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公開日 2024/05/08 07:00

ゼンハイザー、ニュートラルサウンドと広い音場を両立させた密閉型ヘッドホン「HD620S」

上位機「HD 660S2」から「Duo-Folテクノロジー」を継承
編集部:長濱行太朗
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Sonova Consumer Hearing Japanは、ゼンハイザーブランドより密閉型ヘッドホン「HD 620S」を6月6日に発売する。価格はオープンだが、市場予想税込価格は63,250円としている。

「HD 620S」

本モデルは、同社の開放型ヘッドホン“HD 600シリーズ”で培ってきた「ニュートラルなサウンド」と、“HD 500シリーズ”の特徴であるサウンドステージの広い表現を融合させた密閉型モデルとして登場。密閉型ヘッドホンでありながらもナチュラルで広大なサウンドステージの再現を実現しているという。

ドイツ本社でHD 620SとHD 600を測定比較した際、HD 620Sは全体的にHD 600の周波数グラフに近くなっているが、100Hz以下の低域で大きく違いが表れ、密閉型ならではの大幅な向上が数値となって表れたようだ。特筆すべき違いとして、4kHz以上の高域も挙げており、HD 620Sは圧倒的になめらかな高域再生を可能としており、耳に刺さりにくい高域描写を実現している結果が出たとしている。

ドライバーは、アイルランドの工場で製造されているリファレンスレベルの42mm トランスデューサー(ドライバーユニット)を採用しており、同ブランドの上位機種「HD 660S2」でも採り入れている振動板にラミネート加工を施す「Duo-Folテクノロジー」も搭載。全帯域で歪みを最小限に抑えた高解像度のサウンドで、臨場感の溢れるボーカル、重厚さとバランスを両立した低域に繋がっているとのこと。

42mmトランスデューサーを搭載

加えて振動板には柔軟性を持たせることで、よりクリーンで豊かな低域の再生に寄与。ボイスコイルには、銅線コイルの半分の重量である超軽量アルミコイルを採用しているため、繊細な高域の描写力が可能だという。

HD 620Sのドライバーユニット構造

通常のヘッドホンでは振動板周辺の後ろにダンピング用の素材を配置することが多いが、HD 620Sでは素材を使用することがなく仕上げることで、ドライバーのインパルスレスポンスを高め、細かなニュアンスも描くことが可能となっている。また、ドライバーの背面にあるバックプレートに、アコースティックフォームを配置することで音の反射を吸収し、密閉型モデルながらも純度の高いサウンドを実現。

HD 620Sの側面

ドライバーの前方に設置されたバッフルには透明でオープンな素材を採用。ドライバーと耳の間の隔たりを最小限に抑制することで、本来の音をダイレクトに耳に届けられ、同時に振動板の高いパフォーマンスを一貫して確保する。

角度を付けたドライバーの設置、イヤーパッドに細かなホールを設けている

また、ドライバーを平行に配置するのではなく、適正な角度を付けて設置することで、まとまりのあるパノラマのようなサウンド空間を描くとしている。イヤーパッドには、細かいホールを施したアコースティックフォームを採用し、しなやかな仕上がりを実現。フロントボリュームでの音の内部反射を吸収できるため、まるで開放型ヘッドホンのような性質をもたらすという。

音楽リスニングからゲーミングまで、幅広い用途で使用できる

HD 620Sの仕様は、周波数帯域が6Hz – 30kHz、感度が105dB、インピーダンスが150Ω。ケーブルの長さは1.8m(3.5mm端子)、6.3mm変換アダプターを同梱、質量は約326g(ケーブル除く)。

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