公開日 2012/10/30 17:59
アプリ対応で「進化するカメラ」 − ソニー“NEX”シリーズ新製品説明会レポート
ミラーレス一眼製品の強化を宣言
ソニーは“αシリーズ”のミラーレスデジタル一眼カメラ新製品「NEX-6」「NEX-5R」の発表に伴い、記者向けに新製品説明会を開催。製品の特徴や、今後の販売戦略に関する紹介を行った。
今回ソニーが発表した“αシリーズ”のミラーレス一眼カメラ「NEX-6」と「NEX-5R」は、シリーズとして初めてWi-Fi機能を内蔵し、インターネットからアプリをダウンロードして購入後に様々な機能を追加できる「PlayMemories Camera Apps」のサービスに対応した。
また「NEX-6」は、シリーズ最上位モデルの「NEX-7」に迫る高品位な写真撮影が可能な上位モデルとしてラインナップに加わる。
2つの新製品が加わった“αシリーズ”の国内ビジネス展開については、ソニーマーケティング(株)デジタルイメージングマーケティング部 統括部長の磯村英男氏が説明を行った。
民生用デジタルイメージング市場の状況について、ワールドワイドでは普及価格帯のコンパクト機やビデオカメラが成熟期を迎え、需要が伸び悩んでいるのに対して、ミラーレスタイプを含むデジタル一眼レフカメラや、ソニーからは先日発表のあったフルサイズ“Exmor”CMOS搭載の“Cyber-shot”「DSC-RX1」(関連ニュース)など、高級コンパクト機のカテゴリーが好調であるという。ソニーではこれらのアイテムを成長カテゴリーとして位置づける。
国内でもレンズ交換式デジタルカメラが順調に成長を続けているという。ソニーの独自調査では、今年度は市場全体で前年比117%となる175万台を見込む。特にミラーレス一眼が市場の牽引役を担い、09年度の市場投入後は急速に伸び続け、今年度80万台の規模が想定される。磯村氏の説明によれば、その構成比はレンズ交換式カメラ市場の中で5割弱のところまで高まってきているという。
「ソニーもミラーレス一眼カメラとして、2010年にNEX-5/NEX-3の2機種を発売し、多くのお客様から支持をいただいた。昨年は大震災等の影響を受けてお客様への商品供給の面でご迷惑をおかけしてしまったが、今年は生産体制が元に戻り、足下では再びNo.1のご支持をいただいている」とした磯村氏は、今後市場構成比5割以上が見込まれ、レンズ交換式カメラの主流を担っていくミラーレス一眼について「本日紹介の新製品を投入し、“αシリーズ”のNo.1ポジションをより強固なものにしていく」と意気込む。
新製品「NEX-6」「NEX-5R」の特徴については、「両モデルともにAPS-Cサイズの大型のイメージセンサーを搭載し、高い写真クオリティを獲得している。また新しい“ファストハイブリッドAF”により、ハンドリング性も高めた。さらにWiFi搭載で写真を通じたコミュニケーションを快適に楽しんでいただける。新サービスの“PlayMemories Camera Apps”は、カメラの購入後にも、写真をより楽しめる機能が用途に応じて追加できる画期的なサービス」と説明した。
磯村氏は本年末商戦に向けた販売戦略について説明を続けた。”αシリーズ”は、本日発表の2モデルに加えて、トップエンドの「NEX-7」、入門機の「NEX-F3」による4モデル展開となる。磯村氏は「NEX-5Rは小さなボディにデジタル一眼の高性能を凝縮したメインストリーム機として訴求したい。またNEX-6では上位機同様に、プロやハイアマの方々をはじめ、既存のデジタル一眼をお使いのユーザーで、もっと小型で高性能のカメラを求めるお客様を開拓していく」とした。
11月下旬からは“αシリーズ”の新しいテレビCMを放映するほか、発売前後の体験展示会にも力を入れる。NEX-5Rのイメージキャラクターは女優の北川景子さんが担当。「小さくても、何もあきらめない。」というキャッチフレーズを掲げ、高画質・多機能なメインストリーム機の魅力をアピールしていく。またNEX-6は写真にこだわる層に向けてミラーレス最高クラスのクオリティを訴求しながら“一眼クオリティー”をプロモーションしていく。このほかにもナショナルジオグラフィック専属カメラマンのマイケル・ヤマシタ氏が、新しい“αシリーズ”の体験レポートを語るプロモーション映像も用意される。
このほか「NEX-6」「NEX-5R」の購入者向けキャンペーンとして、抽選1,000名へのオリジナルレンズケースプレゼントや、「PlayMemories Camera Apps」の有料アプリ無料ダウンロードキャンペーンも実施を予定している。さらにEマウント交換レンズの購入者を対象にプレゼントキャンペーンも行う。磯村氏は「カメラとレンズの魅力を一体訴求して、年末需要を喚起していきたい」と述べる。
