は継承しつつ、“ハイレゾ対応”を果たしたのが大きな特徴のひとつだ。
開発にあたりビクタースタジオのエンジニアから挙がった要望は「豊かな高域の表現力」「安定感のある中低域」「高い解像力と忠実な再現力」。これを実現すべく、機構等のブラッシュアップを行った。
ダイナミック型ドライバーユニットは、従来の“モニタードライバーユニット”に、新たに日本製CCAWボイスコイルを採用。製造時の機械的な歪みを、熱処理を施すことで低減させた磁気回路も搭載した。マグネットにはネオジウムを採用している。
また、振動板前面に配置する独自の「サウンド・ディフューザー」も調整。中心孔径を最適化することで、高域再生周波数を40,000Hzまで拡大。解像度と音場の広がりも向上させ、ハイレゾ音源の再生にもマッチするサウンドとして。
開発を担当したJVCケンウッドの三浦拓二氏によると、こういった試みで中高域の再現力が高められたところ、f特は変わらないものの聴感上低音が抜けてしまったのだという。
そこで、前モデルの技術を進化させた「デュアル・クリアバスポート構造」を採用。MX10は後室側にのみダクトが設けられていたところを、新たにバッフルボードにもダクトを設けることで、振動板の前室側・後室側両方が背圧を最適化され、振動板を入力信号に忠実に駆動できるようになった。これにより低音再生力を強化したほか、歪みが少なく自然で繊細な音場表現も実現するという。
再生周波数帯域は10〜40,000Hz、インピーダンスは56Ω、出力音圧レベルは107dB/1mW。
出荷前に、ビクタースタジオ指定音源で72時間ものエージングを行う点もユニーク。導入後すぐに安定したモニターが可能とアピールされている。
ケーブルは脱着不可で、長さは2.5m。導体にはOFCを採用しており、ドライバーユニットからプラグまでは4芯配線とすることで一層臨場感あるサウンドを実現するという。プラグ部はAmphenol社製の3.5mmステレオミニ。質量は256g(コード含まず)となる。
発表会レポート「スタジオの音を再現して楽しんで貰える」
同社は本日、ビクタースタジオ 302スタジオにて発表会を開催。スタジオ長の秋元氏が登壇し、製品の紹介を行った。
秋元氏は「音楽をつくる環境は変化しており、ヘッドホンを使ってパーソナルに行うスタイルも普通になってきた。また、ハイレゾが普及してきたことにより、ヘッドホンには更なるクオリティが求められている。今回の新製品を開発するにあたり、『HA-MX10-B』を改めて聴いてみたところ、“ハイレゾ対応”ではないものの基本的なポテンシャルは非常に高いと感じた。そのため、自然な流れでMX10を元に新製品を作ろうということになった」と、製品登場の背景について説明。
また価格についても「スタジオモニターヘッドホンは一度に多数の台数を導入するもの。ビクタースタジオでも80〜100台のヘッドホンがある。なので価格が高すぎると、導入が難しくなる。手頃な価格は非常に重要な要素」とコメントした。
さらに「HA-MX100-Zは実際にビクタースタジオでも導入して音楽制作を行い、それをHD-Music.で配信する。するとユーザーの方々には、HA-MX100-Zを使っていつでもスタジオの音を再現して楽しんでいただくことができる。こういった、音楽をより楽しんでもらえる環境づくりを行っていきたい」とアピールした。
続いて、JVCケンウッド AVCマーケティング部の寺田 洋氏が、製品誕生までの道のりを紹介した。
「もともとビクタースタジオから製品化の希望をいただき、プロジェクトがスタートした。スタジオエンジニアはミュージシャンの要望に応えるのがミッションなので、音質には妥協が全くない。複数のエンジニアたちから合格点をもらうのは、開発としては至難の業だった。しかも価格は手ごろなものを希望されたので、高価な部品を投入して音質を良くするという手法は使えない。普通なら5〜6年かかるようなプロジェクトだったが、様々な工夫で1年でかたちにすることができた」と、製品化までには様々な高いハードルを乗り越えねばならなかったと語った。
会場では、「HA-MX100-Z」のサウンドを体験するための、スタジオならではの試みも行われた。まず「HA-MX100-Z」を装着し、スタジオモニタースピーカーと比較試聴。「音の迫力などの点ではスピーカーの方が優るが、MX100も解像度や空間表現では負けていない」(秋元氏)。
続いて、ダイナミックマイク/コンデンサーマイク/リボンマイク/真空管マイクで録音した音源の違いを聴き比べ。広さや響きの異なるビクタースタジオ内の各スタジオで録られた音も比較試聴した。
デモンストレーションを担当したビクタースタジオエンジニアの粕谷尚平氏は「マイクごとの音の違いが分かることが、スタジオモニターヘッドホンの最低条件」とコメント。実際に録音されたボーカルやドラム、ピアノなどにイコライザーをかけたりレベル調整などを行うミキシング作業のデモも行った。
【問い合わせ先】
ビクターエンタテインメントお客様相談室
TEL/0570-010-115
ビクタースタジオがプロデュースする製品で、ヘッドバンド部にも「Produced by VICTOR STUDIO」と記されている。サウンドはビクタースタジオのエンジニア達が実聴評価を繰り返してチューニング。実際にビクタースタジオにも導入し、楽曲制作時に使用するとのことだ。同スタジオ長の秋元氏は「自信を持って提供する製品。この価格でこの性能はなかなか実現できない」と胸を張る。
