公開日 2017/09/27 09:46
【レビュー】ソニー新ウォークマン「A40」の音質は “大胆なほどアップグレード” していた
<山本敦のAV進化論 第146回>
ソニーが10月7日、5-7万円台のハイレゾ対応DAP“激戦区”にウォークマン「NW-ZX300」を投入する。その独自性豊かなサウンドと多彩な機能について、当連載で詳しくレポートしたばかりだが、本機の発売と同時に、そのすぐ下のクラスである2〜4万円台エントリーモデルにも、強力なモデル「NW-A40」シリーズ(以下 A40シリーズ)が登場する。
今回は、順当なアップデートを遂げたAシリーズの新旧モデルをハンドリングしながら比べてみよう。なお、ウォークマンA40シリーズの詳細については発売ニュースも本稿と合わせてお読みいただきたい。
■タッチUIを継承。カラーは大人の装いにも合うミディアムトーンに
今回は発売前のA40シリーズから、専用ハイレゾイヤホンを同梱する「NW-A45HN」の“グレイッシュブラック”を試用した。色合いの変化も確かめたかったので、A30シリーズからは同じイヤホン同梱モデルの「NW-A35HN」から“チャコールブラック”を用意している。
新旧「Aシリーズ」を並べてみるとわかるように、デザインはほとんど変更点はない。操作方法もタッチパネルと物理キーをミックスしたスタイルをそのまま継承している。ウォークマン開発担当者は「A30シリーズのUXが好評だったから」とその理由を説明する。
ただし、A30シリーズの明るく元気な色彩はだいぶ落ち着いて、大人の装いにも合う淡いミディアムトーンに変更されている。カラーバリエーションはムーンリットブルー/ペールゴールド/グレイッシュブラック/トワイライトレッド/ホライズングリーンの5色。暖色系のボルドーピンクが、寒色系のムーンリットブルーと入れ替わったような格好だ。
この5つの色は、同時期に発売されるヘッドホン・イヤホン「h.earシリーズ」第2世代機とシンクロしている。さらに完全新色のムーンリットブルーは、今秋に日本国内で発売が予想されるソニーのAndroidスマホ「Xperia XZ1」のカラバリとしても加わる。
同じブラック系のA40とA30を並べてみると、新しいA40は、光沢感を抑えた落ち着きある色になった印象だ。本体付属イヤホンも丁寧に色を合わせ込んでいる。
■新機能の「外音取り込み」を試す
新旧モデルの機能的な差分を比較してみよう。
同梱モデル付属の専用イヤホン、または単品販売されるマイク付きイヤホン「IER-NW500N」を接続すると、従来からあるデジタルノイズキャンセリング機能のほか、新たにA40シリーズでは、周囲の環境音を取り込みながら音楽を聴ける「外音取り込み機能」が追加された。イヤホンに搭載されたマイクに新たな活用方法が加わった格好だ。
外音取り込み機能をさっそく試してみた。まず「設定」を開くと、トップに素速くオン/オフが切り替えられるよう専用アイコンが配置されている。外音取り込みをオンにすると、「専用のイヤホンを使わないとマイクのハウリングが起こる可能性あり」という内容のアラートが表示される。実験のためA30付属のイヤホンを装着した状態で外音取り込み機能を起動すると、すぐにキュラキュラとハウリングノイズが聞こえてきた。ソニーの開発者に訊ねたところ、専用イヤホンによる安定した外音取り込みを実現するため、A40シリーズではハウリング防止用のマイコンを本体に追加しているのだという。
次に、NW-A45HN付属イヤホンを使って、外音取り込みをオンにして街を歩いてみた。音楽を再生していない状態だと、マイクが取り込む外部の音がややノイズっぽく聴こえてくる。外音取り込みとノイズキャンセリングを同時にオンにする(ノイズを消しながら外音を取り込む)ことはできないので、静かなボーカル系、クラシック系の楽曲を聴いている時には、少し気になることがあるかもしれない。
外音取り込み量は±15段階で、1ステップずつ「設定」から変更できるので、人混みの中を歩く時など、外音に注意を向けたい場合だけ一時的に取り込む量を増やすなど、活用方法はいろいろとありそうだ。安全な場所で音楽再生に没入したいときには外音取り込みをオフにすればいいし、乗り物に乗っている時にはノイズキャンセリングも使える。ウォークマンで安全に音楽を楽しむ機能が増えたことは歓迎すべきだ。