磯村氏は今後のビジネス戦略について「カメラ機能を搭載するスマートフォンのヒットで、単体カメラの需要が落ちてきていると言われている。しかしながら、今後はスマートフォンで写真の楽しさを覚えた方が、ワンランク上の写真が撮影できる単体カメラ、または高級機を求める需要が必ず高まると見ている。よりハイクオリティな写真が撮れるカメラのラインナップをご用意して、それぞれの魅力を訴求しながらを高めていく」と説明。またその際に「カメラで撮った写真をインターネットへダイレクトにアップしたり、仲間とコミュニケーションできるプラットフォームサービスも整えていく。ソニーとしてトータルで便利なサービスを充実させながら、業界の需要拡大を図っていきたい」と意気込みを語った。
Eマウント系製品を充実させながら、Aマウント系一眼レフとの差別化をどう図っていくかという点については、「ソニーではEマウント系のNEXや、他社様製品を含めたミラーレス製品を“小型一眼”、その他のデジタル一眼を“既存一眼”としてカテゴリーを分けている。特に日本のお客様の購買・使用傾向を見ていると、もはや小型一眼と既存一眼とでは“どちらが上下”という考え方はなくなってきていると思う。例えば既存一眼には、まだ小型一眼にはない高画質・高機能撮影機能の優位性があるし、一方で小型一眼はコンパクトでハンドリング性能も良い。それぞれの魅力を引き立てつつ紹介していくことで、“両方のデジタル一眼をお使いいただきたい”というメッセージを、お客様に届けていきたいと思う」と意欲を語った。
ソニーマーケティング(株)デジタルイメージングマーケティング部 αMK課の岩井剛氏も登壇し、新製品の特徴を個別に説明した。「従来モデルから好評をいただいてきた機能を進化させて、さらに使いやすく、“カメラをもっと先へ”と進化させる新提案を盛り込んだ」と、今回発表の2モデルの特徴を紹介した。
また「PlayMemories Camera Apps」のサービスについて岩井氏は「スタート後も様々なアプリケーションを追加しながら、お客様のフォトライフをサポートしていきたい」とし、商品発売時に用意される「ピクチャーエフェクト」「ブラケットPro」などアプリのほか、順次様々なアプリを追加で提供していくことを予告した。現在提供が予定されているアプリとして、カメラ本体のみで、撮影した静止画を動画に合成できる「タイムラプス」アプリや、静止画像の一部分だけ動画化して、独特のイメージングが楽しめる「シネマフォト」アプリが本日紹介された。
今回ソニーが発表した“αシリーズ”のミラーレス一眼カメラ「NEX-6」と「NEX-5R」は、シリーズとして初めてWi-Fi機能を内蔵し、インターネットからアプリをダウンロードして購入後に様々な機能を追加できる「PlayMemories Camera Apps」のサービスに対応した。
また「NEX-6」は、シリーズ最上位モデルの「NEX-7」に迫る高品位な写真撮影が可能な上位モデルとしてラインナップに加わる。
2つの新製品が加わった“αシリーズ”の国内ビジネス展開については、ソニーマーケティング(株)デジタルイメージングマーケティング部 統括部長の磯村英男氏が説明を行った。
民生用デジタルイメージング市場の状況について、ワールドワイドでは普及価格帯のコンパクト機やビデオカメラが成熟期を迎え、需要が伸び悩んでいるのに対して、ミラーレスタイプを含むデジタル一眼レフカメラや、ソニーからは先日発表のあったフルサイズ“Exmor”CMOS搭載の“Cyber-shot”「DSC-RX1」(関連ニュース)など、高級コンパクト機のカテゴリーが好調であるという。ソニーではこれらのアイテムを成長カテゴリーとして位置づける。
国内でもレンズ交換式デジタルカメラが順調に成長を続けているという。ソニーの独自調査では、今年度は市場全体で前年比117%となる175万台を見込む。特にミラーレス一眼が市場の牽引役を担い、09年度の市場投入後は急速に伸び続け、今年度80万台の規模が想定される。磯村氏の説明によれば、その構成比はレンズ交換式カメラ市場の中で5割弱のところまで高まってきているという。
「ソニーもミラーレス一眼カメラとして、2010年にNEX-5/NEX-3の2機種を発売し、多くのお客様から支持をいただいた。昨年は大震災等の影響を受けてお客様への商品供給の面でご迷惑をおかけしてしまったが、今年は生産体制が元に戻り、足下では再びNo.1のご支持をいただいている」とした磯村氏は、今後市場構成比5割以上が見込まれ、レンズ交換式カメラの主流を担っていくミラーレス一眼について「本日紹介の新製品を投入し、“αシリーズ”のNo.1ポジションをより強固なものにしていく」と意気込む。
