• ブランド
    特設サイト
ガジェット 公開日 2022/11/11 14:10

アップル、中国でAirDropの機能制限。反習近平ポスター拡散に配慮か

巨大でも民間企業
Gadget Gate
多根清史
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
アップルは11月10日未明、iOS 16.1.1を一般公開した。公式リリースには「バグ修正およびセキュリティアップデート」以外の新機能や大きな変更は何も書かれていないが、実は中国ユーザー向けには特別仕様がもたらされていることが明らかとなった。

それはAirDropの宛先に「すべての人」を指定した場合、10分経過すると無効になることだ。AirDropは近くにあるアップル製デバイスと写真や書類などのコンテンツを共有したり、相手からも受け取ることができる手軽な手段である。

米9to5Macによるとアップデート後には、ユーザーが連絡先(知っている人)のほか、近くの人すべてに対してAirDropを有効にすると、10分の時間制限が課されるそうだ。これにより中国の人々は、見知らぬ人を含む全てのユーザーに対して、AirDropを無制限にオンにしておくことが不可能になった。

この変更はiOS 16.1.1のほか、開発者向けのiOS 16.2ベータ2にも及んでいるという。またソフトウェアではなく、ハードウェアに基づくものであるとのこと。つまり「中国本土で購入されたiPhoneである」ことを判別し、AirDropの仕様変更が反映されているようだ。中国本土向けのiPhoneは他の地域と違ってeSIMが使えず、逆に米国向けiPhone 14シリーズはeSIM専用など、販売地域ごとにiPhoneのハードウェアには違いがある。

アップルが地域別ハードウェアに基づいてiOSの機能制限をすることは、今回が初めてではない。かつて台湾の国旗の絵文字が香港向けiPhoneでは使えなくなったこともあった。今のところ、なぜアップルが中国でのAirDropに制限を課しているのかは明らかではない。

もっとも10月半ばに、中国内で習近平国家主席を批判するポスターがAirDrop経由で拡散しているとの報道もあった。このポスターに書かれていた「我々はPCR検査ではなく、食物を望んでいる。封鎖ではなく自由を望む」とのフレーズは、10月中旬に北京の高速道路の高架下に貼られた横断幕と同じものだとの指摘もあり、アップルが考慮に入れたとしても不思議ではない。

アップルは中国本土では、iCloudサーバーの運営を中国企業のGCBDに移管している。ITの巨人とはいえ民間企業に過ぎない以上、現地の法律や規制当局に対して、一定の配慮はやむを得ないのかもしれない。

Source: 9to5Mac

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 「オーディオのオンキヨー」復活へ。新スピーカーとセパレートシステムを年明けのCESで発表
2 【完全ワイヤレスイヤホン特集 PART.10】音のプロが選ぶベストバイは?
3 CD再生とファイル再生の架け橋に!Shanlingからリッピング機能付きトランスポート「CR60」が登場
4 今こそ「ミニコンポ」が面白い! デノン/マランツ/B&Wの令和ライフにマッチする厳選5モデルレビュー
5 水月雨、『崩壊:スターレイル』とのコラボ完全ワイヤレス。ダイナミック+環状平面駆動の同軸ドライバー搭載
6 【ミニレビュー】空き電源コンセントに挿入するだけ。オーディオみじんこ「SILVER HARMONIZER AC-ADVANCE」
7 モニターオーディオ「GOLDシリーズ」レビュー。ユニット大幅刷新の第6世代機は「ハイスピードで焦点の明確な音調」
8 AVIOT、『らんま1/2』コラボ完全ワイヤレスイヤホン。完全新録ボイス240種類以上搭載
9 Nothing、スマホ/イヤホンが最大30%オフ価格になるウィンターキャンペーン。先着順で靴下もらえる
10 要注目の新興ブランド、ラトビア「アレタイ」スピーカー試聴レビュー!広大な空間描写力が魅力
12/20 10:05 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.195
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX