• ブランド
    特設サイト
公開日 2022/04/15 06:30

オーディオテクニカ「AT-ART20」に驚嘆。このカートリッジからはアナログの限界を優に超えた音がする

【特別企画】「AT-ART9X」2機種と比較試聴
井上千岳
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
「AT33」や「OC9」などと並んで、「ART(アート)シリーズ」はオーディオテクニカの中核となるMCカートリッジである。ARTはもちろん芸術や技術という意味だが、また“Audio-Technica Reference Transducer”のイニシャルでもあると言う。その時点での最良の技術を投入したという意義が、そこに込められているのだ。このことからもARTシリーズが、同社のトップモデルという位置付けであることがわかる。

そんなARTシリーズより新たに発売されるMCカートリッジ「AT-ART20」は、一昨年2020年に発売された姉妹モデル「AT-ART9XI」と「AT-ART9XA」の成功を受け、鉄芯型である「XI」の高出力とダイナミズムに加え、空芯型カートリッジ「XA」の持つ低歪みな透明感をも取り込み、両者を高次元で融合させたモデルへと仕上がった。「Excellenceシリーズ」のAT-ART1000は別格として、本機がスタンダードなラインナップにおける新たなフラグシップモデルだと言えよう。

本稿ではAT-ART9Xシリーズの2モデルとの比較視聴を交えつつ、さらなる高みを目指したオーディオテクニカの注目機の実力に迫りたい。


■鉄芯型をベースに使用部材、構造の見直しで音質強化を図る

構造の基本は鉄芯型で、AT-ART9XIを踏襲したものと言っていい。発電コイルはPCOCC。これをV字ではなくハの字つまり逆V字型に配置している。インピーダンスは変わらず12Ω。ここまではAT-ART9XIと同様である。またコイルを囲うようにカバーしているモールド部もそのままとなっている。

鉄芯型MCカートリッジ「AT-ART20」:330,000円(税込)

各部部材を見てみよう。マグネットはネオジム、ヨークはパーメンジュールを使用。フロントヨーク部は、先程比較したAT-ART9XIから変更が加えられており、フロント側のヨークを0.6mm厚くしている。磁気回路自体の構造は同じものとなっているが、AT-ART20ではこれによって磁束密度を強化し出力電圧を15%高めている。

もうひとつカンチレバーに埋め込んだスタイラスチップを固定するための補強板は、ステンレスからAT-ART1000と同じくチタンに変更された。軽量化によって高域特性の改善を図ったものということである。

カンチレバーはソリッドボロン、スタイラスは特殊ラインコンタクト針。またカンチレバーは根元近くでステンレス・パイプを二重に被せて段階的に太くするステップドパイプ構造を採用し、剛性を高め不要振動を排除する仕組みとなっている。

出力ピン部。金メッキの厚みを従来比30倍とすることで接触抵抗の低減と音質強化を図る

ボディにも新しい構造を採用した。ベースは従来どおりのアルミとしながら、ハウジングはチタン製、さらにアンダカバーはエラストマーといういずれも初の組み合わせである。また出力ピンは金メッキの厚みをこれまでの30倍という極厚にすることで、接触抵抗の低減と音質強化を図っている。

そしてそのデザインにも触れておきたい。これまでのシリーズでは比較的直線で切り取ったようなかっきりとしたラインが多かったように思うが、今回は全体を流線形のような曲線で包んで有機的な雰囲気さえ漂わせる。視覚からも新世代の息吹が感じられるようだ。

次ページ「アナログの限界を優に超える」AT-ART20の実力とは?

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 女子プロゴルフ「ヤマハレディースオープン葛城」4/3から4日間の放送・配信予定
2 Nintendo Switch 2は49980円、6月5日発売。専用ソフト「マリオカートワールド」同日発売
3 米ソニー、新フラグシップ有機ELテレビ「BRAVIA 8 II」など25年モデル3シリーズ発表
4 「アナロググランプリ2025」結果発表!進化を続けるアナログの精鋭モデルをセレクト
5 オーディオテクニカ、『スター・ウォーズ』コラボTWS。ベイダーモデルは「あの呼吸音」などをガイダンス音に
6 BSプレミアム4K、『ウルトラQ』4Kリマスター版を本日18:35より放送開始。録画用HDDの容量をあけておこう
7 TCL、Dolby Atmos対応サウンドバーのクラファンを開始。7.1.4ch/5.1.2ch/5.1chの3モデル
8 REGZAが勢いを見せつけテレビ3部門の1位を独占<ビジュアル&関連製品売れ筋ランキング2月>
9 LG、軽量&薄型の17型ポータブルモニター「LG gram +view 17」。新たにMini HDMI搭載
10 デノンの“モンスター超え”11.4ch AVアンプ「AVC-X6800H」が最大約40%値下げ中
4/4 11:05 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー196号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.196
オーディオアクセサリー大全2025~2026
特別増刊
オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX