• ブランド
    特設サイト
公開日 2019/12/28 07:00

デノン「SX1 LIMITED」が選ばれる理由とは? 日本各地の専門店スタッフにインタビュー

オーディオ専門店連続インタビュー(2)
ファイルウェブ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
デノンから今年発売された、SACDプレーヤー/プリメインアンプの新たなフラグシップモデル“SX1 LIMITEDシリーズ”。ブランドの現サウンドマネージャーである山内慎一氏が、従来モデルの“SX1シリーズ”を元に、最新クロックや新規カスタムパーツを多く採用するなど内部構造を吟味。約4年をかけて、「Vivid & Spacious」というコンセプトにふさわしい音を追求した、渾身の製品に仕上がっている。

今回PHILE WEBでは“SX1 LIMITEDシリーズ”を取り扱うオーディオ専門店にインタビューを実施。様々なブランドを取り扱う販売店やそこを訪れるオーディオファンの目に、新時代のフラグシップモデルがどう映っているのか、前回に続き、今回は4店舗の声をお届けする。


オーディオユニオン お茶の水店
坂本さん


東京・お茶の水の「オーディオユニオン お茶の水店」

―― 坂本さんご自身は、“SX1 LIMITEDシリーズ”の音を聴かれてどのような印象をお持ちになりましたか?

坂本さん:サウンドマネージャーの山内さん個人がどのような音を出したいと考えているのか、はっきりと明確に伝わってきました。掲げられている「Vivid & Spacious」というコンセプト通りの音が味わえると思います。

同じ価格帯の他社製品と比較すると、音の明瞭さ、押し出しやインパクトの強さが特徴的です。スピーカーをグイグイと引っ張っていくようにドライブしてくれます。例えばクラシックのコンサート音源を再生したときには、演奏からまるで押し寄せてくるような迫力を感じますね。

オーケストラの隅から隅まで端正に描写できるプレーヤー/アンプはもちろん素晴らしいですが、演奏会場の熱気、臨場感まで伝わってくるような“SX1 LIMITEDシリーズ”の音にもまた違った魅力があります。これから聴かれる方々には、ぜひ試聴曲にクラシック音楽も入れていただいて、迫力や熱量を確かめていただきたいところです。


―― その他に、内部の構造などハードウェアの面で気になる点はありますか。

坂本さん:今回“SX1 LIMITEDシリーズ”では、“SX1シリーズ”から400か所以上のパーツが入れ替えられているそうですね。オーディオ製品において、音質向上の基本はまず物量投入、とはよく言われるところですが、“SX1 LIMITEDシリーズ”で投入されたカスタムコンデンサーの多種多様さ、その適用範囲を見ると「ただの物量では物足りない」という山内さんの意気込みが想像できるようでした。

また、直接音質とは関係ないのですが、“SX1 LIMITEDシリーズ”のフロントパネルは従来より少しグレーがかり、今までのモデルより引き締まって見えるところも良いですね。“SX1シリーズ”と形状はほぼ変わらないのですが、並べると特に目立ちます。

―― 来店されるお客様からはどのような反応がありましたか。

坂本さん:当店でも何名かの方々が“SX1 LIMITEDシリーズ”を購入されていますが、その中で最も多いのは、もともと購入するつもりで来店される指名買いの方、デノンファンの方ですね。試聴されると「思ったとおり、やっぱりいい音だ」という感想を頂きます。

「Vivid & Spacious」という、新時代を見据えたコンセプトに沿って作られた“SX1 LIMITEDシリーズ”ですが、デノンファンから引き続き支持されているということは、デノンの伝統的なサウンドが引き続き根底に流れている、という証明ではないでしょうか。

デノンファンの方を除くと、次に多いのはアナログオーディオの音がお好きな方ですね。おそらく、SACD/CDなどデジタルオーディオに親しみつつも、その中にアナログっぽさ、いうなれば「Hi-Fiなアナログ感」を求めているような方が、DCD-SX1 LIMITEDを選ばれています。

同店1階では、数多くのブランドの比較試聴ができる

―― 従来のデノン製品から買い換えられる方は、かなりの数いらっしゃるのでしょうか。

坂本さん:ベースモデルの“SX1シリーズ”のユーザーさんよりは、それより以前、発売から10年以上が経過している“SA1シリーズ”や“SXシリーズ”から買い換えようという方が多いと感じています。充実した物量が特徴的という点で“SXシリーズ”と“SX1 LIMITEDシリーズ”の立ち位置は近いようにも思いますね。

―― 最後に、今後のデノンブランドに期待していること、予想などがあればお聞かせ下さい。

坂本さん:デノンはエントリークラス、アナログなどオーディオの幅広い分野を安定した品質でカバーしてくれていますが、同じようにハイエンドの製品もすごく良いということを、もっと多くの方に知ってもらいたいですね。

―― ありがとうございました。

【取材にご協力いただいたお店】
オーディオユニオン お茶の水店
〒101-0062 東京都千代田区 神田駿河台2-2-1 1F
 JR「御茶ノ水駅」より徒歩約1分
営業時間:11:00〜20:00(日・祝日は19:00まで)
店舗情報はこちら


シマムセン
浜岸さん


大阪・日本橋の「シマムセン」

―― “SX1 LIMITEDシリーズ”の音を聴かれて、どのような印象を持たれましたでしょうか。

浜岸さん:サウンドマネージャー山内さんによれば、今回のコンセプトは「Vivid & Spacious」ということですが、そのコンセプトに則った結果、より「現代的な音」に仕上がったな、という印象を受けました。

ベースとなった“SX1シリーズ”は、オーソドックスな「デノンブランドの音」を受け継いだモデルでした。つまり、低音がやや膨らんでいて、ふくよかさがあり、優しさ/ナイーブさが感じられる。この特徴をお客様に説明するとき、私は「肝っ玉母さん的なサウンド」なんて例え方をすることもあります。


―― 安定感、安心感のある音が、ブランドとしての魅力になっているということですね。

浜岸さん:それに対して“SX1 LIMITEDシリーズ”では、スピード感、音の伸びやかさ、ダイナミックレンジの幅といった要素が大きく向上して、音に広々とした、ワイドさが感じられるようになりました。そこが「現代的な音」という理由です。加えて、全体的な品位も向上しているように思います。ベースモデルの"SX1シリーズ”から価格帯は20万円前後上がりましたが、この音を聴けば決して高いとは思えないですね。

音の傾向は、SACDプレーヤーの「DCD-SX1 LIMITED」、プリメインアンプの「PMA-SX1 LIMITED」どちらにもある程度共通していますが、ワイドさについてはプレーヤーのDCD-SX1 LIMITEDに色濃く出ているように思います。

―― お客様からの反響はいかがでしょうか

浜岸さん:当店では試聴会も開催しましたが、反響は大きかったです。主にプリメインアンプのPMA-SX1 LIMITEDに注目が集まっていましたが、DCD-SX1 LIMITEDの魅力もじっくりと伝えていきたいところです。

同店3階に各ブランドの高級機が集められている

―― 最後に、今後のデノンについて、希望されること、期待されていることはありますか?

浜岸さん:お話したとおり、従来モデルから価格帯が上がった“SX1 LIMITEDシリーズ”ですが、その音から判断すれば十分納得がいくプライスです。ただ、その従来モデルの価格帯があいてしまったのも事実なので、そこを埋める製品が続いてほしいですね。

―― ありがとうございました。


【取材にご協力いただいたお店】
シマムセン
〒556-0005 大阪市浪速区日本橋4-8-11
営業時間:10:30〜19:00(木曜定休)
店舗情報はこちら

次ページ北海道・キャビン大阪屋/静岡・Tsubaki Audioにもインタビュー

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 楽天ブラックフライデーでJBLの超人気サウンドバー「BAR 1000/800」が激安!プロも驚く革新的モデルはどんな音を鳴らす?
2 評論家が厳選!マランツ「MODEL M1」でPolk Audio/KEF/TAD/Harbethのスピーカーを鳴らす
3 ビクター新ワイヤレスヘッドホン「HA-S99N」速攻レビュー! 評論家が「もう驚きでしかない」と高評価した魅力とは?
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 レグザが100型クラス大画面4Kテレビを拡充する理由とは? 目黒蓮の特別コメントも
6 パナソニック「2023年度 優秀ご販売店様謝恩会」を開催。21店が栄誉に輝く
7 山之内 正氏によるエソテリック×アキュフェーズ×マランツ比較試聴会、「ハイエンドオーディオ&アクセサリーショウ2024」で開催
8 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
9 B&Wの音は “信頼に値する重要な指標”。音元出版の新試聴室に「802 D4」が導入されたワケ
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/22 10:41 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX