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公開日 2022/05/20 14:26
9月以降にはサンプルの出荷も本格化

<HIGH END>AKMのフラグシップDACチップ「AK4499EX」披露、サウンドも体験

ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
旭化成エレクトロニクスは、ミュンヘン・ハイエンドにて、既発表のフラグシップDACチップ「AK4499EX」の評価ボードを公開、グローバルの顧客に向けそのサウンドをアピールした。

旭化成エレクトロニクスのブース

「AK4499EX」は、デジタルとアナログを分離した2チップ構成であることが特徴。開発を担当した佐藤氏は、「デジタルとアナログを分離することで、スペックだけでは図りきれないところでも音質クオリティに関わってくるのです」と説明する。

写真中央のチップがAK4499EXのデジタル部、その下にあるのがアナログ部

デモンストレーションルームでは、ケンブリッジオーディオのメモリ再生プレーヤー「CXN」にDENONのアンプ、KEFのスピーカーを組み合わせ、既存のD/Aコンバーターと「AK4499EX」の聴き比べができるようになっていた。

評価ボードの全体。トランス等もこだわり、AK4499EXの音質をきちんと評価してもらえるよう設計したという

実際に音を聴いてみると、シャープでエモーショナルな音というのが第一印象。だが決して冷たくはならず、立ち上がりも鋭く音楽を豊かに聴かせてくれる。

佐藤氏は「今回のものはあくまで評価ボードであり、ここからお客さんが自由に音作りを組み立てていけることが重要だ」と語る。コンデンサなどもあえてスピード感や色付けのなさを重視して小さめのものを選び、パワー感のある低域が欲しい場合は大きめのコンデンサにすることで対応できるなど、自由度の高さも大きなポイントとなっているという。

AK4499EXが発表されて以来、世界中から多くの反響が届いているそうだ。中国のロックダウンでパーツが揃わない問題などもあるというが、9月以降にはサンプルの出荷も本格化する予定としている。

開発担当の松村氏(左)と佐藤氏(右)。松村氏はPHILEWEBの旭化成のDAC記事を読んで旭化成に入社を決めたという期待の若手

今年はAK4499EXを筆頭に、「AK4493S」「AK4490R」などのセールスに注力するとしており、そこで得た反響などを踏まえて、今後もオーディオ系のラインアップを強化していくと力強く語ってくれた。

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