新製品「NEX-6」「NEX-5R」の特徴については、「両モデルともにAPS-Cサイズの大型のイメージセンサーを搭載し、高い写真クオリティを獲得している。また新しい“ファストハイブリッドAF”により、ハンドリング性も高めた。さらにWiFi搭載で写真を通じたコミュニケーションを快適に楽しんでいただける。新サービスの“PlayMemories Camera Apps”は、カメラの購入後にも、写真をより楽しめる機能が用途に応じて追加できる画期的なサービス」と説明した。
磯村氏は本年末商戦に向けた販売戦略について説明を続けた。”αシリーズ”は、本日発表の2モデルに加えて、トップエンドの「NEX-7」、入門機の「NEX-F3」による4モデル展開となる。磯村氏は「NEX-5Rは小さなボディにデジタル一眼の高性能を凝縮したメインストリーム機として訴求したい。またNEX-6では上位機同様に、プロやハイアマの方々をはじめ、既存のデジタル一眼をお使いのユーザーで、もっと小型で高性能のカメラを求めるお客様を開拓していく」とした。
11月下旬からは“αシリーズ”の新しいテレビCMを放映するほか、発売前後の体験展示会にも力を入れる。NEX-5Rのイメージキャラクターは女優の北川景子さんが担当。「小さくても、何もあきらめない。」というキャッチフレーズを掲げ、高画質・多機能なメインストリーム機の魅力をアピールしていく。またNEX-6は写真にこだわる層に向けてミラーレス最高クラスのクオリティを訴求しながら“一眼クオリティー”をプロモーションしていく。このほかにもナショナルジオグラフィック専属カメラマンのマイケル・ヤマシタ氏が、新しい“αシリーズ”の体験レポートを語るプロモーション映像も用意される。
このほか「NEX-6」「NEX-5R」の購入者向けキャンペーンとして、抽選1,000名へのオリジナルレンズケースプレゼントや、「PlayMemories Camera Apps」の有料アプリ無料ダウンロードキャンペーンも実施を予定している。さらにEマウント交換レンズの購入者を対象にプレゼントキャンペーンも行う。磯村氏は「カメラとレンズの魅力を一体訴求して、年末需要を喚起していきたい」と述べる。
磯村氏は今後のビジネス戦略について「カメラ機能を搭載するスマートフォンのヒットで、単体カメラの需要が落ちてきていると言われている。しかしながら、今後はスマートフォンで写真の楽しさを覚えた方が、ワンランク上の写真が撮影できる単体カメラ、または高級機を求める需要が必ず高まると見ている。よりハイクオリティな写真が撮れるカメラのラインナップをご用意して、それぞれの魅力を訴求しながらを高めていく」と説明。またその際に「カメラで撮った写真をインターネットへダイレクトにアップしたり、仲間とコミュニケーションできるプラットフォームサービスも整えていく。ソニーとしてトータルで便利なサービスを充実させながら、業界の需要拡大を図っていきたい」と意気込みを語った。
Eマウント系製品を充実させながら、Aマウント系一眼レフとの差別化をどう図っていくかという点については、「ソニーではEマウント系のNEXや、他社様製品を含めたミラーレス製品を“小型一眼”、その他のデジタル一眼を“既存一眼”としてカテゴリーを分けている。特に日本のお客様の購買・使用傾向を見ていると、もはや小型一眼と既存一眼とでは“どちらが上下”という考え方はなくなってきていると思う。例えば既存一眼には、まだ小型一眼にはない高画質・高機能撮影機能の優位性があるし、一方で小型一眼はコンパクトでハンドリング性能も良い。それぞれの魅力を引き立てつつ紹介していくことで、“両方のデジタル一眼をお使いいただきたい”というメッセージを、お客様に届けていきたいと思う」と意欲を語った。
ソニーマーケティング(株)デジタルイメージングマーケティング部 αMK課の岩井剛氏も登壇し、新製品の特徴を個別に説明した。「従来モデルから好評をいただいてきた機能を進化させて、さらに使いやすく、“カメラをもっと先へ”と進化させる新提案を盛り込んだ」と、今回発表の2モデルの特徴を紹介した。
また「PlayMemories Camera Apps」のサービスについて岩井氏は「スタート後も様々なアプリケーションを追加しながら、お客様のフォトライフをサポートしていきたい」とし、商品発売時に用意される「ピクチャーエフェクト」「ブラケットPro」などアプリのほか、順次様々なアプリを追加で提供していくことを予告した。現在提供が予定されているアプリとして、カメラ本体のみで、撮影した静止画を動画に合成できる「タイムラプス」アプリや、静止画像の一部分だけ動画化して、独特のイメージングが楽しめる「シネマフォト」アプリが本日紹介された。