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公開日 2023/06/23 06:30
一体型最上位機と弩級セパレート機を試す

マランツAVアンプ「CINEMA40」「AV10/AMP10」比較試聴! 評論家が自宅試聴で感じた魅力とは?

生形三郎

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シリーズ一体型最上位「CINEMA 40」と弩級セパレート「AV 10」「AMP 10」を自宅で試聴



AV10/AMP10(上)とCINEMA40(下)を評論家の生方三郎氏が試した

マランツのAVアンプがCINEMAシリーズへと移行しデザインが一新されたとともに、さらには、フラグシップとなる弩級セパレートアンプのコンビが登場した。CINEMAシリーズはすでに各方面から高い評価が寄せられているが、筆者としても、最高峰のセパレートを含むCINEMAシリーズのサウンドを体験しておきたいと思っていたところ、幸いにも今回自宅でじっくりと試聴させて頂くことができたので、その使用感をお届けしたい。

なお、筆者は、ホームオーディオのほか、録音制作及び音楽制作の仕事にも従事しているが、教鞭をとる音楽大学では、ステレオや5.1chのほか、Geneles Onesシリーズスピーカーによる7.2.4ch対応の3Dオーディオ対応スタジオで作品制作のレクチャーや作品試聴を行なっている(なお、大学では民用機によるサラウンド作品視聴環境としてマランツのAVプリ「AV8805A」も導入されている) 。

加えて、自宅にも3Dオーディオ作品の制作や試聴を扱える環境をこの度構築したので、新規にAVアンプをテストしてみたいと思っていた。よって、ここでは、普段大学のスタジオ環境で視聴しているプロ機による制作現場の音を基準として、マランツのCINEMAシリーズのセパレートモデルと一体型フラグシップモデルが音質面でどのような魅力を備えているかをレビューしたい。

生方三郎氏

CINEMA40は「高域及び低域に適度なメリハリを持たせた心地よいサウンド」



まず、「CINEMA40」は、CINEMAシリーズの一体型AVアンプ最上位モデルとなる9.4ch機で、最大11.4chプロセッシングに対応する。

CINEMA40からテスト

特徴としては、「端子数や対応フォーマット数などといった機能面ではなく、音質面に予算をかけた」ということで、9chのパワーアンプすべてを1chごとに独立した基板にマウントする独立基板型のパワーアンプを搭載するとともに、11.4chすべてのプリアンプ回路にマランツ独自の高速アンプモジュール「HDAM-SA2」を採用。加えて、その回路もHi-Fiオーディオコンポーネントと同じ定電流回路を備える構成としたほか、本機はHDAM専用の独立基板に搭載するなどの仕様が施され、開発や製造も白河工場で行なわれている。

また、今回のCINEMAシリーズ化に伴ってフロントパネルデザインが大きく変更になると同時に、音量レベルやリスニングポジションまでの距離を個別設定可能な4系統のサブウーファープリアウトを装備することが大きなポイントと言える。

筆者は、これまでNR1710やSR6015を導入していた経緯があるので、その上位モデルとなるCINEMA40が、一体型の最高峰としてどれほどのポテンシャルを持っているかが非常に気になっていた。

まずは、2chのスピーカー再生でそのサウンドをチェックしてみる。スピーカーはパラダイム「ペルソナ3F」を接続し、プレーヤーにREAVON「UBR-X110」を使用してのCD再生や、ネットワーク接続によるNAS(fidata)からのハイレゾファイル再生を試聴した。

「AV10」「AMP10」は「間違いなく筆者がこれまで聴いてきたなかで最高峰の音」

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