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公開日 2013/12/19 13:44

日東紡音響のルームチューニング材「コーナーアンク」の効果は? 愛用ユーザーを訪ねる

【特別企画】「音場が広がり定位や明瞭感が大幅に改善」
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■2つの子供部屋をあわせた待望のリスニングルーム

今回ご紹介する八木規之さんのリスニングルームは、かつて2つの子供部屋だった。6畳ずつの部屋は仕切りが取り払われ、13畳のオーディオルームへと変身をとげたのだ。

「17年前に新築した家ですが、この2つの部屋は将来オーディオルームにしようと思って設計しました。ですから長男に続き、昨年次男が独立した時は、“待ってました!”と思いましたね(笑)」

八木さん

幼少期より音楽が好きで、高校時代からは友人を介してオーディオの楽しさを知った八木さん。当時はヤマハのプリメインアンプCA-1000でダイナコのスピーカーを鳴らしていたが、15年前にアンプが故障。その後7年間の東京での単身赴任生活などで、オーディオからはしばらく遠ざかっていったという。

そんな八木さんが、地元のオーディオショップである「すみやグッディ」に通い始めたのは昨年秋のこと。ここで同店の海野店長と出会い、再びオーディオ熱がわいてきた。

「寝室にあったオーディオ装置を子供部屋に移し、数十年ぶりに心おきなく音が出せるようになったこともあり、コンパクトスピーカー中心のシステムからB&Wの804DiamondとアキュフェーズのE-550に買い換えました」

八木さんの愛用システム。アキュフェーズのプリメインアンプ「E-550」でB&Wの「804 Diamond」を駆動。CDプレーヤーはアキュフェーズ「DP-550」、アナログプレーヤーはデノン「DP-3000」。ネットオーディオ再生も最近始めている

この新たな本格システムは当初、リビングに置く計画もあったが、“広い専用ルームの方がもっと楽しめますよ”と背中を押してくれたのが海野店長だった。そこで今年の2月に検討を開始し、5月には13畳のオーディオルームが完成した。

このオーディオルームはただ2つの子供部屋を併せただけではない。振動&遮音対策として、壁と天井には遮音シートとボードの多重張り+吸音材を充填。床はもともとのALC、窓は二重サッシに吸音材を充填している。ボリュームは9時くらいまで上げてもほぼ外へ音はもれないし、“寝ている人を起こさない”程度の防音対策も万全。電源も家庭用電源とはブレーカーが分かれており、ノイズに対する考慮もを行っている。まさにオーディオを楽しむための部屋に生まれ変わったのだ。

八木さんのリスニングルーム。広さは13畳で天井や壁、床、窓等には遮音と振動対策が施されている

■すべての製品を実際に試した結果〈コーナーアンク〉が最適だった

さて、最後の仕上げは部屋の音響対策だけとなった。

「低音のボワボワした響きがどうしても取れませんでした。そこで海野店長に相談したところ、迷わず日東紡音響の“シルヴァン”がいいですと言われました」

シルヴァン

しかしながら、値段を聞いて最初は躊躇した。将来機械をもっと上のものにグレードアップした時に導入しようかなと思ったという。

「雑誌やネットなどで見てみるとハイエンドのユーザーの方々が最後にここに行きついたと仰っているので、これはまじめに部屋の対策をしてみたいなと思うようになりました」

早速〈シルヴァン〉を同店から貸りて使ってみた。まずはスピーカー後方の真ん中に2本置き、くっつけたり離したりし、あるいはコーナーに置いてみた。この時点で絶大な効果が確認でき導入を決めたのだ。

「〈シルヴァン〉を買おうと思ったのですが、買う前にせっかくだから、ひとまわり大きい〈アンク〉や〈コーナーアンク〉も試してみたいと思ったのです。そして日東紡音響の佐古さんにもお越しいただき、全モデルを試したのですが、結局この部屋に合ったのは〈コーナーアンク〉でした」

