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公開日 2018/02/28 11:00
DSPも刷新
マランツ、13.2ch対応の旗艦AVプリ「AV8805」。全chにディスクリート独立基板、HDMI 2.1対応も
編集部:小澤貴信
マランツは、フラグシップとなる13.2ch対応AVプリアンプ「AV8805」を3月中旬より発売する。価格は500,000円(税抜)。
本機は今年1月に米ラスベガスで開催された「CES 2018」で北米発表(関連ニュース)。今回、日本国内に向けて正式発表されたかたちだ。2015年登場の旗艦AVプリ「AV8802」(関連ニュース)の後継モデルとなる。
従来モデルは11.2chプロセッシングまで対応だったが、本機は13.2chプロセッシング対応へと進化。ドルビーアトモスは最大7.1.6ch/9.1.4ch、DTS:Xは最大5.1.6ch/7.1.4ch/9.1.2ch(フォーマット上限)に対応。Auro-3Dにも後日のアップデートで対応予定で、こちらは最大13.1chに対応する。
プリアウト端子はバランスXLR/アンバランスRCAのそれぞれで15.2ch分を用意し、再生フォーマットに応じて使用するスピーカーを自動で切り替えられる。また、バランスXLRの2chアナログ入力や7.1chアナログ入力も備える。
チャンネル数を増やす一方で、従来機から引き続き、全チャンネル(サブウーファーを含む15ch分)を独立基板としたHDAM-SA採用・電流帰還型プリアンプ回路を搭載。回路構成を踏襲しつつ、音質パーツなどのブラッシュアップを行ったという。
DSP/デジタル回路基板、DAC回路、ボリューム回路も一新された。同社によれば従来モデルと比較して約1,600個以上のパーツが変更されたという。
HDMI端子は8入力/3出力を搭載し、映像入力は4K/60p HDR信号のパススルーに対応。HDRは、HDR10/Dolby Vision/HLGのパススルーに対応する。またEnhabced ARCにはアップデートで対応。また、HDMI2.1についても、有償での基板交換による対応を予定しているとのこと。
マランツブランドを手がけるディーアンドエムが開催したプレス向け内覧会の模様を紹介する。
■従来モデルをベースに各回路を刷新して音質を強化
内覧会では、マランツのサウンドマネージャーであり本機の音質チューニングを担当した尾形好宣氏、本機の設計を手がけた高仲渉氏、マーケティング担当の高山健一氏が登壇。本機についてのプレゼンテーションを行った。
従来モデルAV8802をベースとしている本機だが、チャンネル数をさらに増やして各イマーシブオーディオのスピーカー配置に対応したことに加え、回路設計やパーツ選択の刷新・見直しを行って、さらに音質を高めたという。特にDAC回路、ボリューム回路については、大幅な刷新が行われた。
尾形氏は「投入された物量に改めて注目してほしい」と述べ、会場に並べられたAV8805の全パーツを示した。また、Hi-Fiコンポーネントのノウハウや音質パーツを随所に投入して、マランツがAVアンプの開発哲学としている「マルチチャンネルHi-Fiアンプ」というテーマをさらに追求したという。
ちなみに、従来モデルに続いて今回もプリアンプのみの導入となったが、マランツ純正のパワーアンプの導入予定はないのだろうか(北米等ではマルチchパワーアンプを展開)。高山氏は「残念ながら現状でマルチチャンネルパワーアンプは、海外のみでの展開となっています。今回はAVプリの開発に合わせてパワーアンプの刷新は行われませんでしたが、次の刷新タイミングでは日本向けのモデルも検討したいと考えています」と含みを持たせていた。
■13.2ch独立基板によるHDAM-SAプリアンプを採用
AV8805の核といえるのが、13.2ch独立基板のHDAM-SA採用・電流帰還型プリアンプだ。プリアンプ回路は文字通り、1chごとに独立基板となっていて、これが合計15枚(13.2ch分)配置されている。しかも全chにおいて、マランツ独自の高速アンプモジュール「HDAM-SA」を用いたディスクリート構成となっている。
このようにプリアンプ回路をチャンネルごとに独立基板とすることで、各chのクロストークや干渉を徹底的に排除することが可能となる。
また、プリアンプ回路はフルディスクリート構成なので、オペアンプを一切使用していない。このフルディスクリート化は1世代前のAV8802で初めて実現されたのだが、AV8802のニュース記事で詳細を紹介しているのでこちらも参照してほしい。
高仲氏は「オペアンプは使いやすい反面、特定の性能を出すのが難しいのです。プリアンプをフルディスクリート化することで、目的に特化した性能を出すことが可能になりました」と説明。困難なディスクリート化をあえて実現することで、より繊細な音質チューニングが可能になったのだという。
オペアンプを用いていた二世代前のAV8801と本機で、音の立ち上がり波形を比較した図も紹介。AV8801に比べて16倍のスルーレートを実現して、音の急峻な立ち上がりを再現できることも示した。
また、フルディスクリート化に伴ってXLRバランス出力用の位相反転もHDAM-SAによる回路で行うことで、XLRバランス出力の音質も非常に高品位であることも改めて紹介された。なお、このXLR出力の高音質化についても、こちらの記事で詳しく紹介している。
