公開日 2017/06/27 11:31
ディスクリートアンプで大きく進化
そのサウンドはミニコンポの域を超えた? 6万円で飛び抜けて音が良いデノン「D-M41」レビュー
折原一也
■ディスクリートアンプ搭載で大きく進化したデノンのミニコンポ「D-M41」
デノンが6月中旬より発売を開始した「D-M41」シリーズ(関連ニュース)は、歴代11代目となる定番ミニコンポだ。“D-M”シリーズは、同社のハイファイ技術を投入した本格的なサウンドで高い評価を得てきた。
システム構成はCDレシーバーの「RCD-M41」とスピーカーシステムの「SC-M41」というシンプルなものだが、今回より新たにBluetoothを内蔵。さらに音質の要となるアンプについても大きな変更が加えられた。
従来モデルでは、アンプやその周辺回路がパッケージングされた“パワーパック”タイプのパワーアンプが内蔵されていた。これはスペースに制限のあるミニコンポでは一般的なことだ。しかし最新モデル RCD-M41では、全パーツをデノンが選定してのディスクリート方式のアナログ・パワーアンプが採用されたのだ。このサイズや価格帯のミニコンポとしては異例のことと言えるだろう。
アンプ出力は30W+30W。プリ部、パワー部共に、プレミアムクラスのハイファイオーディオも担当するデノンのサウンドマネージャーと音質担当エンジニアが、直々に試聴を繰り返してパーツを厳選。サウンドチューニングを追い込んだという。その成果はスペック面にも現れていて、ノイズフロアは従来モデル「RCD-M40」の50%以下に抑えられた。
ドライブ段の電源リミッター排除も実施し、スピーカー駆動力を向上。また、回路構成は近年のデノンがHi-Fi分野やAVアンプで命題として掲げる「シンプル&ストレート」思想を継承して、左右対称のレイアウトおよび経路最短化が行われている。
デジタル回路やプリアンプ回路には、価格がそれぞれ12〜15万円というミドルクラス「1600NEシリーズ」にも採用されたカスタムコンデンサーや薄膜高分子積層コンデンサー、カーボン抵抗などが投入された。このあたりにもデノンの本気度が伺える。
■新たにBluetoothによるワイヤレス再生にも対応
音元出版の試聴室に実際にD-M41をセッティングしてみる。佇まいそのものはこれまでのラインナップとほとんど変わらない。RCD-M41は210W×115H×309Dmmとスタンダードなサイズだが、ディスクリート・パワーアンプへ変更されたためであろう、筐体には放熱対策が徹底的に取られている。スピーカー端子は、Hi-Fiコンポーネントにも採用されているバナナプラグ対応金メッキ端子が採用されている。
再生ソースは音楽CD再生に加えて、192kHz/24bit対応の光デジタル入力、アナログ入力、ワイドFM対応のAM/FMチューナーも用意。テレビの音声を本機で楽しんだり、DAPやUSB-DACを接続するといった使い方もできる。
機能面での最大の進化は、やはりBluetooth対応だ。Bluetoothコーデックは標準のSBCに加え、iPhoneなどと組み合わせた際の高音質伝送を可能にするAACもサポートする。なお、前機種で搭載されていた前面USB端子は廃止され、結果としてUSBメモリーからのファイル再生や有線でのiPhone/iPad再生はサポートされなくなった。
また、出力バッファーにディスクリート回路を採用したという本格的なヘッドホン出力(ステレオミニ端子)も備えている。こちらは従来モデルから継承されたものだ。
SC-M41は、RCD-M41にベストマッチすることを念頭に開発されたコンパクトな2ウェイ・バスレフ形スピーカー。2.5cmのソフトドーム・トゥイーターと、12cmのペーパーコーンウーファーを採用。基本構成は前機種を継承しており、15mm厚のMDFを利用した高剛性キャビネットを採用する。なおスピーカー側の再生周波数帯域は引き続き45Hz〜40kHzとハイレゾスペックを満たしている。
デノンが6月中旬より発売を開始した「D-M41」シリーズ(関連ニュース)は、歴代11代目となる定番ミニコンポだ。“D-M”シリーズは、同社のハイファイ技術を投入した本格的なサウンドで高い評価を得てきた。
システム構成はCDレシーバーの「RCD-M41」とスピーカーシステムの「SC-M41」というシンプルなものだが、今回より新たにBluetoothを内蔵。さらに音質の要となるアンプについても大きな変更が加えられた。
従来モデルでは、アンプやその周辺回路がパッケージングされた“パワーパック”タイプのパワーアンプが内蔵されていた。これはスペースに制限のあるミニコンポでは一般的なことだ。しかし最新モデル RCD-M41では、全パーツをデノンが選定してのディスクリート方式のアナログ・パワーアンプが採用されたのだ。このサイズや価格帯のミニコンポとしては異例のことと言えるだろう。
アンプ出力は30W+30W。プリ部、パワー部共に、プレミアムクラスのハイファイオーディオも担当するデノンのサウンドマネージャーと音質担当エンジニアが、直々に試聴を繰り返してパーツを厳選。サウンドチューニングを追い込んだという。その成果はスペック面にも現れていて、ノイズフロアは従来モデル「RCD-M40」の50%以下に抑えられた。
ドライブ段の電源リミッター排除も実施し、スピーカー駆動力を向上。また、回路構成は近年のデノンがHi-Fi分野やAVアンプで命題として掲げる「シンプル&ストレート」思想を継承して、左右対称のレイアウトおよび経路最短化が行われている。
デジタル回路やプリアンプ回路には、価格がそれぞれ12〜15万円というミドルクラス「1600NEシリーズ」にも採用されたカスタムコンデンサーや薄膜高分子積層コンデンサー、カーボン抵抗などが投入された。このあたりにもデノンの本気度が伺える。
■新たにBluetoothによるワイヤレス再生にも対応
音元出版の試聴室に実際にD-M41をセッティングしてみる。佇まいそのものはこれまでのラインナップとほとんど変わらない。RCD-M41は210W×115H×309Dmmとスタンダードなサイズだが、ディスクリート・パワーアンプへ変更されたためであろう、筐体には放熱対策が徹底的に取られている。スピーカー端子は、Hi-Fiコンポーネントにも採用されているバナナプラグ対応金メッキ端子が採用されている。
再生ソースは音楽CD再生に加えて、192kHz/24bit対応の光デジタル入力、アナログ入力、ワイドFM対応のAM/FMチューナーも用意。テレビの音声を本機で楽しんだり、DAPやUSB-DACを接続するといった使い方もできる。
機能面での最大の進化は、やはりBluetooth対応だ。Bluetoothコーデックは標準のSBCに加え、iPhoneなどと組み合わせた際の高音質伝送を可能にするAACもサポートする。なお、前機種で搭載されていた前面USB端子は廃止され、結果としてUSBメモリーからのファイル再生や有線でのiPhone/iPad再生はサポートされなくなった。
また、出力バッファーにディスクリート回路を採用したという本格的なヘッドホン出力(ステレオミニ端子)も備えている。こちらは従来モデルから継承されたものだ。
SC-M41は、RCD-M41にベストマッチすることを念頭に開発されたコンパクトな2ウェイ・バスレフ形スピーカー。2.5cmのソフトドーム・トゥイーターと、12cmのペーパーコーンウーファーを採用。基本構成は前機種を継承しており、15mm厚のMDFを利用した高剛性キャビネットを採用する。なおスピーカー側の再生周波数帯域は引き続き45Hz〜40kHzとハイレゾスペックを満たしている。