<山本敦のAV進化論 第31回>
オーディオとウェアラブルの“おいしい関係”? − サムスン「Gear S」「Gear Circle」レビュー
Gear Sで“できること”の詳細については、この後のハンドリングで紹介するつもりだが、その前にスペックを簡単にみておこう。基本ソフトはiOSやAndroidに続く第3のモバイル端末向けOSとして、インテルやサムスン、NTTドコモなどが参画するTizen Associationが推進する「Tizen OS」を搭載。先行発売の「Gear Live(関連ニュース)」と異なり、プラットフォームがAndroid Wearではないので、GALAXYシリーズ以外のAndroidスマホとの連携には対応せず、アプリも「Samsung GALAXY Apps」から本機のために開発された専用アプリを利用するスタイルになる。
ディスプレイは約2.0インチの曲面型Super-AMOLED(有機EL)で、解像度は360×480ピクセル。CPUは1.0GHzのデュアルコア。本体には802.11b/g/nのWi-FiやBluetooth 4.1機能、GPS、加速度/地磁気/コンパス/心拍センサー/照度/UV/気圧計などの各種センサーが内蔵されている。
本体に内蔵する4GBのメモリーにMP3/WMA/AAC/M4A/OGG形式の音楽ファイルを保存して、Bluetooth接続したヘッドセットで音楽も聴ける。本機にペアリングしたGALAXYに保存されている楽曲の再生を、Gear Sからリモコン操作することも可能だ。ギャラリーアプリからは静止画の再生もできるが、動画再生には非対応だ。
音声通話は本体にマイクとスピーカーが内蔵されているので、ヘッドセット無しでも大丈夫。サムスンのモバイル端末に搭載されている音声コントロール機能「Sボイス」にも対応。メールのテキストは音声入力が行える。
■快適な操作性/アプリの追加で機能をカスタマイズできる
Gear Sを装着してみる。バンドの長さはバックルで調節可能だ。本体背面もディスプレイの曲がり具合に合わせて湾曲しているので、手首へのフィット感は上々だ。装着した瞬間、これはかっこいいな、と何だか胸の奥底がざわつきはじめる。
電源を入れると、鮮やかな有機ELの画面が点灯して、時計の画面が表示される。通常設定ではこまめに画面がスリープ状態になるが、腕をサッとあげて時計にチラリと目をやる動作で画面が点灯する「ウェイクアップジェスチャー機能」が、何とも未来的!「Gear Sを着けてるオレ、カッコイイ!」的な高揚感が沸き上がってきた。