PR 公開日 2023/06/16 08:57
自宅導入した評論家が「最高」と絶賛。マランツ「CINEMA 70s」、じっくり半年使ってわかった魅力とは?
新世代薄型AVアンプの魅力を逆木 一氏がレポート
「CINEMA 70s」自宅導入から半年。評論家のAVライフはどう変わった?
Marantzの薄型AVアンプ「CINEMA 70s」を昨年末に導入してから、およそ半年が経過した。先代のNR1711からのフルモデルチェンジを経て、「CINEMA」シリーズのコンパクトなAVアンプという立ち位置になったCINEMA 70sが、筆者宅でどのように活用されているのか。この記事では、ユーザーとしてのインプレッションや使いこなしの提案を含めて紹介したい。
まず、筆者がCINEMA 70sを導入した最大の目的は、デスクトップシステム用に使っていた同じくMarantzの薄型AVアンプ「NR1608」からの更新である。
筆者はデスクトップオーディオに「現代に即したオーディオのスタイル」として大きな可能性を見出している。だからこそ、「机を中心としたシステムであっても、マルチチャンネル・サラウンドを諦めたくない」との思いがあり、そのために、以前からNR1608を使ってシステムを構築していた。
そこから時代が進んでHDMI2.1が登場し、PS5の登場により実際にHDMI2.1規格が活きる環境も整ったことで、デスクトップシステムにおいても、AVアンプ側の更新が求められた。そんなわけでそろそろ買い替えよう、というタイミングで、フルモデルチェンジを果たしたCINEMA 70sが登場したことは僥倖だった。
筆者のデスクトップオーディオのシステムは、フロントにParadigmの「Persona B」、サラウンドに同じくParadigmの「Monitor SE Atom」、リアにPolk AudioのDolby Atmos Enabledスピーカー「Monitor XT90」を使った4.0.2ch構成となっている。かつ、Persona B用のアンプとしてNmodeの「X-PM9」を使っており、CINEMA 70sが鳴らしているスピーカーはサラウンド側の4本ということになる。
重要なフロント2chを別のアンプに任せているとはいえ、このセットアップでも音の印象はNR1608の時とは一変しており、ディテール表現の深化、レンジの伸び、全体的なエネルギー感の向上が明らかに感じられる。
CINEMA 70sはチャンネルごとにパワーアンプを停止させてプリ出力に専念させることが可能で、これも再生音に寄与していることは間違いない。CINEMA 70sを使うのはもっぱらゲームを含む映像コンテンツを楽しむ時だが、2畳そこそこのスペースで組んでいるシステムとは思えないほどの空間の広さが存分に味わえる。
ちなみに、X-PM9を使わずCINEMA 70sでPersona Bを鳴らしても、いささかアンバランスな組み合わせがまったく気にならないほどに立派な再生音が得られる。特にバイアンプ駆動時にはPersona Bの美点であるストレスとは無縁な空間の広がりや抜けの良さをしっかりと表出できており、純粋なアンプとしての実力にも舌を巻く。
リビングでの活用でも感じる「著しい進化」
デスクトップシステムでのパフォーマンスがあまりにも良い、というよりは、デスクトップシステムだけで使うのがあまりにももったいないので、CINEMA 70sはたびたび、筆者が一般的な居室を想定して構築したリビングシステム用のAVアンプとしても活用している。