• ブランド
    特設サイト
公開日 2007/01/11 12:06

<CES2007:DTS>次世代音声フォーマットのキーパーソン − Brian Towne氏インタビュー

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

円形の外観に、新しいロゴを配置したDTSのブース
DTSのデモブースでは、例年のような個室でデモをする形式ではなく、コンベンションセンター内でのブース展示を行っていた。

中央にDTS-HD Master Audioの7.1ch試聴コーナーを設けたブースのレイアウトはきれいにまとめられており、「ホームシアター」「PC」「カーオーディオ」「放送」「ゲーム」など、DTSの多様な取り組みが一目で分かるようになっている。

ブースの中央に設けられたDTS-HD Master Audio7.1chの試聴コーナー

DTSをアナログ信号にデコードして出力できるPCのデモ

DTS対応のカーナビを展示したコーナー


PS3やXBOX360を使ったDTSのデモコーナー

DTS-HD Master Audioを採用したBD、HD DVDの展示

DTS-HD Master Audio対応のAVアンプがオンキヨーから参考出品されていた

DTS社Senior Vice President Brian Towne氏にインタビュー


Senior Vice PresidentのBrian Towne氏に話を伺った
今回ブースにて、DTSの次世代音声フォーマットについての重要なカギ握るキーパーソンであるSenior Vice President、Brian Towne氏にお話を伺うことができた。

現在BDやHD DVDにおける次世代フォーマットは、DVD同様、DTSとDolbyの2つのフォーマットが均衡している。そこで、まずはTowne氏にDTSの特徴やメリットを伺うこととした。

ーLosslessのフォーマットについて、現在DTS-HD Master AudioとDolby True HDの2つの次世代フォーマットがあります。どちらもデコード時に損失のないリニアPCMへと戻せることを最大の特徴としていますが、DTS-HD Master Audioの良さはどんなところにあるのでしょうか?
ーBrian Towne氏
「特徴は3つあります。まず一つは、多くのユーザーがスムーズに次世代のAVエンターテインメントに移行できることです。DTS-HD Master Audioは、既存のDTSをコア部分として含み、さらにそのエキスパンション部分にロスレスのMaster Audioの機能を持たせています。このことにより、現在およそ8,000万台の規模で出回っているAVアンプを使用しているユーザーが、急激にAVアンプの買い換えを求められなくても済むことです。もちろん将来的には、対応アンプを使用することをお薦めしますが、次世代音声フォーマットを採用したハイビジョンソフトは、限られた人だけが楽しむというわけではないのです。家族・友人などより多くの人に楽しんでもらえるフォーマットであるということが特徴の一つ目です」。

ー二つ目のポイントとは?
ーBrian Towne氏
「DTS-HD Master Audioは可変ビットレートでのエンコード方式を採用しておりますが、BDの場合で最大24.5Mbps、HD DVDの場合で最大18.0Mbpsという高いビットレートを実現していることです」。


DTS社のPresident Jon E. Kirchner氏(左)と Senior Vice PresidentのBrian Towne氏(右)
ーでは、三つ目は?
ーBrian Towne氏
「3つ目はコンテンツ制作者側の話となります。DTS-HD Master Audioは、非常にシンプルなエンコード形式を採用していることです。映画などのコンテンツの制作者側が音声をストリームで作成していさえすれば、DTS-HD Master Audio/High Resolution Audioは非常にシンプルな作業でハイビジョンソフトのための音声を作成することができ、製作時間と消費コストの削減においてとても高いパフォーマンスを発揮します。しかも一つ目のポイントでお話しした幅広いユーザーへの適応性を備えています。ご存知のとおり、次世代ディスクと呼ばれるBDやHD DVDは、記録容量の大きさを活かしたハイクオリティな映像と音声が大きな特徴ですが、拡張機能や著作権保護プログラムなどDVDに比べてより複雑で、制作者側のチェック作業の手間はDVDの比ではありません。このような点から、DTS-HD Master Audioはコンテンツ制作者から非常に支持され始めているのです」。

ー今年のデモは視聴室ではなく、ブースによる出展とされていますが、来場者の新しい反応などがありましたら、お聞かせ下さい。
ーBrian Towne氏
「今年のブースに関しては、メビウスの輪をモチーフとし、リニューアルされたDTSのロゴ「Mobi」になぞらえた円形のブースです。DTSの活動全体が一目で分かるよううに配置されています。また試聴デモもオープンスペースとしたことにより、来場者が気軽に立ち寄れる雰囲気があり、多くの来場者を迎えております。また、今年はPDA端末を利用したアンケートを行っており、アンケートにお答え頂いた方から、サムソン、東芝、パナソニックなどの次世代ディスクプレーヤーを抽選でプレゼントすることにしており、好評をいただいています」。

ー新しいロゴ「Mobi」に込められた意味とは?
ーBrian Towne氏
「DTSは音の会社ではありますが、次世代のディスクに対応したフォーマットを出すに当たり、映像、音楽、さらには今回展示している様々なDTSの技術が一体となったエンターテインメントをイメージしています。会期中の来場はもちろん、DTSは来年もさらに“サプライズ”を用意して来場者を待っていることでしょう」。

(AV REVIEW編集部・立原)

ces2007

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 ビックカメラ、「ブラックフライデー」セールを11/16より開始。ECサイトでは11/15 22時より先行販売スタート
2 可愛すぎる、でも本格派のCDプレーヤー。Shanling「EC Smart」で始めるデスクトップCDオーディオのススメ
3 USB-Cで何ができる?!iPhoneユーザーなら知っておきたい「できること」総ざらい
4 【ミニレビュー】グランプリ受賞の実力、フルテックの電源ケーブル「Origin Power NCF(G)」
5 実は独自の “平面” 形状!? 新型振動板によるトゥルーサウンド、B&W「Pi8」「Pi6」の魅力に迫る
6 初めてのスクリーンなら シアターハウス「WCBシリーズ」が推し!高コスパで“王道シアター”
7 耳を塞がない “軟骨伝導” の音質が大幅アップ!オーディオテクニカ「ATH-CC500BT2」をシーン別にチェック
8 ビクター、“ブランド史上最軽量”のノイキャン搭載ワイヤレスヘッドホン「HA-S99N」
9 ハイエンド・ブックシェルフスピーカーの新たな息吹。音楽職人が立ち上げた新興英国ブランド・KUDOS
10 ビクター、イヤーカフ型の耳を塞がないイヤホン“nearphones”「HA-NP1T」。独自「フレキシブルアジャスト」機構を採用
11/13 10:44 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX