<山本敦のAV進化論 第58回>スマート機能の全貌を紹介
Googleとソニーがともに開発、「Android TV」で“BRAVIA”はどう進化した?
録画番組は「録画リスト」のメニューからリスト化して表示できる。ジャンル別でのソートや、録画されている機器の名前も表示されるので、録画番組を見つけて視聴する操作フローにもストレスは感じない。
伏見氏はTV SideViewアプリの立ち上げにも関わった人物なので、「テレビでモバイルアプリと同様の使い勝手を実現することに特別に腐心した」と振り返る。その成果はモバイルアプリを使ったことのあるユーザーでなくても迷わず操作できる使い心地の良さに表れている。さらに伏見氏はこう説明を加える。
「番組ガイドはアプリのかたちも採っていますが、番組表や録画リストにはアプリからでなくても、リモコンの独立したボタンを押せばダイレクトに入ることができます。スマホやタブレットで『アプリ』の操作に使い慣れていない方でも、普通にテレビを操作する感覚で各機能に辿り着けるように設計されています」(伏見氏)。
そしてネットワークオーディオ再生については、「ミュージック」アプリから操作ができる。NASについては基本的にはSCEのnasneとソニールームリンク対応製品の動作確認が取れている。
上位モデルのX9400C/X9300Cはハイレゾ対応も注目されているモデルだが、今後Android TV対応のテレビ用アプリとして、ハイレゾ再生をサポートするサードパーティ製のミュージックプレーヤーアプリが出てくる可能性もある。Android TVのプラットフォームは、参加プレーヤーのアイデアによって様々な方向に発展していく、無限の可能性を持っていることが大きな魅力であると伏見氏は強調する。
■2014年モデルのBRAVIAで好評だった「番組チェック」もパワーアップ
2014年のBRAVIAから採用が始まった視聴サポート機能である「番組チェック」は、Android TVのプラットフォームへの移設に合わせて機能も充実した。
「テレビは裏番組をザッピングしながら、リラックスして楽しみたいものです。そんな使い勝手を実現するために開発された機能が『番組チェック』です」と長尾氏はコンセプトを説く。リモコンの「番組チェック」ボタンを押すと、現在視聴中の番組をメイン画面に表示しながら、画面の下側1/3ほどのスペースにインターフェースが立ち上がる。
この「番組チェック」では「みどころピックアップ」などを利用可能。これは、BRAVIAユーザーたちの視聴データを参照しながら(14〜15年モデルを使用し、視聴データの収集に賛同したユーザーからからのみデータを集める)、現在最も多くのユーザーが視聴しているコンテンツがレコメン表示されるというもの。みどころピックアップの「新着」として、常時最新コンテンツ「3件」が左側に表示される。