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公開日 2019/08/23 13:08

FiiO、新ポタアン「Q5s」。AK4493EQチップ左右独立搭載などで「大幅な音質向上」

標準仕様モデルと限定生産モデルの2タイプ展開
編集部:小野佳希
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エミライは、FiiO製USB DAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプ新モデル「Q5s」を8月30日に発売すると発表し、本日8月23日から予約受付を開始した。標準仕様の「Q5s with AM3E」と限定生産の「Q5s with AM3D」の2タイプを用意し、標準仕様モデルは48,000円前後、限定生産モデルは51,700円前後での実売が予想される。

Q5s

ヘッドフォン祭やポタフェスで参考出展されていたモデルが正式発表された格好。アンプ部を換装可能なモジュール方式としたDAC内蔵ヘッドホンアンプで、従来機種「Q5」の後継モデルとなる。

アンプモジュールには、3.5mmシングルエンド出力、2.5mmおよび4.4mmのバランス出力を搭載する「AM3E」を付属。日本市場向けパッケージとして、 バランス出力対応アンプモジュール 「AM3D」を付属させたモデルも数量限定販売する。限定モデルは予定数が売り切れ次第販売を終了する。

DACチップに旭化成エレクトロニクス製「AK4493EQ」を採用し、さらに同チップを左右独立で2機搭載。これにより、SN比は約2倍に改善したほか、歪みも1dB減少するなど、「大幅な音質向上を実現した」としている。

なお、同DACチップは、AKMのフラッグシップ「AK4497EQ」で新たに開発した自社オーディオ専用LSIプロセスを採用。このプロセスの採用により、電気的な余裕度と低域ノイズを大幅に改善、情報量や力強さに感じられる音の鮮度をさらに向上させているのだという。ダイナミックレンジ、SN比はモノモード時で126dB、歪み特性は低歪テクノロジーにより-113dBを実現している。また、OSRD(Over Sampling Ratio Doubler)テクノロジーによって、帯域外ノイズも低減させている。

32bit/768kHzまでのPCMデータの再生に対応するほか、11.2MHzのDSDデータのネイティブ再生に対応。また、USBデコード用XMOS XUF208チップとクロック同期システムを組み合わせて搭載しており、これらによって、USB、SPDIF、およびBluetooth入力に対して、従来機種を超える圧倒的なデコード能力を実現したという。

USB入力利用時は、768kHz/32bitまでのPCMならびにハードウェアデコードによる11.2MHzまでのネイティブDSD再生をサポート。 SPDIF入力利用時は、192kHz/24bitまでのPCMをサポートする。

なお、Bluetoothレシーバー機能も搭載。同機能利用時は最大96kHz/24bitまでのPCM(LDAC使用)をサポートする。

Bluetoothチップには、Qualcomm社製のフラグシップモデル「CSR8675」を搭載し、Bluetooth 5.0に対応。コーデックはAAC、SBC、aptX、aptXLL(低遅延)、aptX HD、LDAC、HWAに対応している。

そして、アンプ回路部は、入念に設計されたというオペアンプ6基を実装し、完全バランス回路設計を採用。また、4チャンネル同期型のアナログボリュームコントロール回路を採用しているほか、パナソニック製フィルムコンデンサを使用するなど、高音質パーツを惜しみなく投入しているという。

電源回路においては、多数の低ノイズLDO(低損失型)レギュレーターを採用し,アナログ段、デジタル段、ローパスフィルター、増幅段の各セクションへの電力はそれぞれ独立して給電される設計を採用。また、各セクションは電気的にアイソレーションされている。

ADCボリュームコントロール機能によって、左右のチャンネル間の音量不均等に対処。音量カーブをAD変換によって再構成することで、従来のアナログポテンショメータによる音量調節で発生する左右の音量の不均等(ギャングエラー)を効果的に排除しているという。

USB入力とBluetooth入力に加えて、SPDIFデジタル入力とアナログライン入力も装備。同軸デジタル入力、光デジタル入力、およびアナログ入力は最高192kHz/24bitのPCM信号に対応し(デジタル入力時)、マルチファンクションの入力端子を経由して処理される。

バッテリーには3800mAhのポリマーリチウムイオン電池を内蔵。USB入力や同軸デジタル入力、およびBluetooth利用時で9.5時間以上、ライン入力利用では25時間以上の連続音楽再生が行える。

「FiiO Music」アプリをインストールしたスマートフォンからの各種操作にも対応。Bluetooth経由でQ5sを接続した後、音量バランスの調整、ローパスフィルターの選択、RGBインジケーターのコントロール、および省電力シャットダウンタイマーといった各種設定の変更・調整をスマートフォンから行うことができる。

本体側面には、現在利用している入力モードがひと目でわかるようにそれぞれ独立したLEDインジケーターを装備。また、側面の入力選択ボタンを長押しすると、4つのLEDの光り方でバッテリー残量を表示する。

加えて、RGBインジケーターにより各種オーディオフォーマットを表示することも可能。6つの異なる色によって、現在再生中のBluetoothコーデックを即座に判別できる。なお、USBデコードモードのとき、RGBライトはサンプリングレートを示す。

そのほか、ハードウェア設計のGAINコントロール機能とBASSブースト機能を搭載。一定時間利用がない場合に自動的に電源を切るインテリジェント・オートシャットダウン機能も備えている。

PCとUSB接続した際には、Q5sはUSBポート機能のスマート検出に従って充電電流と充電レートを自動調整。また、スマートフォンとのUSB接続した場合も、同じく自動認識し、スマートフォンからの充電をしない、つまりスマートフォンの電力を消費しないように動作。なお、本機能の利用にはFiiO純正のCL06またはML06ケーブルの使用を推奨している。

そのほか、前世代モデルには独立した電源ボタンとボリュームノブがあったが、今回、電源オン/オフはボリュームノブを回してクリックを通過することで行う方式に変更。

また、新たにUSB Audio Class切り替え機能も追加。曲戻しボタンを長押ししながら、USB経由で接続するとUSB Audio Class 1.0モードが有効になる。USB Audio Class 1.0モードを有効にするだけで、ドライバをインストールせずに96kHz / 24bitまでのPCMデータの再生が行える。

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