公開日 2024/10/07 17:00
Bowers&Wilkins、新ワイヤレススピーカー「Zeppelin Pro Edition」。搭載ユニットを内製化し高音質化
Hi-Fiスピーカーと同様のアプローチで音作り
ディーアンドエムホールディングスは、同社が取り扱うBowers&Wilkins(B&W)ブランドより、ワイヤレススピーカー「Zeppelin Pro Edition」を10月下旬に発売する。価格は136,400円(税込)。カラーはSpace GreyとSolar Goldの2色を用意する。
2022年に発売された第4世代「Zeppelin」から、ハイレゾストリーミングの再生を念頭とした、徹底的な音質追求を行った “Pro Edition”。なお、第4世代Zeppelinは本モデルの登場により終売される。
音質強化の大きなポイントとして、前モデルでは外部サプライヤー製だったトゥイーター、FST(フィクスド・サスペンション・トランスデューサー)ミッドレンジを、同ブランドのスピーカー生産を行う、中国・珠海工場にて設計・開発したものに置き換え。最新鋭のHi-Fiスピーカーと同様のアプローチで音作りを行ったとアピールする。
高域再生ユニットとして、最新世代のチタンドームを用いた25mmトゥイーターを2基装備。前モデルで使用されていたアルミと比較して、チタンは倍の強度を持つが質量も同様に倍になるとのこと。そのデメリットを解消するために、極めて薄いチタンドームを重ねることで強度を確保。これについてD&Mシニアサウンドマスターの澤田龍一氏は、「600 S3シリーズのドームトゥイーター振動系がそのまま搭載されている」と説明してくれた。
振動板外側をフレームに固定するゴムやウレタンをオミットし(エッジレス)、音の立ち上がりや忠実な再生を実現するFST構造や、サイズ感(90mm)をそのままに、上記の通りミッドレンジも内製のものに。前モデルでは外注だったミッドレンジ・コーンを、ブランドが長く採用するグラスファイバーにて成形。内製を行うことで、空気漏れを防ぐ「目止め」を行うために塗布するPVA樹脂の塗り厚を均一に確保。
実際に前モデルと比較してみると、強度やダンプの具合が変わっており、「ミッドレンジユニットといっても、ほぼ全域にわたってスムーズな特性を獲得した」と澤田氏はコメントしている。
また、上記したエッジレス構造についても、ユニットの内製化に伴ってさらなる改善を実施。前モデルでは連続発泡型のエーテル系ウレタンを振動板とフレームとの間にマウントダンパーとして使用していたとのことだが、その物性から「音響プレッシャーが掛かった際にわずかにエアーが抜ける」と澤田氏。僅かな空気の漏れでも音のひずみにつながるため、内製化を行った今回は、部材にとことんこだわれたとのことで、連続発泡型のエステル系ウレタンをサポート材とすることでミッドレンジ周辺からのエアーリークを完全に抑えられたとアピールすする。
150mmの大口径サブウーファーについては、ユニットそのものに変更はないとのことだが、両脇に吸音材を詰めてダンピングを掛けた通気口を4個所に備え、エアーノイズの軽減にも寄与。ウーファーのストロークを改善する6箇所の固定補強などで調整を行い、ワイヤレススピーカーでは実現できなかった35Hzまでの低域再生を実現したとのことだ。
計5基のユニットを240Wのアンプにて駆動。内蔵DSPによる信号処理は、最新のチタンドーム・トゥイーターやFSTミッドレンジに合わせ細かいチューニングを行った。一体型のスピーカーにおいては音量をあげていくごとに低域限界を抑えるダイナミックイコライザー機能も備えられるが、「搭載したドライブユニットの特性が優れるため最小限の補正で済む」とのことで、ユニットの内製化に伴う、アコースティックサウンドが楽しめるとする。
フロントカバーについては前モデルを踏襲し、音の透過性と強度を両立したハニカム形状のフレームで構成。また、左右のトゥイーター、ミッドレンジ、サブウーファー部分で厚みを変えることで、異なる周波数帯域での干渉軽減に寄与する。
筐体デザインについても前モデルから変更はないものの、各振動板の反射を防ぐために、振動板のサイズに合わせた流線型形状を採用。ラウドスピーカー同様に、各ユニットは音響干渉を防ぐために独自のチャンバー構造を採用。加えて、全体に設けられたデカップリング(防振)ポイントによるキャビネット振動とノイズ軽減効果、角度をつけたドライバー配置により1筐体でも立体的な音響表現を実現させている。
また、前モデルになかった機能として、Bowers&Wilkins Music Appとの連携でアンビエントライトの明度調光と、色の変更(15色)が可能に。設置環境にマッチしたカラーコーディネートを行えるようになった。
記事執筆時点で互換性を備えるストリーミングサービスは、Amazon Music(最大96kHz/24bit)、Deezer、Tune In、SoundCloud。SpotifyはSpotify Connectを介しての対応となる。そのほか、Air Play 2やBluetoothによるワイヤレス接続をサポート。Bluetoothはapt X Adaptive(最大48kHz/24bit)コーデックに対応する。
