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米フロリダのスタートアップ企業Undefined Technologiesが、独自開発の「イオンブースター」を使用するドローンの屋外飛行テストを成功させたと発表した。
イオン推進と聞いて、いまから12年前に小惑星からのサンプルリターンを成功させたJAXAの探査機「はやぶさ」を思い出した人もいるかもしれない。はやぶさにはイオンエンジンという特殊な推進システムが搭載されており、キセノンガスをプラズマ化し、それを電気的に加速し噴射することで推進力を得ていた。
「Silent Ventus」と名付けられたこのドローンが採用する「Air Tantrum」システムは、それとは異なる。空気中の窒素と酸素の分子をイオン化してイオン風を発生させ、機体を望む方向に推進するという。今回のプロトタイプによる試験飛行の成功は、2024年の商用化に向け、荷物輸送を見据えた開発が順調に進んでいるといえる。
今回の試験飛行では、Silent Ventusを約4分半にわたって飛行させることに成功し、騒音レベルは75dB以下を達成したという。今年はじめに行われた室内試験で、飛行が2分半、騒音レベルは85dBだったのに比べると大きな進歩だ。
リリース文によると、Undefinedの主任航空宇宙エンジニアであるトーマス・ブレンダJr.氏は「今回の4分を超える飛行を実現するには、エネルギー密度を従来より高くするためにバッテリーの化学組成の進歩が必要だった」と述べ、機体の軽量化のためにエネルギー密度の改善に多くの努力を注いでいるとしている。
今後は2023年までに、15分間の飛行と70dB以下の騒音レベルを実現するべく開発を継続する予定。将来的には、飛行による環境負荷ゼロの荷物配送ドローンとしての実用化を目指している。騒音レベルが低ければ、都市や住宅地における配送での苦情を少なくできるはずだ。
ただ、Silent Ventusはまだ大きな積荷をともなう飛行試験を実施していない。積荷を搭載する飛行では、何も持たない状態に比べて大きな推進力が必要になるため、騒音レベルは上がるものと考えられ、実用化までにそれを解決できるかが気になるところだ。
Source: Undefined Technologies
via: New Atlas
イオン推進と聞いて、いまから12年前に小惑星からのサンプルリターンを成功させたJAXAの探査機「はやぶさ」を思い出した人もいるかもしれない。はやぶさにはイオンエンジンという特殊な推進システムが搭載されており、キセノンガスをプラズマ化し、それを電気的に加速し噴射することで推進力を得ていた。
「Silent Ventus」と名付けられたこのドローンが採用する「Air Tantrum」システムは、それとは異なる。空気中の窒素と酸素の分子をイオン化してイオン風を発生させ、機体を望む方向に推進するという。今回のプロトタイプによる試験飛行の成功は、2024年の商用化に向け、荷物輸送を見据えた開発が順調に進んでいるといえる。
今回の試験飛行では、Silent Ventusを約4分半にわたって飛行させることに成功し、騒音レベルは75dB以下を達成したという。今年はじめに行われた室内試験で、飛行が2分半、騒音レベルは85dBだったのに比べると大きな進歩だ。
リリース文によると、Undefinedの主任航空宇宙エンジニアであるトーマス・ブレンダJr.氏は「今回の4分を超える飛行を実現するには、エネルギー密度を従来より高くするためにバッテリーの化学組成の進歩が必要だった」と述べ、機体の軽量化のためにエネルギー密度の改善に多くの努力を注いでいるとしている。
今後は2023年までに、15分間の飛行と70dB以下の騒音レベルを実現するべく開発を継続する予定。将来的には、飛行による環境負荷ゼロの荷物配送ドローンとしての実用化を目指している。騒音レベルが低ければ、都市や住宅地における配送での苦情を少なくできるはずだ。
ただ、Silent Ventusはまだ大きな積荷をともなう飛行試験を実施していない。積荷を搭載する飛行では、何も持たない状態に比べて大きな推進力が必要になるため、騒音レベルは上がるものと考えられ、実用化までにそれを解決できるかが気になるところだ。
Source: Undefined Technologies
via: New Atlas