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公開日 2021/09/19 19:27
<ヘッドフォン祭>Astell&Kernの新DAP「SP2000T」登場、次世代トリプルアンプシステムの音質を紹介!ソフト面も進化
Acoustune/ULTRASONEの新製品も今秋登場か
本日9月19日、フジヤエービックとのコラボレーションのもと、ファイルウェブ公式YouTubeチャンネルにて「秋のヘッドフォン祭2021 ONLINE」が開催。生配信されたイベントから、Astell&Kernを取り扱うアユートの配信内容を抜粋してお届けする。
■アユート(Astell&Kern)
アユートからは、Astell&Kernの新DAP「A&ultima SP2000T」が登場し、その詳細が紹介された。発売日は10月15日、価格は329,980円(税込)を予定しており、10月に入る頃から試聴可能になる見込み。
ハイレゾ対応ポータブルプレーヤーの最上位ライン「A&ultima」シリーズにラインナップされるSP2000T。シリーズ初となるクアッドDAC構成の採用や、オペ/真空管アンプによる次世代テクノロジー「トリプルアンプシステム」を特徴としている。
DACチップにはESS Technology社の「ES9068AS」を使用。4基搭載するクアッドDAC構成とし、1チャンネルあたり2基のDACで専用のデコードを行うことが可能で、よりきめ細やかでバランスのとれた、奥行きと空間のリアリティに優れたサウンドを再生するとアピールする。
トリプルアンプシステムでは、内蔵する2種類のアンプそれぞれのサウンドと、2つを組み合わせたサウンドの合計3モードが選択可能。「オペアンプモード」「真空管アンプモード」「ハイブリッドアンプモード」を切り替え、音色を変化させることができる。
さらにハイブリッドアンプモードは5種類を用意。それぞれオペアンプ/真空管アンプの割合が異なっており、音楽や自身の好みに合わせて、最適なサウンドを追求することができるという。
またアンプモードの切り替えは、上部から引き出せるサブメニューから操作可能。「AMP」を選択することで、画面を変移することなく切り替えが行える。
なお、真空管にはデュアルトライオード真空管「KORG Nutube 6P1」を採用し、大幅な小型化と低消費電力化とともに、倍音豊かなサウンドを再生するとしている。
さらに、小さな振動や衝撃でもノイズの出やすい真空管アンプに対して、ノイズを徹底して除去すべく内部構造にもこだわったと説明。特徴的な技術の一つとして、磁力でアンプを浮かせる分離構造をとることで、機械的および物理的な振動を受けたときに発生するノイズを可能な限り抑えているという。
さらに出力端子は3つ用意。3.5mmヘッドホン出力(光出力兼用)と、2.5mm 4極/4.4mm 5極バランス出力を備え、すべての出力タイプに対して真空管アンプも対応。アンプ別、出力端子別と、組み合わせごとに異なる音色が楽しめることが、本機の大きな魅力でもある。
デザイン面では、ボリュームノブを従来よりも少し上側に配置。片手での操作性も向上したと思われる。LEDライトをボリュームノブ周りではなく、背面に配置した点も新しい取り組みとなる。
ソフトウェア面でも機能向上を図っており、新たに「リプレイゲイン機能」を搭載した。リプレイゲインとは、さまざまな音圧レベルで収録された楽曲を一定した音量で聴くことができる機能で、192kHz/24bitまでの音源に対応する。
また、Open APP Service機能に対応しており、SpotifyやApple Musicなど特定の音楽ストリーミングサービスアプリ(Open APK)をデバイスにインストールできる。SP2000Tでは、PCを介さずに本機能を利用できるようになった。
新たにダウンロード機能が備わったことで、Wi-Fi環境化であれば直接ストリーミングサービスをインストール可能になる。さらにAstell&Kernで検証済みのアプリバージョンが自動的に選別されるというのも、大きなメリットだ。ユーザーが迷うことなく利用可能なものをスムーズにダウンロードでき、使い勝手に配慮されたUXの高い機能といえる。
なお、リプレイゲインおよびダウンロード機能は現在SP2000Tにのみ搭載される機能。従来機に対するファームアップ対応については、齊藤氏いわく「今時点で予定はないが、検討事項ではある」とのこと。
「現在の最新技術はすべて搭載した」というSP2000T。Astell&Kernの多彩なDAPラインナップの中での立ち位置としては、「真鍮ボディで金メッキ処理が施されたSP1000Mのライン上に位置しながらも、SP2000の理念を継承して開発した発展後継モデル」と説明する。
サウンド傾向は「より音楽的に深みのある音」を特徴とし、S/Nも従来モデル同様に高く、厚みのある低域も魅力とのこと。またSP2000ではStainless Steel/Copperと筐体の素材違いをラインナップしているが、オペアンプ/真空管アンプを搭載したことで両モデルのサウンドを有しているとも言えると紹介された。
また、Astell&KernではESS「ES9068AS」とAKM「AK4499EQ」という2種類のDACを搭載して切り替えて音色を楽しめる「A&futura SE200」というモデルもあるが、「SP2000Tのコンセプトもそれに近しい」とし、「SE200では異なるDACチップを搭載してそれぞれを楽しむ仕様だが、SP2000Tでは二つが融合して一体となり、それぞれの特色も、組み合わせた音色も楽しめる点が特長」とアピールする。
野村ケンジ氏はその音質について「SE200や、DACモジュールの交換で音色の違いを楽しめるSE180のモジュール “SEM2” (AKM製「AK4497EQ」の左右独立デュアル構成)と近しい方向」とし、「オペアンプではハイスピードできめ細やかな表現を、真空管アンプではより音楽性を増したサウンドを楽しめる」とコメント。
加えて、「Astell&Kernらしいスタンダードな音も持っており、SP2000と同レベルのクオリティもある」と語る。
また、Acoustuneのイヤホン「HS1300SS」に“3Dカスタムフィットシェル”「ST300」を装着して試聴したとのことで「この組み合わせでは真空管アンプの方が合っていたように感じた。その適合性も組み合わせるイヤホンやヘッドホンによって変わるので、ぜひSP2000Tの “懐の深さ” を体感してみてほしい」と締めくくった。
そのほか具体的な製品詳細はまだ明かされなかったが、今後の予定もいくつか発表された。一つはSE180の専用モジュールに新しいモデルが近く登場予定だという。なお野村氏のコメントにも出てきたSEM2モジュールは、市場在庫限りになるとのこと。
Acoustuneからは、春のヘッドフォン祭りでも紹介された、チャンバーを交換できるイヤホン「HS2000MX」が、いよいよ10月に登場するという。夏頃を予定していたが時間をかけて、さらにブラッシュアップされているとのこと。
最後に、同社取扱のULTRASONEから、新たなSignatureシリーズが登場することが発表された。現時点では「MASTER」「NATURAL」「PULSE」の3モデルをラインナップすることが明かされている。なお、各製品の詳細については「今月中には発表予定」とした。
■アユート(Astell&Kern)
アユートからは、Astell&Kernの新DAP「A&ultima SP2000T」が登場し、その詳細が紹介された。発売日は10月15日、価格は329,980円(税込)を予定しており、10月に入る頃から試聴可能になる見込み。
ハイレゾ対応ポータブルプレーヤーの最上位ライン「A&ultima」シリーズにラインナップされるSP2000T。シリーズ初となるクアッドDAC構成の採用や、オペ/真空管アンプによる次世代テクノロジー「トリプルアンプシステム」を特徴としている。
DACチップにはESS Technology社の「ES9068AS」を使用。4基搭載するクアッドDAC構成とし、1チャンネルあたり2基のDACで専用のデコードを行うことが可能で、よりきめ細やかでバランスのとれた、奥行きと空間のリアリティに優れたサウンドを再生するとアピールする。
トリプルアンプシステムでは、内蔵する2種類のアンプそれぞれのサウンドと、2つを組み合わせたサウンドの合計3モードが選択可能。「オペアンプモード」「真空管アンプモード」「ハイブリッドアンプモード」を切り替え、音色を変化させることができる。
さらにハイブリッドアンプモードは5種類を用意。それぞれオペアンプ/真空管アンプの割合が異なっており、音楽や自身の好みに合わせて、最適なサウンドを追求することができるという。
またアンプモードの切り替えは、上部から引き出せるサブメニューから操作可能。「AMP」を選択することで、画面を変移することなく切り替えが行える。
なお、真空管にはデュアルトライオード真空管「KORG Nutube 6P1」を採用し、大幅な小型化と低消費電力化とともに、倍音豊かなサウンドを再生するとしている。
さらに、小さな振動や衝撃でもノイズの出やすい真空管アンプに対して、ノイズを徹底して除去すべく内部構造にもこだわったと説明。特徴的な技術の一つとして、磁力でアンプを浮かせる分離構造をとることで、機械的および物理的な振動を受けたときに発生するノイズを可能な限り抑えているという。