前モデルに搭載されていたAlexaボタンは、Bluetoothペアリングボタンに変更され、楽曲再生における操作性を高めたとしている。また、外部端子としてUSB Type-Cを備えるが、こちらはサービス用となる。外形寸法は650W×210H×194Dmm、質量は6.6kg。
2022年に発売された第4世代「Zeppelin」から、ハイレゾストリーミングの再生を念頭とした、徹底的な音質追求を行った “Pro Edition”。なお、第4世代Zeppelinは本モデルの登場により終売される。
音質強化の大きなポイントとして、前モデルでは外部サプライヤー製だったトゥイーター、FST(フィクスド・サスペンション・トランスデューサー)ミッドレンジを、同ブランドのスピーカー生産を行う、中国・珠海工場にて設計・開発したものに置き換え。最新鋭のHi-Fiスピーカーと同様のアプローチで音作りを行ったとアピールする。
高域再生ユニットとして、最新世代のチタンドームを用いた25mmトゥイーターを2基装備。前モデルで使用されていたアルミと比較して、チタンは倍の強度を持つが質量も同様に倍になるとのこと。そのデメリットを解消するために、極めて薄いチタンドームを重ねることで強度を確保。これについてD&Mシニアサウンドマスターの澤田龍一氏は、「600 S3シリーズのドームトゥイーター振動系がそのまま搭載されている」と説明してくれた。
振動板外側をフレームに固定するゴムやウレタンをオミットし(エッジレス)、音の立ち上がりや忠実な再生を実現するFST構造や、サイズ感(90mm)をそのままに、上記の通りミッドレンジも内製のものに。前モデルでは外注だったミッドレンジ・コーンを、ブランドが長く採用するグラスファイバーにて成形。内製を行うことで、空気漏れを防ぐ「目止め」を行うために塗布するPVA樹脂の塗り厚を均一に確保。
実際に前モデルと比較してみると、強度やダンプの具合が変わっており、「ミッドレンジユニットといっても、ほぼ全域にわたってスムーズな特性を獲得した」と澤田氏はコメントしている。
また、上記したエッジレス構造についても、ユニットの内製化に伴ってさらなる改善を実施。前モデルでは連続発泡型のエーテル系ウレタンを振動板とフレームとの間にマウントダンパーとして使用していたとのことだが、その物性から「音響プレッシャーが掛かった際にわずかにエアーが抜ける」と澤田氏。僅かな空気の漏れでも音のひずみにつながるため、内製化を行った今回は、部材にとことんこだわれたとのことで、連続発泡型のエステル系ウレタンをサポート材とすることでミッドレンジ周辺からのエアーリークを完全に抑えられたとアピールすする。
150mmの大口径サブウーファーについては、ユニットそのものに変更はないとのことだが、両脇に吸音材を詰めてダンピングを掛けた通気口を4個所に備え、エアーノイズの軽減にも寄与。ウーファーのストロークを改善する6箇所の固定補強などで調整を行い、ワイヤレススピーカーでは実現できなかった35Hzまでの低域再生を実現したとのことだ。
計5基のユニットを240Wのアンプにて駆動。内蔵DSPによる信号処理は、最新のチタンドーム・トゥイーターやFSTミッドレンジに合わせ細かいチューニングを行った。一体型のスピーカーにおいては音量をあげていくごとに低域限界を抑えるダイナミックイコライザー機能も備えられるが、「搭載したドライブユニットの特性が優れるため最小限の補正で済む」とのことで、ユニットの内製化に伴う、アコースティックサウンドが楽しめるとする。
フロントカバーについては前モデルを踏襲し、音の透過性と強度を両立したハニカム形状のフレームで構成。また、左右のトゥイーター、ミッドレンジ、サブウーファー部分で厚みを変えることで、異なる周波数帯域での干渉軽減に寄与する。
筐体デザインについても前モデルから変更はないものの、各振動板の反射を防ぐために、振動板のサイズに合わせた流線型形状を採用。ラウドスピーカー同様に、各ユニットは音響干渉を防ぐために独自のチャンバー構造を採用。加えて、全体に設けられたデカップリング(防振)ポイントによるキャビネット振動とノイズ軽減効果、角度をつけたドライバー配置により1筐体でも立体的な音響表現を実現させている。
また、前モデルになかった機能として、Bowers&Wilkins Music Appとの連携でアンビエントライトの明度調光と、色の変更(15色)が可能に。設置環境にマッチしたカラーコーディネートを行えるようになった。
記事執筆時点で互換性を備えるストリーミングサービスは、Amazon Music(最大96kHz/24bit)、Deezer、Tune In、SoundCloud。SpotifyはSpotify Connectを介しての対応となる。そのほか、Air Play 2やBluetoothによるワイヤレス接続をサポート。Bluetoothはapt X Adaptive(最大48kHz/24bit)コーデックに対応する。
前モデルに搭載されていたAlexaボタンは、Bluetoothペアリングボタンに変更され、楽曲再生における操作性を高めたとしている。また、外部端子としてUSB Type-Cを備えるが、こちらはサービス用となる。外形寸法は650W×210H×194Dmm、質量は6.6kg。