公開日 2014/09/01 15:45
ウィーンアコースティクス本社を訪問 ー 25年ものあいだ“本物”であり続ける理由とは?
一貫したブランド哲学の背景を探る
一貫した音調を25年に渡ってぶれずに展開
私がオーディオメーカーに期待することはシンプルだ。クラスやカテゴリーを越えてどの製品にも一貫した設計思想を貫き、同じ志向の音を実現しているかどうかに尽きる。それができているブランドは本物で、一時的ではなく息の長い成功を収めている例が多い。
その基準で絞り込んだとき、スピーカーの世界で最後まで残るブランドの一つがウィーンアコースティクスである。1990年代から同社の大半のスピーカーを聴いてきたが、サイズによるスケールや量感の違いはあっても、音質傾向は基本的に変わらず、ぶれがない。もちろん25年の間にクオリティ面での進化は続いているが、音調は一貫していて、ブランド名を聞いただけですぐに音が思い浮かぶ。しかも、そのサウンドはまさに私が好む音調。どの楽器もよく歌い、演奏の高揚感をストレートに伝える一方、力みや強調感とは無縁で、ずっと聴き続けても疲れることがない。
その音を25年間も保ち続けてきた秘密はどこにあるのか。今回、ウィーン郊外の同社を直接訪ねることによって、謎を解くことができた。理由は大きく2つある。順番に紹介していこう。
創業者であり、チーフエンジニア。ピーター・ガンシュテラーの存在
ウィーンアコースティクスはピーター・ガンシュテラーが1989年に創業し、今年25周年を迎えた。ガンシュテラーが学んだ音楽、音響工学、哲学はすべてスピーカー作りに生かされており、その豊富な経験が数々のイノベイティブな技術革新を生んだ。現在に至るまで、まずはガンシュテラー自身が基本設計を行い、自らの耳で納得のいくところまで徹底して追い込んでいくのだという。創業者であり、チーフエンジニアでもあるのだ。
ウィーンアコースティクスの製品に一貫性があるのは、同じ人物、つまりガンシュテラーが一貫して音を決めていることに第一の理由がある。ハイエンドオーディオのブランドでは珍しくないが、ウィーンアコースティクスのように幅広いラインナップを擁するメーカーにはあまり例がない。
私がオーディオメーカーに期待することはシンプルだ。クラスやカテゴリーを越えてどの製品にも一貫した設計思想を貫き、同じ志向の音を実現しているかどうかに尽きる。それができているブランドは本物で、一時的ではなく息の長い成功を収めている例が多い。
その基準で絞り込んだとき、スピーカーの世界で最後まで残るブランドの一つがウィーンアコースティクスである。1990年代から同社の大半のスピーカーを聴いてきたが、サイズによるスケールや量感の違いはあっても、音質傾向は基本的に変わらず、ぶれがない。もちろん25年の間にクオリティ面での進化は続いているが、音調は一貫していて、ブランド名を聞いただけですぐに音が思い浮かぶ。しかも、そのサウンドはまさに私が好む音調。どの楽器もよく歌い、演奏の高揚感をストレートに伝える一方、力みや強調感とは無縁で、ずっと聴き続けても疲れることがない。
その音を25年間も保ち続けてきた秘密はどこにあるのか。今回、ウィーン郊外の同社を直接訪ねることによって、謎を解くことができた。理由は大きく2つある。順番に紹介していこう。
創業者であり、チーフエンジニア。ピーター・ガンシュテラーの存在
ウィーンアコースティクスはピーター・ガンシュテラーが1989年に創業し、今年25周年を迎えた。ガンシュテラーが学んだ音楽、音響工学、哲学はすべてスピーカー作りに生かされており、その豊富な経験が数々のイノベイティブな技術革新を生んだ。現在に至るまで、まずはガンシュテラー自身が基本設計を行い、自らの耳で納得のいくところまで徹底して追い込んでいくのだという。創業者であり、チーフエンジニアでもあるのだ。
ウィーンアコースティクスの製品に一貫性があるのは、同じ人物、つまりガンシュテラーが一貫して音を決めていることに第一の理由がある。ハイエンドオーディオのブランドでは珍しくないが、ウィーンアコースティクスのように幅広いラインナップを擁するメーカーにはあまり例がない。