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公開日 2019/07/23 10:30

JVC“N_W”「HA-LC50BT」レビュー。ファッション性と音質を両立した完全ワイヤレスイヤホン

スマホアプリでの音質変化も試す
折原一也
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仕事柄、街中や電車のなかで完全ワイヤレスイヤホンを身に着けている人がいると、何を使っているのかということだけでなく、“服装全体との馴染み具合”が気になってしまう。完全ワイヤレスイヤホンは、今やイヤリングやピアスと同等に(時にはそれ以上に)デザイン性も求められるデバイスになっているように思う。

JVC“N_W”(エヌダブ)レーベルの完全ワイヤレスイヤホン「HA-LC50BT」の実力をチェックした

完全ワイヤレスイヤホンのデザイン性に着目したときに紹介したいアイテムが、JVCの“N_W”(エヌダブ)レーベルから登場した「HA-LC50BT」だ。

HA-LC50BTの大きな特長のひとつが、様々なファッションに合わせやすいデザイン性の高さ。チャコールブラック、ストーンホワイト、サックスブルー、テラコッタの4色展開で、フラットな筐体表面は微細な凹凸のストーン加工を施したマット仕上げ。上質なミニマルデザインの路線を徹底している。

全4色のカラーバリエーションを用意

HA-LC50BTならば、女性が落ち着いた服装で外出するような場合にも、違和感なく身に着けられだろう。「ミニマルコンセプト」を掲げたイヤホンやヘッドホンを提案する“N_W”レーベルならではの優れたデザインといえる。

完全ワイヤレスイヤホンとしての基本スペックを改めて見ていくと、バッテリーの持続時間はイヤホン本体が約5.5時間で、充電ケースが約11時間。充電ケースもイヤホン本体と同色でストーン加工が施されたミニマルテイスト。モノとしての統一感がしっかり図られている。

充電ケースに本体を収納したところ。ケースにもストーン加工を施して本体とデザインを統一

最初のペアリング時には、ケースから取り出すだけで自動でペアリングモードになるので安心。左右イヤホンともに、装着した際の上側にボタンが配置され、各種操作が行える。基本操作は、左右とも1回押しで再生/停止、曲戻しは左を長押し、曲送りは右を長押し。音量操作は左を2回押しで音量ダウン、右を2回押しで音量アップ。操作ボタンを目立たせないのも、ファッション性に配慮しているのだろう。

その音質もチェックしていこう。搭載ドライバーはダイナミック型で再生周波数帯域は20Hz - 20kHzまでをカバー。BluetoothはVer.5.0で、対応コーデックはSBCとAACであるため、今回はiPhoneとペアリングして音質をチェックした。

まず、宇多田ヒカルの「あなた」から聴き込んでいくと、声をシャープに立ち上がらせつつ、楽器の音からも迫力がみなぎるパワー志向のサウンド。声はライブに響き、なおかつ厚みも備えていて情緒たっぷり。低音の量感はポップスを聴くのにも適度なバランスに整えられている。

米津玄師「Lemon」を聴いても、音楽に包み込まれるようなライブな音の広がりを作り出し、臨場感も発揮。あいみょん「マリーゴールド」では、女性ボーカルやアコースティックギターの深みある響きを再現してくれる一方で、バスドラムの音が空気を揺らすのも感じられる。

さて、HA-LC50BTのサウンドを楽しむ上で外せないのが、アプリ「JVC Headphones Manager」だ。このアプリからは音質のカスタマイズが可能で、デフォルトの「FLAT」設定から、「BASS」「CLEAR」へと変更することでサウンドチューニングを変えられる(なお、前述の音質レビューはFLAT設定のままで行った)。

BASSに設定を変更すると、今までのサウンドとは打って変わって重低音のアタックの強さと量感が際立ち、ゴツゴツとしたパワーあるサウンドを聴かせてくれる。CLEARは特に女性ボーカルの声を際立たせる方向性だ。それぞれのモードで別のイヤホンのサウンドとも思えるほどキャラクターの変化がある上に、どのサウンドも一定以上の完成度がある所が心強い。

また、このJVC Headphone Managerアプリには、イヤホン本体が見つからない際に、本体から電子音と光を出させる機能もある。万が一の場合に活用でき便利だ。

老舗ブランド JVCのなかで、“N_W”レーベルは感度の高い若いユーザーに向けてデザインやスタイルにこだわったモデルを取りそろえている。このHA-LC50BTも、ファッション性の高さを備え、やはり“N_W”の特徴といえるサウンド面の実力も伴っている。このような完全ワイヤレスイヤホンは貴重な存在であり、音楽をライフスタイルの一部として楽しんでいる方に、ぜひ紹介したいモデルだ。

(折原一也)

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