■プリアウト端子はXLR/RCAのそれぞれで15.2ch分を用意
最大13.2chのプロセッシングに対応しているAV8805だが、プリアウトについてはXLR端子が15.2ch分、RCA端子も15.2ch分用意する。
本機は今年1月に米ラスベガスで開催された「CES 2018」で北米発表(関連ニュース)。今回、日本国内に向けて正式発表されたかたちだ。2015年登場の旗艦AVプリ「AV8802」(関連ニュース)の後継モデルとなる。
従来モデルは11.2chプロセッシングまで対応だったが、本機は13.2chプロセッシング対応へと進化。ドルビーアトモスは最大7.1.6ch/9.1.4ch、DTS:Xは最大5.1.6ch/7.1.4ch/9.1.2ch(フォーマット上限)に対応。Auro-3Dにも後日のアップデートで対応予定で、こちらは最大13.1chに対応する。
プリアウト端子はバランスXLR/アンバランスRCAのそれぞれで15.2ch分を用意し、再生フォーマットに応じて使用するスピーカーを自動で切り替えられる。また、バランスXLRの2chアナログ入力や7.1chアナログ入力も備える。
チャンネル数を増やす一方で、従来機から引き続き、全チャンネル(サブウーファーを含む15ch分)を独立基板としたHDAM-SA採用・電流帰還型プリアンプ回路を搭載。回路構成を踏襲しつつ、音質パーツなどのブラッシュアップを行ったという。
DSP/デジタル回路基板、DAC回路、ボリューム回路も一新された。同社によれば従来モデルと比較して約1,600個以上のパーツが変更されたという。
HDMI端子は8入力/3出力を搭載し、映像入力は4K/60p HDR信号のパススルーに対応。HDRは、HDR10/Dolby Vision/HLGのパススルーに対応する。またEnhabced ARCにはアップデートで対応。また、HDMI2.1についても、有償での基板交換による対応を予定しているとのこと。
マランツブランドを手がけるディーアンドエムが開催したプレス向け内覧会の模様を紹介する。
■従来モデルをベースに各回路を刷新して音質を強化
内覧会では、マランツのサウンドマネージャーであり本機の音質チューニングを担当した尾形好宣氏、本機の設計を手がけた高仲渉氏、マーケティング担当の高山健一氏が登壇。本機についてのプレゼンテーションを行った。
従来モデルAV8802をベースとしている本機だが、チャンネル数をさらに増やして各イマーシブオーディオのスピーカー配置に対応したことに加え、回路設計やパーツ選択の刷新・見直しを行って、さらに音質を高めたという。特にDAC回路、ボリューム回路については、大幅な刷新が行われた。
尾形氏は「投入された物量に改めて注目してほしい」と述べ、会場に並べられたAV8805の全パーツを示した。また、Hi-Fiコンポーネントのノウハウや音質パーツを随所に投入して、マランツがAVアンプの開発哲学としている「マルチチャンネルHi-Fiアンプ」というテーマをさらに追求したという。
ちなみに、従来モデルに続いて今回もプリアンプのみの導入となったが、マランツ純正のパワーアンプの導入予定はないのだろうか(北米等ではマルチchパワーアンプを展開)。高山氏は「残念ながら現状でマルチチャンネルパワーアンプは、海外のみでの展開となっています。今回はAVプリの開発に合わせてパワーアンプの刷新は行われませんでしたが、次の刷新タイミングでは日本向けのモデルも検討したいと考えています」と含みを持たせていた。
■13.2ch独立基板によるHDAM-SAプリアンプを採用
AV8805の核といえるのが、13.2ch独立基板のHDAM-SA採用・電流帰還型プリアンプだ。プリアンプ回路は文字通り、1chごとに独立基板となっていて、これが合計15枚(13.2ch分)配置されている。しかも全chにおいて、マランツ独自の高速アンプモジュール「HDAM-SA」を用いたディスクリート構成となっている。
このようにプリアンプ回路をチャンネルごとに独立基板とすることで、各chのクロストークや干渉を徹底的に排除することが可能となる。
また、プリアンプ回路はフルディスクリート構成なので、オペアンプを一切使用していない。このフルディスクリート化は1世代前のAV8802で初めて実現されたのだが、AV8802のニュース記事で詳細を紹介しているのでこちらも参照してほしい。
高仲氏は「オペアンプは使いやすい反面、特定の性能を出すのが難しいのです。プリアンプをフルディスクリート化することで、目的に特化した性能を出すことが可能になりました」と説明。困難なディスクリート化をあえて実現することで、より繊細な音質チューニングが可能になったのだという。
オペアンプを用いていた二世代前のAV8801と本機で、音の立ち上がり波形を比較した図も紹介。AV8801に比べて16倍のスルーレートを実現して、音の急峻な立ち上がりを再現できることも示した。
また、フルディスクリート化に伴ってXLRバランス出力用の位相反転もHDAM-SAによる回路で行うことで、XLRバランス出力の音質も非常に高品位であることも改めて紹介された。なお、このXLR出力の高音質化についても、こちらの記事で詳しく紹介している。
■プリアウト端子はXLR/RCAのそれぞれで15.2ch分を用意
最大13.2chのプロセッシングに対応しているAV8805だが、プリアウトについてはXLR端子が15.2ch分、RCA端子も15.2ch分用意する。