公開日 2014/01/30 10:30
TAXANの“明るい”モバイルプロジェクター「KG-PL081W」を鴻池賢三がレポート
充実のWi-Fi連携機能も編集部員が実際に試して見た
■コンパクトながら800ルーメンの明るさを実現したDLPプロジェクター
本機は光源にLEDを採用した、手のひらサイズの超コンパクトなDLPプロジェクターである。解像度は1280×800のWXGA。光源の出力は同社「KG-PL05HW」に対して1.5倍超となる800ルーメンを達成している。会議室やリビングなど、明るい部屋でも照明を落とさずに使用できるパワフルさが新しい。
超コンパクトサイズなので置き場所を選ばないのはもちろん、本体底面にねじ穴を備え、三脚に取り付けることが可能。小型軽量なので、携帯タイプの三脚と組み合わせることもできる。三脚に取り付けると、卓上に置くよりも、投写位置(主に上下)の調整が的確かつ簡単に行える。
投写画面サイズは20インチ〜180インチを想定し、この際の投写距離は約0.6m〜5.4m。100インチ時の投写距離は約3mである。光学ズーム機能は備えず、フォーカスは手動。台形補正は上下に±40%の調整が可能で、手動調整と自動調整のいずれにも対応する。
機能面では、付属ドングルをUSB端子に取り付けることによりWi-Fi接続機能が利用可能。スマホやタブレットに専用アプリをインストールすることで、ドキュメントや写真の表示はもちろん、スマホのカメラで捉えている映像を動画で表示することもできる。そのほか、スピーカーを内蔵するなど、携帯用途に適した機能が満載である。
■DLPならではの高密度な映像でやはり明るさが際立つ
実際に投写すると、本体の小ささからは誰もが想像できないであろう明るい映像が現れる。同等サイズのプロジェクターは300lm〜500lmクラスが主流で、過去に明るい部屋で照明を落とす必要性を感じたこともあった。しかし本機の場合は、明るい会議室やリビングでも50インチ程度まで充分な視認性が確保できる。薄暗い環境なら100インチも実用的だ。解像度はWXGA(1,200×800)だが、DLPならではの高密度な映像で、画素間の格子、画素のツブツブは目立たない。
本機はコンパクトで携帯機器と組み合わせによる「手軽&大画面」が主な用途と思われるが、画質も上々だ。HDD/BDレコーダーと組み合わせ、テレビやBD映画の映像を確認したが、ムービーモードでは、色温度や階調表現も適切で鑑賞に値するレベル。色再現はややビビッドながら、カラーバランスは適正。RGBの彩度が高く、特に赤、青、緑といった原色に近い色はインパクトが強い。色域を測定すると、HDTV基準のBT.709を超える広さで、LED光源ならではのアドバンテージと言えるだろう。明るい部屋でも色が洗い流されにくく、色鮮やかなカラー映像が楽しめる。
暗部にややノイズが乗りやすく、暗い肌色に緑味を帯びるなど、ホームシアター向けプロジェクターと画質でまったく同等とは言えないが、黒の沈みや色付きのなさも、DLPならではの利点が活かされ、平均輝度の低い映画映像も高品位に再現する。
DLPプロジェクターで心配なカラーブレーキングは、図柄や色の配置、映像の動きなど、不利な条件が揃うと見えてしまう場合があるが、通常の動画再生で気になる場面はなかった。これも、LED光源を用い、カラーホイールを廃したアドバンテージを感じる。
■Wi-Fi機能も活かしながら幅広いシーンで活用したい
LED光源のDLPプロジェクターは、RGBのLEDを切り換えることにより、単板式でもカラーブレーキングを低く抑えられる。また、色純度が高いのもメリットだ。コンパクトで消費電力が低いのも嬉しい。本機ではLEDモデルの弱点であった輝度の低さも解消され、大型モデルと同等に明るい部屋でも鮮明な映像が楽しめる。携帯端末との組み合わせで写真や動画をシェアする用途はもちろん、大画面ホームシアターにも活用できるだろう。
(鴻池賢三)
本機は光源にLEDを採用した、手のひらサイズの超コンパクトなDLPプロジェクターである。解像度は1280×800のWXGA。光源の出力は同社「KG-PL05HW」に対して1.5倍超となる800ルーメンを達成している。会議室やリビングなど、明るい部屋でも照明を落とさずに使用できるパワフルさが新しい。
超コンパクトサイズなので置き場所を選ばないのはもちろん、本体底面にねじ穴を備え、三脚に取り付けることが可能。小型軽量なので、携帯タイプの三脚と組み合わせることもできる。三脚に取り付けると、卓上に置くよりも、投写位置(主に上下)の調整が的確かつ簡単に行える。
投写画面サイズは20インチ〜180インチを想定し、この際の投写距離は約0.6m〜5.4m。100インチ時の投写距離は約3mである。光学ズーム機能は備えず、フォーカスは手動。台形補正は上下に±40%の調整が可能で、手動調整と自動調整のいずれにも対応する。
機能面では、付属ドングルをUSB端子に取り付けることによりWi-Fi接続機能が利用可能。スマホやタブレットに専用アプリをインストールすることで、ドキュメントや写真の表示はもちろん、スマホのカメラで捉えている映像を動画で表示することもできる。そのほか、スピーカーを内蔵するなど、携帯用途に適した機能が満載である。
■DLPならではの高密度な映像でやはり明るさが際立つ
実際に投写すると、本体の小ささからは誰もが想像できないであろう明るい映像が現れる。同等サイズのプロジェクターは300lm〜500lmクラスが主流で、過去に明るい部屋で照明を落とす必要性を感じたこともあった。しかし本機の場合は、明るい会議室やリビングでも50インチ程度まで充分な視認性が確保できる。薄暗い環境なら100インチも実用的だ。解像度はWXGA(1,200×800)だが、DLPならではの高密度な映像で、画素間の格子、画素のツブツブは目立たない。
本機はコンパクトで携帯機器と組み合わせによる「手軽&大画面」が主な用途と思われるが、画質も上々だ。HDD/BDレコーダーと組み合わせ、テレビやBD映画の映像を確認したが、ムービーモードでは、色温度や階調表現も適切で鑑賞に値するレベル。色再現はややビビッドながら、カラーバランスは適正。RGBの彩度が高く、特に赤、青、緑といった原色に近い色はインパクトが強い。色域を測定すると、HDTV基準のBT.709を超える広さで、LED光源ならではのアドバンテージと言えるだろう。明るい部屋でも色が洗い流されにくく、色鮮やかなカラー映像が楽しめる。
暗部にややノイズが乗りやすく、暗い肌色に緑味を帯びるなど、ホームシアター向けプロジェクターと画質でまったく同等とは言えないが、黒の沈みや色付きのなさも、DLPならではの利点が活かされ、平均輝度の低い映画映像も高品位に再現する。
DLPプロジェクターで心配なカラーブレーキングは、図柄や色の配置、映像の動きなど、不利な条件が揃うと見えてしまう場合があるが、通常の動画再生で気になる場面はなかった。これも、LED光源を用い、カラーホイールを廃したアドバンテージを感じる。
■Wi-Fi機能も活かしながら幅広いシーンで活用したい
LED光源のDLPプロジェクターは、RGBのLEDを切り換えることにより、単板式でもカラーブレーキングを低く抑えられる。また、色純度が高いのもメリットだ。コンパクトで消費電力が低いのも嬉しい。本機ではLEDモデルの弱点であった輝度の低さも解消され、大型モデルと同等に明るい部屋でも鮮明な映像が楽しめる。携帯端末との組み合わせで写真や動画をシェアする用途はもちろん、大画面ホームシアターにも活用できるだろう。
(鴻池賢三)
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