アンク

コーナーアンク

■〈コーナーアンク〉は高さが重要 − 天井まで届くサイズがお薦め

確かに「シルヴァン」や「アンク」も効果はあったが、自分の好みの音質の方向に行ってくれたのは〈コーナーアンク〉だったのだ。

「響きの良さと低音対策が両方同時にできてしまったという感じでした。〈コーナーアンク〉は設置した場所の周辺だけではなく、部屋の前面の壁一面から音が出ている感じになって、ビックリしました。だからといって戊ヴォーカルの口や楽器の大きさが大きくなるわけではなく、それどころかヴォーカルの定位や1つ1つの粒立ちというか音の明瞭感もすごく良くなりました」

八木さんが導入した〈コーナーアンク〉は天井までの高さになっている。デモ用に借りていた10cm高の標準サイズでは天井まで届かないので、これに残高87.5cmの特注品を製作してもらい、150cm高の標準品の上に重ねて連結している。こうして天井の高さまでピッタリの〈コーナーアンク〉が設置されたのだ。

八木さんがこだわったのが<コーナーアンク>を天井までちょうどぴったりの高さに調整すること。238cmの天井高に合わせられるように標準品の150cm高に残高87.5cmの特注品を製作してもらった

「低音対策はもちろんのこと、150cm仕様では若干気になっていた女性ヴォーカルの低音のもたつき感も一掃されました。音場が広がる一方で定位や特に明瞭感も大幅に改善されました。〈コーナーアンク〉は高さがあった方がいいですね。響きがその高さで止まってしまうので。くれぐれも天井まで届く高さで設置することをお薦めしたいです」と八木さんは力説する。

<コーナーアンク>の標準品は高さ150cmであるが、2段重ねで連結させることができるように設計されている

■ハイエンドユーザーだけでなくプリメイン中心の方にも薦めたい

実際に聴かせていただいたが、〈コーナーアンク〉の効果は確かに絶大だ。ヒラリー・ハーンとロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団による『チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲』では部屋の広さの数倍にも及ぶ広大なコンサートホールが現れた。楽器の質感が露わに表出され、高域は天井をつきぬける。低域の解像度もすごく締まる。スピーカーの存在感は完全に消えてしまった。ボリュームを大きくしてもうるさくならない。そして、八木さんも仰っていたのだが、確かにスピーカーのスケールが2まわり大きくなった印象だ。とてもプリメインアンプだけで駆動しているとは思えないほどの音の広がりである。

「過去のユーザー訪問レポートを見ていると、セパレートアンプをお使いで、B&Wも802のユーザーさんが多いですよね。いいシステムをお持ちの方ばかりがご登場していて、この記事に私が出るのは場違いだと思いました。でも逆にそこまでいい機器を揃えていない方でも、〈シルヴァン〉や〈アンク〉を導入することで絶大な効果があるということを伝えたかった。それから静岡県の方はこの記事に出たことがなかったので、静岡にお住まいで、プリメインアンプを中心にシステムを組んでいらっしゃるユーザーの方にも知っていただければいいかなと思い、今回誌面に出させていただきました」

こうして見事にチューニングされた八木さんのオーディオルームには、昔オーディオをかじった友人や親戚の方々までもがCDやLPを持参して遊びに来るという。また奥様の趣味であるヴァイオリン演奏にもこの部屋を使っているという。

「妻も響きが良くなってちょっとうまくなったようだと喜んでいます。こうして皆に楽しんでもらえていることも考えると、〈コーナーアンク〉は安くはないけど、ある意味安い買いでした(笑)。興味のある方は、まずは貸りて実際に導入してみて、効果を確かめてほしいですね」
現在もお仕事で非常に多忙な八木さん。去年はご自宅で夜食事をするのが3回くらいしかなかったという。そんななかで寝る前のほんのひと時を、極上の音楽に浸れる空間がここに完成した。






【問い合わせ先】
日東紡音響エンジニアリング(株)(公式サイト
〒130-0021 東京都墨田区緑1-21-10
コンシューマー営業部 山下、佐古
TEL/03-3634-7567
E-mail:ags@noe.co.jp
※試聴ルーム「サウンド・ラボラトリー」(千葉市稲毛区)試聴募集中(予約制)



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