HOME > ニュース > モバイル/PCニュース
公開日 2017/08/24 18:14
SnapdragonをIoT機器向けに拡販。クアルコムがこれからのIoT戦略を説明
エッジコンピューティングも見据えて展開
クアルコムは8月24日、同社が開発するSoC・SnapdragonのIoT分野への投入や、IoT分野における展開に関する説明会を開催した。
説明会には、クアルコムCDMAテクノロジーズ副社長の須永順子氏が登壇。同社のIoTに関する取り組みと、SnapdragonをIoT分野に投入にあたっての戦略について語った。また、2017年2月にクアルコムと合弁会社を設立するなど協業を進めるサンダーソフトジャパンの今井正徳代表取締役社長がSnapdragonのIoT分野における活用例について解説した。
Snapdragonは本来スマートフォンやタブレット向けに開発されたSoCだが、演算、映像処理、無線モデム、電力制御など複数の機能がパッケージングされており、IoT分野との共通点も多い。同社は現在すでに「IoT向けに1日100万個以上のチップを出荷しており、IoTエコシステムの一角に食い込んでいる」とのことで、須山氏は「SnapdragonをIoT分野で使っていただき、イノベーションを加速することがクアルコムのゴール」と述べた。
一口にIoT製品と言ってもその範囲は非常に広いが、同社はそのターゲットを「モバイル、コンピューター、自動車以外すべて」と広範に設定しているとのいう。
須永氏はSnapdragonのIoT機器へ広げていくにあたり、
・顧客数が圧倒的に多いこと
・1モデルあたりの販売数が少ないこと
・製品サイクルが数倍長いこと
・開発経験がない企業が多く参入し、多種多様な製品を開発していること
などがモバイル機器との違いと説明。サンダーソフトやArrow Electronics社など他社との協業は、こうした販売・サポート体制など業界の違いに対応する手段の一環と説明していた。
Snapdragonの販売にあたっては、製品開発のベースとなるリファレンスデザインやソフトウェア、開発環境などもあわせて提供する方針。これにより開発経験がないメーカーでも開発期間の短縮や低コスト化が可能となるという。リファレンスデザインはドローンやVRゴーグルなど製品ごとに用意され、他社と協業したものも含め25種類以上が提供されている。
続いて登壇した今井氏が指揮を執るサンダーソフト社は、Snapdragonを用いたリファレンスデザイン「TurboX」プラットフォームを開発しており、ドローン、ロボット、カメラ、VRゴーグルといった個々の製品それぞれにあわせたモジュールが用意されている。
今井氏は、現在のIoT機器は一極集中的なクラウドコンピューティングによって処理を行っているが、いずれ処理能力が限界を迎えると指摘。2020年ごろを境に、処理をユーザーにより近い場所で行うエッジコンピューティングがトレンドになるとし、「エッジコンピューティングではCPUの単体性能のみならず、GPUなどそれ以外の性能も必要となってくる。ワンチップにそれらがすべて内蔵され、モバイル製品で使用されることで性能実証も済んでいるSnapdragonは、新しいIoT製品開発のカギとなりうる」と述べた。
会場にはTurboXモジュールのデモや、TurboXをベースに開発されたドローン・監視カメラなどの製品が展示された。また会場に展示された以外にも、AIスピーカーなど他のIoT製品に関しても幅広くリファレンスプラットフォームや開発技術を展開しているという。
説明会には、クアルコムCDMAテクノロジーズ副社長の須永順子氏が登壇。同社のIoTに関する取り組みと、SnapdragonをIoT分野に投入にあたっての戦略について語った。また、2017年2月にクアルコムと合弁会社を設立するなど協業を進めるサンダーソフトジャパンの今井正徳代表取締役社長がSnapdragonのIoT分野における活用例について解説した。
Snapdragonは本来スマートフォンやタブレット向けに開発されたSoCだが、演算、映像処理、無線モデム、電力制御など複数の機能がパッケージングされており、IoT分野との共通点も多い。同社は現在すでに「IoT向けに1日100万個以上のチップを出荷しており、IoTエコシステムの一角に食い込んでいる」とのことで、須山氏は「SnapdragonをIoT分野で使っていただき、イノベーションを加速することがクアルコムのゴール」と述べた。
一口にIoT製品と言ってもその範囲は非常に広いが、同社はそのターゲットを「モバイル、コンピューター、自動車以外すべて」と広範に設定しているとのいう。
須永氏はSnapdragonのIoT機器へ広げていくにあたり、
・顧客数が圧倒的に多いこと
・1モデルあたりの販売数が少ないこと
・製品サイクルが数倍長いこと
・開発経験がない企業が多く参入し、多種多様な製品を開発していること
などがモバイル機器との違いと説明。サンダーソフトやArrow Electronics社など他社との協業は、こうした販売・サポート体制など業界の違いに対応する手段の一環と説明していた。
Snapdragonの販売にあたっては、製品開発のベースとなるリファレンスデザインやソフトウェア、開発環境などもあわせて提供する方針。これにより開発経験がないメーカーでも開発期間の短縮や低コスト化が可能となるという。リファレンスデザインはドローンやVRゴーグルなど製品ごとに用意され、他社と協業したものも含め25種類以上が提供されている。
続いて登壇した今井氏が指揮を執るサンダーソフト社は、Snapdragonを用いたリファレンスデザイン「TurboX」プラットフォームを開発しており、ドローン、ロボット、カメラ、VRゴーグルといった個々の製品それぞれにあわせたモジュールが用意されている。
今井氏は、現在のIoT機器は一極集中的なクラウドコンピューティングによって処理を行っているが、いずれ処理能力が限界を迎えると指摘。2020年ごろを境に、処理をユーザーにより近い場所で行うエッジコンピューティングがトレンドになるとし、「エッジコンピューティングではCPUの単体性能のみならず、GPUなどそれ以外の性能も必要となってくる。ワンチップにそれらがすべて内蔵され、モバイル製品で使用されることで性能実証も済んでいるSnapdragonは、新しいIoT製品開発のカギとなりうる」と述べた。
会場にはTurboXモジュールのデモや、TurboXをベースに開発されたドローン・監視カメラなどの製品が展示された。また会場に展示された以外にも、AIスピーカーなど他のIoT製品に関しても幅広くリファレンスプラットフォームや開発技術を展開しているという。