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公開日 2024/09/05 18:00
ヤマハ、「ライブの真空パック」アンバサダーにLUNA SEAが就任。“全ミュージシャンの夢をのせた挑戦”
『LUNA SEA Back in 鹿鳴館』を再現
ヤマハは、ライブやコンサートの体験を無形の音楽・文化資産として保存することを目指した「ライブの真空パック」の取り組みにおいて、人気ロックバンド・LUNA SEAとアンバサダー契約を結んだことを発表。本日9月5日にヤマハホールにてメディア向け発表会を開催した。
同社は、上記「ライブの真空パック」をコンセプトに、音響/映像/照明や舞台演出などを忠実に再現する技術研究・開発を進めており、その一環として今年結成35周年を迎えロック史に足跡を刻むLUNA SEAと、この度アンバサダー契約を締結した格好となる。
ライブの真空パックにおける取り組みとして、実際の楽器の演奏をリアルに自動再現する「Real Sound Viewing」、および高臨場ライブ・ビューイングシステム「Distance Viewing」の2つのサービスを事業開発。これらを支える技術として、音響/映像/照明/舞台演出などのデータ形式を統一化する記録・再生システム「GPAP(General Purpose Audio Protocol)」などを開発、実証を重ねてきたとする。
これらの新サービスや技術を活用することで、「観たくても観られなかったライブ」を保存し、その体験を時間と空間を超えて提供できると説明。また、現代の音楽だけではなく伝承が危ぶまれる伝統音楽の保存や継承にも活用できると謳っている。
そして上記の取り組みにLUNA SEAが賛同。加えて、同社が「Real Sound Viewing」での演奏再現において新技術を開発し、その過程でLUNA SEAのメンバーから評価を受け、求められる技術品質に応える再現力を実現したことで、今回アンバサダー就任が決定したとのことだ。
今回のアンバサダー就任により、ヤマハとLUNA SEAは今後ライブを「真空パック」し、無形の音楽文化資産として遺すことを目的として連携。同社の最新技術およびテクノロジーを用いて、LUNA SEAのライブ体験の保存、再現の機会を創出していくという。同社は「当社が長年培ってきた技術が凝縮した『ライブの真空パック』を、LUNA SEAとともにより多くの人々へ届けていく試み」と説明している
主なアンバサダーとしての活動内容として、ヤマハの新技術のトライアル実施への協力、LUNA SEAライブでの新技術の導入およびライブデータの記録・資産化、Real Sound ViewingおよびDistance Viewingによるライブの再現コンサートの企画などを予定している。アンバサダー活動期間は2026年3月31日まで。
ライブの真空パックについて、LUNA SEAのSUGIZO氏(Gt.Violin)は「ミュージシャンが演奏したタッチやニュアンスまで再現するということは、これまであるようでなかった。こんな素晴らしい取り組みのアンバサダーに就任させてもらえるのは大変光栄」と笑顔で述べた。
J氏(Ba.)は、「最初は自分が演奏した音と違っていたらと不安だったが、自分が弾いたタッチや音色が忠実に蘇っているのを聴いたとき、これは音楽にとってとんでもないことだと感じた」「生々しい演奏がこのままずっと未来に残っていく可能性は、全ミュージシャンの夢をのせた挑戦になると思う」と力を込めた。
さらに、昨年32年ぶりの目黒鹿鳴館で、150人限定で開催されたライブ『LUNA SEA Back in 鹿鳴館』を、ロックバンド公演として世界初となる技術で再現した再現ライブのデモンストレーションが行われた。再現ライブの技術詳細について追って別項でお知らせする。
発表会冒頭では、ヤマハ(株) 代表執行役社長の山浦 敦氏が登壇。本発表に際して山浦氏は、「ライブの真空パック、そしてReal Sound Viewingは同社のコアコンピタンスを使って生み出した変革の1つ。ライブという特別な感動体験を時間や場所の制約を超えて、より多くの人に届けられる」「そして日本を代表するアーティストであるLUNA SEAの皆さんと共にお伝えできることを大変嬉しく思っている」と語った。
続いて、ヤマハ(株)ミュージックコネクト推進部 部長の三田 祥二氏が登壇し、「ライブの真空パック」の概要やアンバサダー就任の経緯についてのプレゼンテーションが行われた。
三田氏はライブの真空パックについて、「これまで時間や場所の制約やバンドの解散、アーティストが亡くなってしまったなど様々な要因によって観たくても観れなかったライブが数多くあった」「アコースティック楽器の振動再現、電気楽器の超高精度な信号記録の再現、そしてオーディオデータのデジタル処理技術、これらを合わせることでアーティストの演奏をそのまま保存して再現できる」と強調した。
またLUNA SEAのアンバサダー就任の背景については、「LUNA SEAは楽曲のクオリティの高さ、知名度の高さはもちろんのこと、そのライブパフォーマンスや音響のクオリティに定評がある」「ギターのSUGIZOさんには開発の早い段階からトップアーティストとしての貴重なご意見を数多く頂戴した。今後もLUNA SEAが世界中のファンに大きな感動を与え続けていく中で、当社の技術を用いてそれを一層輝かせ続けていくよう共に歩んでいければ」と述べた。
続いて、LUNA SEAのSUGIZO氏、J氏がゲスト登壇。ヤマハ(株)山浦社長からアンバサダー認定証の授与式が行われた後、両名を交えてのトークセッションが繰り広げられた。
SUGIZO氏は今回のライブの真空パックについて、「ジミ・ヘンドリックスやジョン・レノンがいた約50年前にこの技術があったら、今の世の中どんなに素敵だったんだろうと。ミュージシャンとして本当に感動する」と熱い想いを語る。J氏は、「演奏者として唯一叶わなかったのが自分たちのライブを観ること、でも僕たちさっき観てきたんですよ(笑)」と、初めて自身のライブ演奏を体感できた喜びをあらわにしていた。
また「LUNA SEAにとってはライブとは?」と問われると、SUGIZO氏は「ライブこそが自分たちの存在証明であり、ステージこそが自分たちの居場所」「今はAIのような色々な技術が発達してきてるが、僕らみたいな生のロックバンドのライブの魅力や強さはどんなに時代が変わっても永遠に必要とされるはず」と力を込める。
J氏は「世の中にライブというものが存在していなければ、僕自身バンドをやっていなかったというぐらい重要なもの」「演奏してバンドメンバーとつながり、その音楽が聴いてる人とつながり、それがものすごいエネルギーとなってポジティブなものを生んでいく、そんなものってこの世の中に中々存在しないので、ライブの真空パックというのは本当に夢のような企画」と笑顔で語った。
今回ライブの真空パックに賛同した理由についてSUGIZO氏は、「ライブの演奏や息遣いが100年後や500年後に残る。音楽というのは本当に無形文化遺産だと思うので、そこにとてもロマンを感じてぜひご一緒したいと思った」とコメント。
最後にJ氏は、「僕らミュージシャンは演奏にそれぞれ個性がある。楽譜にすればただの音符だけど、その音符が怒っているのか泣いているのかはプレーヤーの個性によって変わる。そういう意味では僕たちのライブ演奏が、僕らがいなくなっても未来に残っていくということは本当にとんでもないことだと思う」と未来への可能性を語った。
SUGIZO氏は、「自分たちの演奏を残せるという “次の100年” の始まり。蓄音機が生まれたのと似たような衝撃に感じる」「今後より本物のライブと変わらずお客さんが楽しんでくれるクオリティになれば本当にすごい。これがドームやアリーナクラスで体験できるようになれば、100年後にも東京ドームでライブができるかもしれない笑」と、今後の展望について熱く述べた。
同社は、上記「ライブの真空パック」をコンセプトに、音響/映像/照明や舞台演出などを忠実に再現する技術研究・開発を進めており、その一環として今年結成35周年を迎えロック史に足跡を刻むLUNA SEAと、この度アンバサダー契約を締結した格好となる。
ライブの真空パックにおける取り組みとして、実際の楽器の演奏をリアルに自動再現する「Real Sound Viewing」、および高臨場ライブ・ビューイングシステム「Distance Viewing」の2つのサービスを事業開発。これらを支える技術として、音響/映像/照明/舞台演出などのデータ形式を統一化する記録・再生システム「GPAP(General Purpose Audio Protocol)」などを開発、実証を重ねてきたとする。
これらの新サービスや技術を活用することで、「観たくても観られなかったライブ」を保存し、その体験を時間と空間を超えて提供できると説明。また、現代の音楽だけではなく伝承が危ぶまれる伝統音楽の保存や継承にも活用できると謳っている。
そして上記の取り組みにLUNA SEAが賛同。加えて、同社が「Real Sound Viewing」での演奏再現において新技術を開発し、その過程でLUNA SEAのメンバーから評価を受け、求められる技術品質に応える再現力を実現したことで、今回アンバサダー就任が決定したとのことだ。
今回のアンバサダー就任により、ヤマハとLUNA SEAは今後ライブを「真空パック」し、無形の音楽文化資産として遺すことを目的として連携。同社の最新技術およびテクノロジーを用いて、LUNA SEAのライブ体験の保存、再現の機会を創出していくという。同社は「当社が長年培ってきた技術が凝縮した『ライブの真空パック』を、LUNA SEAとともにより多くの人々へ届けていく試み」と説明している
主なアンバサダーとしての活動内容として、ヤマハの新技術のトライアル実施への協力、LUNA SEAライブでの新技術の導入およびライブデータの記録・資産化、Real Sound ViewingおよびDistance Viewingによるライブの再現コンサートの企画などを予定している。アンバサダー活動期間は2026年3月31日まで。
