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公開日 2022/04/01 19:48

パナソニックホールディングス、新スローガン「幸せの、チカラに。」を具体化する事業戦略を発表

地球環境問題解決への取り組みも具体化
PHILEWEBビジネス 徳田ゆかり
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パナソニックは本日2022年4月1日、事業会社制(ホールディングス制)に移行。パナソニックホールディングス株式会社のもと、従来のパナソニック株式会社を持ち株会社として傘下に7つの新事業会社と専門的な機能を担う新会社の体制に再編した。加えて、パナソニックホールディングスの社長執行役員 グループCEO グループCSOである楠見雄規氏により、新たな事業戦略の説明が行われた。

2022年4月1日からのグループ新体制

パナソニックホールディングス株式会社 社長執行役員 グループCEO グループCSO 楠見雄規氏

新たな中長期戦略で目指す姿は、“地球環境問題の解決への貢献” と、“心身ともに健康で幸せな状態を「くらし」と「しごと」において実現” すること。創業者松下幸之助氏が掲げた「物と心が共に豊かな理想の社会」の実現に向けた取り組みと位置付ける。

新たな中期戦略で目指す姿

まず、地球環境問題の解決への取り組みにおいては、2050年を見据えたビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」の具体目標を、「2050年までにグループ事業活動を通じ、現時点の全世界CO2総排出量の約1%にあたる3億トン以上の削減インパクトを目指す」とした。

「Panasonic GREEN IMPACT」の具体目標

“心身ともに健康で幸せな状態を「くらし」と「しごと」において実現”への具体は6月のIRデーに各事業会社により明らかに

そして、中期の経営指標(KGI)については、中期3年間の累積営業キャッシュフローを設定。2022年度 - 2024年度で2兆円、そのベースとなる累積営業利益は2022年度 - 2024年度1.5兆円を目指す。「目標達成には事業競争力の徹底強化が欠かせない。中国市場での家電製品コスト削減により競争力の高い商品を創出したことから、コスト力や収益力を高められる」との手応えを示す。

中期の経営指標

投資の考え方は、「事業会社は自ら稼いだキャッシュをもとに自ら投資をし、さらなる成長を目指す。長期視点での戦略と現場で高めた競争力で得られたキャッシュを積み上げ、累積営業キャッシュフロー2兆円を目指す」とする。実現すべき未来に向けての戦略投資として、成長領域に4,000億円、技術基盤に2,000億円の金額を示した。

成長領域は3つ。その1つは車載電池。環境車の進化・普及に適合した性能と安全性、そしてコスト力を高めるとしている。もう1つはサプライチェーンソフトウェア。サプライチェーン全体の滞留をなくすソリューションとして、パッケージ提供やデータ収集によるプロセスの最適化を目指す。残る1つは空質空調。独自テクノロジーで空質空調の連携システムを構築し、快適性と省エネの両立を目指す。

成長領域のサプライヘーンソフトウェア

成長領域の車載電池


成長領域の空質空調

グローバル戦略では、事業ごとの強みを活かした地域戦略を展開。技術基盤への投資は、カーボンニュートラル実現に向けた水素エネルギー実用化への取り組みと、現実とサイバー空間を結び最適解を生み出すCPS(サイバーフィジカルシステム)への取り組みについて行う。

グローバル戦略


技術基盤投資の水素エネルギー

技術基盤投資のCPS

事業会社の競争力強化に向けたグループの重点施策は、従業員の「一人ひとりが活きる経営」「オペレーション力の徹底強化」を掲げる。働き方とビジネスプロセスを変えるDX=Panasonic Transformationと、改善思想とデジタル技術による現場革新により実現を目指す。

新たなブランドスローガン

グループ共通の重点施策

そしてパナソニックグループ新たなブランドスローガン「幸せの、チカラに。」を示した。「これまでのスローガン『a better life , a better world』は、お客様に寄り添うことなく自分目線でのプロダクトアウトの提供も散見された。松下幸之助が示した真の使命、『物心一如の繁栄により人生の幸福を安定する』に貢献することを思い起こせるよう掲げたのが新たなスローガン」と説明。「30年の目指すべき姿へ、全事業会社でお客様ひとりひとりの幸せの力になることを誓い、お役立ちを果たす」と締めくくった。

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