■aptX HDやMQA対応も
CDや圧縮音源も高品位にアップスケールする「DSEE HX」機能はA40シリーズでも健在だ。これを新たに加わったUSB-DAC機能と組み合わせると、PC経由で聴くSpotifyやApple Musicなどを高音質で楽しむことができる。
今回は、順当なアップデートを遂げたAシリーズの新旧モデルをハンドリングしながら比べてみよう。なお、ウォークマンA40シリーズの詳細については発売ニュースも本稿と合わせてお読みいただきたい。
■タッチUIを継承。カラーは大人の装いにも合うミディアムトーンに
今回は発売前のA40シリーズから、専用ハイレゾイヤホンを同梱する「NW-A45HN」の“グレイッシュブラック”を試用した。色合いの変化も確かめたかったので、A30シリーズからは同じイヤホン同梱モデルの「NW-A35HN」から“チャコールブラック”を用意している。
新旧「Aシリーズ」を並べてみるとわかるように、デザインはほとんど変更点はない。操作方法もタッチパネルと物理キーをミックスしたスタイルをそのまま継承している。ウォークマン開発担当者は「A30シリーズのUXが好評だったから」とその理由を説明する。
ただし、A30シリーズの明るく元気な色彩はだいぶ落ち着いて、大人の装いにも合う淡いミディアムトーンに変更されている。カラーバリエーションはムーンリットブルー/ペールゴールド/グレイッシュブラック/トワイライトレッド/ホライズングリーンの5色。暖色系のボルドーピンクが、寒色系のムーンリットブルーと入れ替わったような格好だ。
この5つの色は、同時期に発売されるヘッドホン・イヤホン「h.earシリーズ」第2世代機とシンクロしている。さらに完全新色のムーンリットブルーは、今秋に日本国内で発売が予想されるソニーのAndroidスマホ「Xperia XZ1」のカラバリとしても加わる。
同じブラック系のA40とA30を並べてみると、新しいA40は、光沢感を抑えた落ち着きある色になった印象だ。本体付属イヤホンも丁寧に色を合わせ込んでいる。
■新機能の「外音取り込み」を試す
新旧モデルの機能的な差分を比較してみよう。
同梱モデル付属の専用イヤホン、または単品販売されるマイク付きイヤホン「IER-NW500N」を接続すると、従来からあるデジタルノイズキャンセリング機能のほか、新たにA40シリーズでは、周囲の環境音を取り込みながら音楽を聴ける「外音取り込み機能」が追加された。イヤホンに搭載されたマイクに新たな活用方法が加わった格好だ。
外音取り込み機能をさっそく試してみた。まず「設定」を開くと、トップに素速くオン/オフが切り替えられるよう専用アイコンが配置されている。外音取り込みをオンにすると、「専用のイヤホンを使わないとマイクのハウリングが起こる可能性あり」という内容のアラートが表示される。実験のためA30付属のイヤホンを装着した状態で外音取り込み機能を起動すると、すぐにキュラキュラとハウリングノイズが聞こえてきた。ソニーの開発者に訊ねたところ、専用イヤホンによる安定した外音取り込みを実現するため、A40シリーズではハウリング防止用のマイコンを本体に追加しているのだという。
次に、NW-A45HN付属イヤホンを使って、外音取り込みをオンにして街を歩いてみた。音楽を再生していない状態だと、マイクが取り込む外部の音がややノイズっぽく聴こえてくる。外音取り込みとノイズキャンセリングを同時にオンにする(ノイズを消しながら外音を取り込む)ことはできないので、静かなボーカル系、クラシック系の楽曲を聴いている時には、少し気になることがあるかもしれない。
外音取り込み量は±15段階で、1ステップずつ「設定」から変更できるので、人混みの中を歩く時など、外音に注意を向けたい場合だけ一時的に取り込む量を増やすなど、活用方法はいろいろとありそうだ。安全な場所で音楽再生に没入したいときには外音取り込みをオフにすればいいし、乗り物に乗っている時にはノイズキャンセリングも使える。ウォークマンで安全に音楽を楽しむ機能が増えたことは歓迎すべきだ。
■aptX HDやMQA対応も
CDや圧縮音源も高品位にアップスケールする「DSEE HX」機能はA40シリーズでも健在だ。これを新たに加わったUSB-DAC機能と組み合わせると、PC経由で聴くSpotifyやApple Musicなどを高音質で楽しむことができる。