ライブの真空パックについて、LUNA SEAのSUGIZO氏(Gt.Violin)は「ミュージシャンが演奏したタッチやニュアンスまで再現するということは、これまであるようでなかった。こんな素晴らしい取り組みのアンバサダーに就任させてもらえるのは大変光栄」と笑顔で述べた。
J氏(Ba.)は、「最初は自分が演奏した音と違っていたらと不安だったが、自分が弾いたタッチや音色が忠実に蘇っているのを聴いたとき、これは音楽にとってとんでもないことだと感じた」「生々しい演奏がこのままずっと未来に残っていく可能性は、全ミュージシャンの夢をのせた挑戦になると思う」と力を込めた。
さらに、昨年32年ぶりの目黒鹿鳴館で、150人限定で開催されたライブ『LUNA SEA Back in 鹿鳴館』を、ロックバンド公演として世界初となる技術で再現した再現ライブのデモンストレーションが行われた。再現ライブの技術詳細について追って別項でお知らせする。
■LUAN SEA両名を交えてのトークセッション。「100年後にも東京ドームでライブを」
発表会冒頭では、ヤマハ(株) 代表執行役社長の山浦 敦氏が登壇。本発表に際して山浦氏は、「ライブの真空パック、そしてReal Sound Viewingは同社のコアコンピタンスを使って生み出した変革の1つ。ライブという特別な感動体験を時間や場所の制約を超えて、より多くの人に届けられる」「そして日本を代表するアーティストであるLUNA SEAの皆さんと共にお伝えできることを大変嬉しく思っている」と語った。
続いて、ヤマハ(株)ミュージックコネクト推進部 部長の三田 祥二氏が登壇し、「ライブの真空パック」の概要やアンバサダー就任の経緯についてのプレゼンテーションが行われた。
三田氏はライブの真空パックについて、「これまで時間や場所の制約やバンドの解散、アーティストが亡くなってしまったなど様々な要因によって観たくても観れなかったライブが数多くあった」「アコースティック楽器の振動再現、電気楽器の超高精度な信号記録の再現、そしてオーディオデータのデジタル処理技術、これらを合わせることでアーティストの演奏をそのまま保存して再現できる」と強調した。
またLUNA SEAのアンバサダー就任の背景については、「LUNA SEAは楽曲のクオリティの高さ、知名度の高さはもちろんのこと、そのライブパフォーマンスや音響のクオリティに定評がある」「ギターのSUGIZOさんには開発の早い段階からトップアーティストとしての貴重なご意見を数多く頂戴した。今後もLUNA SEAが世界中のファンに大きな感動を与え続けていく中で、当社の技術を用いてそれを一層輝かせ続けていくよう共に歩んでいければ」と述べた。
続いて、LUNA SEAのSUGIZO氏、J氏がゲスト登壇。ヤマハ(株)山浦社長からアンバサダー認定証の授与式が行われた後、両名を交えてのトークセッションが繰り広げられた。
SUGIZO氏は今回のライブの真空パックについて、「ジミ・ヘンドリックスやジョン・レノンがいた約50年前にこの技術があったら、今の世の中どんなに素敵だったんだろうと。ミュージシャンとして本当に感動する」と熱い想いを語る。J氏は、「演奏者として唯一叶わなかったのが自分たちのライブを観ること、でも僕たちさっき観てきたんですよ(笑)」と、初めて自身のライブ演奏を体感できた喜びをあらわにしていた。
また「LUNA SEAにとってはライブとは?」と問われると、SUGIZO氏は「ライブこそが自分たちの存在証明であり、ステージこそが自分たちの居場所」「今はAIのような色々な技術が発達してきてるが、僕らみたいな生のロックバンドのライブの魅力や強さはどんなに時代が変わっても永遠に必要とされるはず」と力を込める。
J氏は「世の中にライブというものが存在していなければ、僕自身バンドをやっていなかったというぐらい重要なもの」「演奏してバンドメンバーとつながり、その音楽が聴いてる人とつながり、それがものすごいエネルギーとなってポジティブなものを生んでいく、そんなものってこの世の中に中々存在しないので、ライブの真空パックというのは本当に夢のような企画」と笑顔で語った。
今回ライブの真空パックに賛同した理由についてSUGIZO氏は、「ライブの演奏や息遣いが100年後や500年後に残る。音楽というのは本当に無形文化遺産だと思うので、そこにとてもロマンを感じてぜひご一緒したいと思った」とコメント。
最後にJ氏は、「僕らミュージシャンは演奏にそれぞれ個性がある。楽譜にすればただの音符だけど、その音符が怒っているのか泣いているのかはプレーヤーの個性によって変わる。そういう意味では僕たちのライブ演奏が、僕らがいなくなっても未来に残っていくということは本当にとんでもないことだと思う」と未来への可能性を語った。
SUGIZO氏は、「自分たちの演奏を残せるという “次の100年” の始まり。蓄音機が生まれたのと似たような衝撃に感じる」「今後より本物のライブと変わらずお客さんが楽しんでくれるクオリティになれば本当にすごい。これがドームやアリーナクラスで体験できるようになれば、100年後にも東京ドームでライブができるかもしれない笑」と、今後の展望について熱く述べた。