「HA-MX100-Z」は、2011年に発売された「HA-MX10-B」(関連ニュース)をベースに開発。基本性能は継承しつつ、“ハイレゾ対応”を果たしたのが大きな特徴のひとつだ。
開発にあたりビクタースタジオのエンジニアから挙がった要望は「豊かな高域の表現力」「安定感のある中低域」「高い解像力と忠実な再現力」。これを実現すべく、機構等のブラッシュアップを行った。
ダイナミック型ドライバーユニットは、従来の“モニタードライバーユニット”に、新たに日本製CCAWボイスコイルを採用。製造時の機械的な歪みを、熱処理を施すことで低減させた磁気回路も搭載した。マグネットにはネオジウムを採用している。
また、振動板前面に配置する独自の「サウンド・ディフューザー」も調整。中心孔径を最適化することで、高域再生周波数を40,000Hzまで拡大。解像度と音場の広がりも向上させ、ハイレゾ音源の再生にもマッチするサウンドとして。
開発を担当したJVCケンウッドの三浦拓二氏によると、こういった試みで中高域の再現力が高められたところ、f特は変わらないものの聴感上低音が抜けてしまったのだという。
そこで、前モデルの技術を進化させた「デュアル・クリアバスポート構造」を採用。MX10は後室側にのみダクトが設けられていたところを、新たにバッフルボードにもダクトを設けることで、振動板の前室側・後室側両方が背圧を最適化され、振動板を入力信号に忠実に駆動できるようになった。これにより低音再生力を強化したほか、歪みが少なく自然で繊細な音場表現も実現するという。
再生周波数帯域は10〜40,000Hz、インピーダンスは56Ω、出力音圧レベルは107dB/1mW。
出荷前に、ビクタースタジオ指定音源で72時間ものエージングを行う点もユニーク。導入後すぐに安定したモニターが可能とアピールされている。
ケーブルは脱着不可で、長さは2.5m。導体にはOFCを採用しており、ドライバーユニットからプラグまでは4芯配線とすることで一層臨場感あるサウンドを実現するという。プラグ部はAmphenol社製の3.5mmステレオミニ。質量は256g(コード含まず)となる。
発表会レポート「スタジオの音を再現して楽しんで貰える」
同社は本日、ビクタースタジオ 302スタジオにて発表会を開催。スタジオ長の秋元氏が登壇し、製品の紹介を行った。
秋元氏は「音楽をつくる環境は変化しており、ヘッドホンを使ってパーソナルに行うスタイルも普通になってきた。また、ハイレゾが普及してきたことにより、ヘッドホンには更なるクオリティが求められている。今回の新製品を開発するにあたり、『HA-MX10-B』を改めて聴いてみたところ、“ハイレゾ対応”ではないものの基本的なポテンシャルは非常に高いと感じた。そのため、自然な流れでMX10を元に新製品を作ろうということになった」と、製品登場の背景について説明。
また価格についても「スタジオモニターヘッドホンは一度に多数の台数を導入するもの。ビクタースタジオでも80〜100台のヘッドホンがある。なので価格が高すぎると、導入が難しくなる。手頃な価格は非常に重要な要素」とコメントした。
さらに「HA-MX100-Zは実際にビクタースタジオでも導入して音楽制作を行い、それをHD-Music.で配信する。するとユーザーの方々には、HA-MX100-Zを使っていつでもスタジオの音を再現して楽しんでいただくことができる。こういった、音楽をより楽しんでもらえる環境づくりを行っていきたい」とアピールした。
続いて、JVCケンウッド AVCマーケティング部の寺田 洋氏が、製品誕生までの道のりを紹介した。
「もともとビクタースタジオから製品化の希望をいただき、プロジェクトがスタートした。スタジオエンジニアはミュージシャンの要望に応えるのがミッションなので、音質には妥協が全くない。複数のエンジニアたちから合格点をもらうのは、開発としては至難の業だった。しかも価格は手ごろなものを希望されたので、高価な部品を投入して音質を良くするという手法は使えない。普通なら5〜6年かかるようなプロジェクトだったが、様々な工夫で1年でかたちにすることができた」と、製品化までには様々な高いハードルを乗り越えねばならなかったと語った。
会場では、「HA-MX100-Z」のサウンドを体験するための、スタジオならではの試みも行われた。まず「HA-MX100-Z」を装着し、スタジオモニタースピーカーと比較試聴。「音の迫力などの点ではスピーカーの方が優るが、MX100も解像度や空間表現では負けていない」(秋元氏)。
続いて、ダイナミックマイク/コンデンサーマイク/リボンマイク/真空管マイクで録音した音源の違いを聴き比べ。広さや響きの異なるビクタースタジオ内の各スタジオで録られた音も比較試聴した。
デモンストレーションを担当したビクタースタジオエンジニアの粕谷尚平氏は「マイクごとの音の違いが分かることが、スタジオモニターヘッドホンの最低条件」とコメント。実際に録音されたボーカルやドラム、ピアノなどにイコライザーをかけたりレベル調整などを行うミキシング作業のデモも行った。
【問い合わせ先】
ビクターエンタテインメントお客様相談室
TEL/0570-010-115
- ジャンルヘッドホン(単体)
- ブランドJVC
- 型番HA-MX100-Z
- 発売日2016年3月17日
- 価格¥24,800(税込)
【SPEC】●型式:ダイナミック型 ●出力音圧レベル:107dB/1mW ●再生周波数帯域:10Hz〜40kHz ●インピーダンス:56Ω ●最大許容入力:1,500mW ●ケーブル長:2.5m ●プラグ:φ3.5mmステレオミニ ●質量:256g(ケーブル含まず)