さらに出力端子は3つ用意。3.5mmヘッドホン出力(光出力兼用)と、2.5mm 4極/4.4mm 5極バランス出力を備え、すべての出力タイプに対して真空管アンプも対応。アンプ別、出力端子別と、組み合わせごとに異なる音色が楽しめることが、本機の大きな魅力でもある。
デザイン面では、ボリュームノブを従来よりも少し上側に配置。片手での操作性も向上したと思われる。LEDライトをボリュームノブ周りではなく、背面に配置した点も新しい取り組みとなる。
ソフトウェア面でも機能向上を図っており、新たに「リプレイゲイン機能」を搭載した。リプレイゲインとは、さまざまな音圧レベルで収録された楽曲を一定した音量で聴くことができる機能で、192kHz/24bitまでの音源に対応する。
また、Open APP Service機能に対応しており、SpotifyやApple Musicなど特定の音楽ストリーミングサービスアプリ(Open APK)をデバイスにインストールできる。SP2000Tでは、PCを介さずに本機能を利用できるようになった。
新たにダウンロード機能が備わったことで、Wi-Fi環境化であれば直接ストリーミングサービスをインストール可能になる。さらにAstell&Kernで検証済みのアプリバージョンが自動的に選別されるというのも、大きなメリットだ。ユーザーが迷うことなく利用可能なものをスムーズにダウンロードでき、使い勝手に配慮されたUXの高い機能といえる。
なお、リプレイゲインおよびダウンロード機能は現在SP2000Tにのみ搭載される機能。従来機に対するファームアップ対応については、齊藤氏いわく「今時点で予定はないが、検討事項ではある」とのこと。
「現在の最新技術はすべて搭載した」というSP2000T。Astell&Kernの多彩なDAPラインナップの中での立ち位置としては、「真鍮ボディで金メッキ処理が施されたSP1000Mのライン上に位置しながらも、SP2000の理念を継承して開発した発展後継モデル」と説明する。
サウンド傾向は「より音楽的に深みのある音」を特徴とし、S/Nも従来モデル同様に高く、厚みのある低域も魅力とのこと。またSP2000ではStainless Steel/Copperと筐体の素材違いをラインナップしているが、オペアンプ/真空管アンプを搭載したことで両モデルのサウンドを有しているとも言えると紹介された。
また、Astell&KernではESS「ES9068AS」とAKM「AK4499EQ」という2種類のDACを搭載して切り替えて音色を楽しめる「A&futura SE200」というモデルもあるが、「SP2000Tのコンセプトもそれに近しい」とし、「SE200では異なるDACチップを搭載してそれぞれを楽しむ仕様だが、SP2000Tでは二つが融合して一体となり、それぞれの特色も、組み合わせた音色も楽しめる点が特長」とアピールする。
野村ケンジ氏はその音質について「SE200や、DACモジュールの交換で音色の違いを楽しめるSE180のモジュール “SEM2” (AKM製「AK4497EQ」の左右独立デュアル構成)と近しい方向」とし、「オペアンプではハイスピードできめ細やかな表現を、真空管アンプではより音楽性を増したサウンドを楽しめる」とコメント。
加えて、「Astell&Kernらしいスタンダードな音も持っており、SP2000と同レベルのクオリティもある」と語る。
また、Acoustuneのイヤホン「HS1300SS」に“3Dカスタムフィットシェル”「ST300」を装着して試聴したとのことで「この組み合わせでは真空管アンプの方が合っていたように感じた。その適合性も組み合わせるイヤホンやヘッドホンによって変わるので、ぜひSP2000Tの “懐の深さ” を体感してみてほしい」と締めくくった。
そのほか具体的な製品詳細はまだ明かされなかったが、今後の予定もいくつか発表された。一つはSE180の専用モジュールに新しいモデルが近く登場予定だという。なお野村氏のコメントにも出てきたSEM2モジュールは、市場在庫限りになるとのこと。
Acoustuneからは、春のヘッドフォン祭りでも紹介された、チャンバーを交換できるイヤホン「HS2000MX」が、いよいよ10月に登場するという。夏頃を予定していたが時間をかけて、さらにブラッシュアップされているとのこと。
最後に、同社取扱のULTRASONEから、新たなSignatureシリーズが登場することが発表された。現時点では「MASTER」「NATURAL」「PULSE」の3モデルをラインナップすることが明かされている。なお、各製品の詳細については「今月中には発表予定」とした。