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公開日 2004/06/01 18:10
キヤノンがDVCの夏モデルを発表、さらなるシェア拡大へ「メダル宣言」
●キヤノン(株)、ならびにキヤノン販売(株)の両社は本日、CANONブランドの新製品デジタルビデオカメラの記者発表会を開催した。同社では、今夏に開催されるアテネオリンピックを契機に、DVC市場においてもスポーツ志向が高まると予測し、夏・秋のニューモデルとして新たに「IXY DV M3 KIT」、「FV M20 KIT」の2製品を投入する。
■デジタルビデオカメラ「IXY DV M3 KIT」/2004年7月中旬発売/\OPEN(予想実売価格12万円前後)
■デジタルビデオカメラ「FV M20 KIT」/2004年6月中旬発売/\OPEN(予想実売価格10万円前後)
本日の記者発表会会場にはキヤノン販売(株)から、常務取締役コンスーマ−マーケティングカンパニープレジデントの芦澤光二氏、キヤノン(株)イメージコミュニケーション事業本部副事業本部長の国吉孝氏が駆けつけた。
はじめに芦澤氏が登壇し、CANONブランドと新製品の販売戦略と語った。同社では今後、2004年秋ごろ各社のDVC新製品が群雄割拠する時期おいて、今回発表した新製品を中心により一層のシェア拡大を実現するため「メダル宣言」を高らかに掲げ、マーケティング、販売を強化していく考えであるという。「写真もビデオもダブルOK!」をキャッチコピーに、「写真DV」のコンセプトをコンシューマーに強くアピールした同社昨年のモデル「IXY DV M2 KIT」のヒットにより、「“デジタルフォトといえばキヤノン”というブランドイメージが今やユーザーの皆様に浸透して参りました」と芦沢氏は語る。
今年のキヤノンはDVCやデジタルカメラをはじめとするホームデジタルフォト製品をブランドの中心におき、対前年比176%の成長を目指す。「これからは動画も静止画も高画質で撮影できる“2 in 1”がDVCの常識になるでしょう」と芦沢氏は市場を予測し、さらに「今後は国内生産体性をさらに強化し、2006年から大分第2工場を稼動させます。デジタルフォトNo.1ブランドの確立をめざして参ります」と意気込みを明らかにした。
続いてキヤノン(株)の国吉氏が説明を行った新製品の特徴をご紹介していこう。
タテ型タイプの「IXY DV M3 KIT」は、昨年「動画も静止画も高画質な“写真DV”」のコンセプトの元にDVCの新しい可能性を開拓したヒットモデル「IXY DV M2 KIT」の後継機だ。「M2」よりも8割強のコンパクト化を実現しながら、高性能映像エンジン「DIGIC DV」に改良を加え、一層の高画質化を実現している。
CCDは200万画素の静止画記録を可能にする2.2メガピクセルCCDを搭載。レンズはキヤノン製光学10倍対応ズームレンズを搭載し、高屈折率低分散のガラス非球面レンズ、新NDシステムの採用と併せて高精細CCDの性能を活かした高解像記録を実現している。
また高精細CCDを有効活用し、ワイドテレビで高画質映像を楽しめる高解像度ワイドTVモードや、フルデジタル化した新デジタルオーディオLSIの採用など、高度な記録機能が搭載されている。外部機器との親和性も向上し、USB2.0インターフェイスの採用により、動画のPCへの高速転送も可能になった。また同社のデジタルフォトプリンターとつないで、本機に搭載された「イージーダイレクトボタン」を押すだけで手軽にフォトプリントが楽しめる。
その他にも夜間の撮影などに便利な「ミニビデオライト」や撮影時に影の映り込みをなくすための「リングライトアダプター」を付属する。前面にミラーパネルをあしらい、全体を高級感あふれるスパークリングシルバーにカラーリングしたスタイリッシュなデザインを採用。基本操作を全て片手で行える優れた操作性も実現されている。
「FV M20 KIT」は、同社が今年3月に発売した「FV M100 KIT」の上位機種となるモデル。高精彩、高解像度な画像を実現する高倍率光学14倍ズームレンズを搭載した2.2メガピクセル機だ。映像エンジン「DIGIC DV」により、本機でも高精細な動画と静止画の撮影を実現している。
スタイリッシュな2層メタリック塗装に金属パーツを配し、操作性、機能性を併せ持つスタイリッシュな横型コンパクトボディを実現。「M3」と同様、ワイドTVモードやオーディオLSIのフルデジタル化、「イージーダイレクトボタン」の採用により、様々な用途に活用して楽しめるデジタルビデオカメラとなっている。
なお、今回の新製品では、6月11日から10月11日の期間にかけ、両機の購入者にDVの映像をDVDへ簡単にダビング・編集して楽しむためのアプリケーションソフト「DVD MovieWriter Advance for Canon」(ユーリード社製)を無料ダウンロード配布するプレゼントキャンペーンが展開される。
最後に本日の記者発表の席にて行われた質疑応答の内容をご紹介する。
Q:今回「メダル宣言」を発表されたが、具体的に何色のメダルを目指すのか。シェアは何位を目標とするのか。
A:2004年秋口にはシェア20%台に乗せることを最低目標にしたい。単一機種ではトップを狙っていくつもりだ。
Q:デジタルカメラとはどのように市場の住み分けを行っていくのか。
A:デジタルカメラの市場でも、現在上位機種を中心とした製品の多様化が進んでいる。一方でDVCでも「2in1」のコンセプトが浸透し始めている。それぞれに個性が明確になる中、キャラクターとして重なる部分もあるが、境界は自ずと生まれていくものと考えている。
Q:新製品の海外販売はおこなわれるのか。
A:新製品でも海外へ向けて、「写真DV」のマーケティング戦略を展開していく。USAでは「DVフォトプラス」戦略を既にスタートさせている。アジアは「フォトDV」でのマーケティング戦略を決定している。ヨーロッパではコンセプトは統一していくが、スローガンはこれから決めていくつもりだ。
Q:「高輝度液晶パネル」への対応、三脚に据えての「リモコンによるズーム機能」など、他社が採用している便利な機能を今回のモデルで搭載しなかったのはなぜか。
A:高輝度液晶の技術は弊社でも評価しているが、ある種の条件下では弱点も指摘されている。現時点ではパーフェクトな機能ではないと判断したので、今回は透過型の液晶を搭載した。リモコンでのズームについては、機能としてはあったほうが良いと思うが、遠隔地でモニターをどうやって確認するかという問題が残っている。ここをクリアにした段階でCANONの製品にも搭載したいと考えている。
Q:「DIGIC DV」の特長を詳しく教えて欲しい。また今後の開発計画として、HDD内蔵のビデオカメラは視野に入れているか。
A:一般的には、総合的な画作りの基本がエンジンの段階で決定される。新しい「DIGIC DV」では、いっそうのキヤノンらしさと高画質が実現できた。動画だけでなく静止画の高画質もデジカメと同等の高いクオリティで実現できているという点が、キヤノン製品の優れた特長であると考えている。HDD内蔵の動画撮影機については、実現するのはまだ先のことではあると思う。HDDに記録した映像を、ダビング、編集などして2次媒体に記録するユーザーはコンシューマーレベルで少ないと考えている。映像ファイル圧縮技術の進歩、HDDの大容量化が実現した頃には再度検討していく価値があると考えている。
【問い合わせ先】
キヤノンお客様相談センター
TEL/0570-01-9000
(Phile-web編集部)
■デジタルビデオカメラ「IXY DV M3 KIT」/2004年7月中旬発売/\OPEN(予想実売価格12万円前後)
■デジタルビデオカメラ「FV M20 KIT」/2004年6月中旬発売/\OPEN(予想実売価格10万円前後)
本日の記者発表会会場にはキヤノン販売(株)から、常務取締役コンスーマ−マーケティングカンパニープレジデントの芦澤光二氏、キヤノン(株)イメージコミュニケーション事業本部副事業本部長の国吉孝氏が駆けつけた。
はじめに芦澤氏が登壇し、CANONブランドと新製品の販売戦略と語った。同社では今後、2004年秋ごろ各社のDVC新製品が群雄割拠する時期おいて、今回発表した新製品を中心により一層のシェア拡大を実現するため「メダル宣言」を高らかに掲げ、マーケティング、販売を強化していく考えであるという。「写真もビデオもダブルOK!」をキャッチコピーに、「写真DV」のコンセプトをコンシューマーに強くアピールした同社昨年のモデル「IXY DV M2 KIT」のヒットにより、「“デジタルフォトといえばキヤノン”というブランドイメージが今やユーザーの皆様に浸透して参りました」と芦沢氏は語る。
今年のキヤノンはDVCやデジタルカメラをはじめとするホームデジタルフォト製品をブランドの中心におき、対前年比176%の成長を目指す。「これからは動画も静止画も高画質で撮影できる“2 in 1”がDVCの常識になるでしょう」と芦沢氏は市場を予測し、さらに「今後は国内生産体性をさらに強化し、2006年から大分第2工場を稼動させます。デジタルフォトNo.1ブランドの確立をめざして参ります」と意気込みを明らかにした。
続いてキヤノン(株)の国吉氏が説明を行った新製品の特徴をご紹介していこう。
タテ型タイプの「IXY DV M3 KIT」は、昨年「動画も静止画も高画質な“写真DV”」のコンセプトの元にDVCの新しい可能性を開拓したヒットモデル「IXY DV M2 KIT」の後継機だ。「M2」よりも8割強のコンパクト化を実現しながら、高性能映像エンジン「DIGIC DV」に改良を加え、一層の高画質化を実現している。
CCDは200万画素の静止画記録を可能にする2.2メガピクセルCCDを搭載。レンズはキヤノン製光学10倍対応ズームレンズを搭載し、高屈折率低分散のガラス非球面レンズ、新NDシステムの採用と併せて高精細CCDの性能を活かした高解像記録を実現している。
また高精細CCDを有効活用し、ワイドテレビで高画質映像を楽しめる高解像度ワイドTVモードや、フルデジタル化した新デジタルオーディオLSIの採用など、高度な記録機能が搭載されている。外部機器との親和性も向上し、USB2.0インターフェイスの採用により、動画のPCへの高速転送も可能になった。また同社のデジタルフォトプリンターとつないで、本機に搭載された「イージーダイレクトボタン」を押すだけで手軽にフォトプリントが楽しめる。
その他にも夜間の撮影などに便利な「ミニビデオライト」や撮影時に影の映り込みをなくすための「リングライトアダプター」を付属する。前面にミラーパネルをあしらい、全体を高級感あふれるスパークリングシルバーにカラーリングしたスタイリッシュなデザインを採用。基本操作を全て片手で行える優れた操作性も実現されている。
「FV M20 KIT」は、同社が今年3月に発売した「FV M100 KIT」の上位機種となるモデル。高精彩、高解像度な画像を実現する高倍率光学14倍ズームレンズを搭載した2.2メガピクセル機だ。映像エンジン「DIGIC DV」により、本機でも高精細な動画と静止画の撮影を実現している。
スタイリッシュな2層メタリック塗装に金属パーツを配し、操作性、機能性を併せ持つスタイリッシュな横型コンパクトボディを実現。「M3」と同様、ワイドTVモードやオーディオLSIのフルデジタル化、「イージーダイレクトボタン」の採用により、様々な用途に活用して楽しめるデジタルビデオカメラとなっている。
なお、今回の新製品では、6月11日から10月11日の期間にかけ、両機の購入者にDVの映像をDVDへ簡単にダビング・編集して楽しむためのアプリケーションソフト「DVD MovieWriter Advance for Canon」(ユーリード社製)を無料ダウンロード配布するプレゼントキャンペーンが展開される。
最後に本日の記者発表の席にて行われた質疑応答の内容をご紹介する。
Q:今回「メダル宣言」を発表されたが、具体的に何色のメダルを目指すのか。シェアは何位を目標とするのか。
A:2004年秋口にはシェア20%台に乗せることを最低目標にしたい。単一機種ではトップを狙っていくつもりだ。
Q:デジタルカメラとはどのように市場の住み分けを行っていくのか。
A:デジタルカメラの市場でも、現在上位機種を中心とした製品の多様化が進んでいる。一方でDVCでも「2in1」のコンセプトが浸透し始めている。それぞれに個性が明確になる中、キャラクターとして重なる部分もあるが、境界は自ずと生まれていくものと考えている。
Q:新製品の海外販売はおこなわれるのか。
A:新製品でも海外へ向けて、「写真DV」のマーケティング戦略を展開していく。USAでは「DVフォトプラス」戦略を既にスタートさせている。アジアは「フォトDV」でのマーケティング戦略を決定している。ヨーロッパではコンセプトは統一していくが、スローガンはこれから決めていくつもりだ。
Q:「高輝度液晶パネル」への対応、三脚に据えての「リモコンによるズーム機能」など、他社が採用している便利な機能を今回のモデルで搭載しなかったのはなぜか。
A:高輝度液晶の技術は弊社でも評価しているが、ある種の条件下では弱点も指摘されている。現時点ではパーフェクトな機能ではないと判断したので、今回は透過型の液晶を搭載した。リモコンでのズームについては、機能としてはあったほうが良いと思うが、遠隔地でモニターをどうやって確認するかという問題が残っている。ここをクリアにした段階でCANONの製品にも搭載したいと考えている。
Q:「DIGIC DV」の特長を詳しく教えて欲しい。また今後の開発計画として、HDD内蔵のビデオカメラは視野に入れているか。
A:一般的には、総合的な画作りの基本がエンジンの段階で決定される。新しい「DIGIC DV」では、いっそうのキヤノンらしさと高画質が実現できた。動画だけでなく静止画の高画質もデジカメと同等の高いクオリティで実現できているという点が、キヤノン製品の優れた特長であると考えている。HDD内蔵の動画撮影機については、実現するのはまだ先のことではあると思う。HDDに記録した映像を、ダビング、編集などして2次媒体に記録するユーザーはコンシューマーレベルで少ないと考えている。映像ファイル圧縮技術の進歩、HDDの大容量化が実現した頃には再度検討していく価値があると考えている。
【問い合わせ先】
キヤノンお客様相談センター
TEL/0570-01-9000
(Phile-web編集部)
関連リンク
- ブランドCANON
- 型番本文を参照
- 発売日本文を参照
- 価格本文を参照
【SPEC】
「IXY DV M3 KIT」●撮像素子:1/3.4型インターレースCCD (総画素数:約220万、有効画素数:テープ記録時約123万/カード記録時約200万)原色フィルター ●液晶モニター:2.5型 TFTカラー液晶 約21.1万画素 ●撮影レンズ:光学10倍キヤノンズームレンズ ●レンズ構成:10群12枚(高屈折率ガラス非球面レンズ 1枚使用) ●使用カセット:MiniDVカセット ●記録媒体:SDメモリーカード/マルチメディアカード ●消費電力:ビューファインダー使用時/約3.3W ●外形寸法:約53W×107H×101Dmm (微小突起を除く) ●質量:本体約470g
「FV M20 KIT」●撮像素子:1/3.4型インターレースCCD (総画素数:約220万、有効画素数:テープ記録時約123万/カード記録時約200万)原色フィルター ●液晶モニター:2.5型 TFTカラー液晶 約12.3万画素 ●撮影レンズ:光学14倍キヤノンズームレンズ ●レンズ構成:10群12枚(高屈折率ガラス非球面レンズ 1枚使用) ●使用カセット:MiniDVカセット ●記録媒体:SDメモリーカード/マルチメディアカード ●消費電力:ビューファインダー使用時/約3.4W ●外形寸法:約77W×82H×134Dmm (微小突起を除く) ●質量:本体約585g
「IXY DV M3 KIT」●撮像素子:1/3.4型インターレースCCD (総画素数:約220万、有効画素数:テープ記録時約123万/カード記録時約200万)原色フィルター ●液晶モニター:2.5型 TFTカラー液晶 約21.1万画素 ●撮影レンズ:光学10倍キヤノンズームレンズ ●レンズ構成:10群12枚(高屈折率ガラス非球面レンズ 1枚使用) ●使用カセット:MiniDVカセット ●記録媒体:SDメモリーカード/マルチメディアカード ●消費電力:ビューファインダー使用時/約3.3W ●外形寸法:約53W×107H×101Dmm (微小突起を除く) ●質量:本体約470g
「FV M20 KIT」●撮像素子:1/3.4型インターレースCCD (総画素数:約220万、有効画素数:テープ記録時約123万/カード記録時約200万)原色フィルター ●液晶モニター:2.5型 TFTカラー液晶 約12.3万画素 ●撮影レンズ:光学14倍キヤノンズームレンズ ●レンズ構成:10群12枚(高屈折率ガラス非球面レンズ 1枚使用) ●使用カセット:MiniDVカセット ●記録媒体:SDメモリーカード/マルチメディアカード ●消費電力:ビューファインダー使用時/約3.4W ●外形寸法:約77W×82H×134Dmm (微小突起を除く) ●質量:本体約585g