トップページへ戻る

レビュー

HOME > レビュー > レビュー記事一覧

公開日 2018/11/12 06:15
長時間テストで完成した万能セッティング

“全部入り” REGZA「Z720X」で、どんなソースも高画質に観たい? その願い、画質のプロが叶えます

秋山真

前のページ 1 2 3 4 5 次のページ

『君の名は。』やスタジオジブリ作品など、高画質で名高い名作UHD BD/BDのエンコードを数多く手がけ、現在もパッケージソフトや配信の高画質化を手がける秋山真氏。今回秋山氏がテストしたのは、前回に引き続きREGZAの最新モデル。ただし有機ELではなく、液晶のハイエンドモデル「Z720X」だ。

「『良いテレビ』が欲しいんだけど、オススメある?」。こういう仕事をしているせいか、友人知人によく訊かれる。あまりに質問がざっくりとしているので、「何を観るの?予算は?」と返すと、「15万円くらい。観るのは地デジとDVDかな」というのが一番多いパターンである。

「おいおいDVDって…」と思わなくもないが、10万円以下で買える大画面格安テレビもある昨今、せっかく自分を頼ってくれたのだ。ならば予算内で最良の製品を紹介する、それが我々AVファンの使命というものだろう。

そんな私のイチオシだが、2018年はREGZA Z720Xでキマりだ。BS/CS 4Kチューナーを他社に先駆けて内蔵。REGZA自慢の地デジ画質はもちろんのこと、別売りのHDDを接続すればタイムシフトマシンで全録までできちゃう、まさに“全部入り”テレビである。

REGZA「Z720X」シリーズ。49型「49Z720X」と55型「55Z720X」をラインナップ

それが49型は14万円台、55型は16万円台(記事執筆時点の価格比較サイト調べ)で買えちゃうのだから、オススメしないわけにいかないだろう。4K/HDR視聴に特化するならば、型落ちの有機ELテレビという選択肢も無いわけではないが、筆者なら総合力でZ720Xを選ぶ。

機能面の詳細についてはK編集長のレポートをぜひお読み頂きたいが、ここでは画質と音質にフォーカスを当てて、Z720Xの潜在能力をさらに引き出す調整法をご紹介しよう。なにせ、あのX920と同じ映像エンジンと、X920を上回る音響システムを搭載しているのである。これで地デジとDVDしか観ないなんて、あまりにもモッタイナイ!

「画質とか音質とかよく分からないよ」という、そこのあなた! 途中難しい部分もあるかも知れませんが、ぜひとも本文を最後までお読み頂きたい。

画質チューニングを行う秋山氏

液晶 vs 有機ELはナンセンスだ

映像周りの説明から始めよう。映像エンジンは前述したとおり、X920と同じ新開発の「レグザエンジン Evolution PRO」である。ただし有機ELと液晶でチューニングが異なるのは言うまでもない。

「レグザエンジン Evolution PRO」

液晶パネルはこちらも新開発の「高コントラストIPS液晶パネル」だ。視野角が広いのはもちろんのこと、RGBセルの電極を透明化することで、IPS方式の弱点だったコントラスト性能を改善。前モデルZ710Xに較べて、明所コントラスト性能を2倍に高めたという。それでもVA方式のZ810Xに及ばないのは事実だが、フラッグシップとしてX920が存在する今、IPSパネルを採用することで液晶テレビの弱点を1つでも減らし、価格も抑えようという戦略は、私は間違っていないと思う。

放送系の信号処理もX920と同じく「BS/CS 4KビューティーX PRO」と「地デジビューティーX PRO」の2段構えだ。特に再構成型超解像処理による1440→1920アップコンバートを採用した「地デジビューティーX PRO」は、地デジ画質の大幅な向上に繋がっている。

「有機ELは長所を活かす、液晶は短所を消す」画作り

前のページ 1 2 3 4 5 次のページ

関連リンク

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 「オーディオのオンキヨー」復活へ。新スピーカーとセパレートシステムを年明けのCESで発表
2 【完全ワイヤレスイヤホン特集 PART.10】音のプロが選ぶベストバイは?
3 CD再生とファイル再生の架け橋に!Shanlingからリッピング機能付きトランスポート「CR60」が登場
4 今こそ「ミニコンポ」が面白い! デノン/マランツ/B&Wの令和ライフにマッチする厳選5モデルレビュー
5 水月雨、『崩壊:スターレイル』とのコラボ完全ワイヤレス。ダイナミック+環状平面駆動の同軸ドライバー搭載
6 【ミニレビュー】空き電源コンセントに挿入するだけ。オーディオみじんこ「SILVER HARMONIZER AC-ADVANCE」
7 モニターオーディオ「GOLDシリーズ」レビュー。ユニット大幅刷新の第6世代機は「ハイスピードで焦点の明確な音調」
8 AVIOT、『らんま1/2』コラボ完全ワイヤレスイヤホン。完全新録ボイス240種類以上搭載
9 Nothing、スマホ/イヤホンが最大30%オフ価格になるウィンターキャンペーン。先着順で靴下もらえる
10 要注目の新興ブランド、ラトビア「アレタイ」スピーカー試聴レビュー!広大な空間描写力が魅力
12/20 10:05 更新

WEB