• ブランド
    特設サイト
公開日 2015/12/18 13:05

【レビュー】デノン「AVR-X4200W」 - アトモス/DTS:Xをとことん鳴らせるミドルクラス機

旗艦モデルやHi-Fiアンプの技術を継承
山之内 正
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ドルビーアトモスやDTS:Xなど新サラウンド方式に対応するAVアンプの購入を考えた際、性能と価格のバランスという点でミドルクラスのAVアンプは現実的な候補となる。中でもデノン「AVR-X4200W」は、フラグシップ機やHi-Fiアンプのノウハウが注入され、音質はもちろん、将来的な拡張性も備えたモデルと言える。2月18日よりDTS:Xにアップデート対応することも本日アナウンスされた(関連ニュース)。本機の実力を山之内 正がレビューする。

デノン「AVR-X4200W」

オブジェクトオーディオの概念を導入することで、サラウンド再生は新たな表現領域に入った。だが、そのポテンシャルを確実に引き出し、高度な3次元表現の効果を実感するためには、どのグレードのAVアンプを買うべきなのか、答えを見出すのは意外に難しい。フラグシップ級の製品なら確実かもしれないが、アンプとのバランスを考えてスピーカーを選ぶと、システム全体の予算が一気に跳ね上がってしまう。一方、最近は普及グレードにもドルビーアトモス対応機が出てきたが、拡張性やアンプ性能に不満を感じることはないのか、気がかりだ。そうして性能と価格のバランスを考えながら絞り込んでいくと、結局はミドルクラスのAVアンプが候補として浮かび上がってくる。

AVR-X4200Wはデノンのミドルクラスを担う重要な製品だ。全7チャンネル同一仕様かつディスクリートで構成したパワーアンプは、チャンネルあたり125Wの出力を確保し、下位機種に比べて3割以上の余裕がある。また、ドルビーアトモスに加えてDTS:Xにも2016年1月末からアップデートでの対応を予定しており(関連ニュース)、オブジェクトオーディオ導入を視野にスピーカー増設を狙うリスナーにとって、有力な候補になりそうだ。

デノンのピュアオーディオアンプやフラグシップAVアンプ「AVR-X7200WA」の開発で培った設計手法やノウハウも取り入れ、高音質化に注力している

7チャンネルアンプの配分は、5.1.2chが標準で実現できるほか、プリ出力端子を利用してステレオアンプを1台追加すれば、7.1.2chまたは5.1.4chなど、前作のAVR-X4100Wと同様にさまざまなスピーカー構成が利用できる。トップスピーカーとハイトスピーカーの組み合わせも選択肢が多数用意されているので、実際のリスニング環境に合わせて最適な配置を選べるメリットが大きい。さらに、追加するアンプをフロント左右にアサインする機能も組み込まれているので、手持ちの大出力パワーアンプでメインスピーカーを駆動する方法も選べる。そうした柔軟なアンプの割当ては、プリアウト端子を省略した低価格モデルでは真似できない機能なので、まずは5.1chを導入し、いずれ5.1.4chや7.1.2chを視野に入れてスピーカーを増設するなど、将来の拡張性を重視するシアターファンにうってつけだ。

プリ出力端子搭載など、将来的な拡張性も充分。ハイレゾ再生やネットワーク再生にも対応する

DSPは前作と同様にSHARCを4基搭載して演算能力に十分な余裕を確保。音質の決め手となるDACは今回から32bit仕様に格上げされ、心臓部の構成は上位機種AVR-X7200Wと共通する部分が多い。ハイレゾオーディオは、ネットワーク再生に加えてUSBメモリーでもDSD2.8MHz音源の再生ができるなど、対応ファイル形式は実用的な範囲をカバーしている。映像関連ではすべてのHDMI端子でHDCP2.2対応を果たし、UHD BD信号の伝送をサポートした点が新しい。

SHARC DSPを4基搭載を核に、デノン伝統のD.D.S.C.-HD DIGITAL サラウンドサーキットを搭載

次のページでは、最初にCD/SACDでステレオ音源を再生し、アンプの基本性能を確認していこう。

次ページ気になる音質をチェック

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 ELAC、eARC搭載のアクティブスピーカー「Debut ConneX DCB61」。サブウーファー接続で2.1chも楽しめる
2 final、ASMR専用の“寝ホン”「ZE500 for ASMR」。超極小&超軽量筐体
3 オンキヨー、『機動戦士ガンダム』コラボ完全ワイヤレスイヤホン。「こいつ、動くぞ!」など録り下ろしボイスを搭載
4 フォステクス、第2回スピーカー工作教室を5/10開催。作ったスピーカーは持ち帰り可能
5 ソニー、重低音ポータブルスピーカー小/中型モデル「ULT FIELD 3/5」、最大モデル「ULT TOWER 9」
6 小声で秘密のやり取り!? 2000万円以上の支払いも!? 様々なニーズに応える「オーディオサウンド」の出張買取、ココが凄い!
7 オーディオテクニカ、「ダース・ベイダー」を蒔絵で描いたウッドヘッドホン。税込99万円/全世界10台限定
8 【4月10日更新】Switch 2、量販店の予約はどうなる? Amazon、ヨドバシ、ビック、ヤマダなどの現状
9 U-NEXT、初の音楽フェス「U-NEXT MUSIC FES」開催決定。8/12-17の6DAYS、関西万博会場で
10 レグザ初の4Kプロジェクター「V7Rシリーズ」。3色レーザー光源搭載、Dolby Vision/IMAX Enhancedに対応
4/11 10:56 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー196号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.196
オーディオアクセサリー大全2025~2026
特別増刊
オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX