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公開日 2014/04/15 19:04
「ソニーは、プレミアム4K。」− 新4K BRAVIAの魅力と市場状況を同社幹部が解説
「2014年は4Kが本格的に普及する年に」
ソニーは、本日発表した4K対応液晶テレビ“BRAVIA”「X9500B」「X9200B」「X8500B」シリーズについての記者発表会を開催。ソニーマーケティング(株)プロダクツマーケティングGPホームエンタテインメントプロダクツマーケティング部 統轄部長の本多健二氏が出席し、製品の特長や販売戦略について説明した。
■「国内テレビ市場は下げ止まった」「2014年は4Kが本格的に普及する年に」
「今年は4Kが本格的に普及する年になると思っている」と語る本多氏はまず、2013年の国内テレビ市場が2012年と同じ程度の規模になりそうであるという見込みを紹介。「アナログ停波特需を境に需要は落ち続けているが、2013年で下げ止まった」とテレビ市場の状況を説明する。
そして、大型化、4K化、高付加価値化が進んでいることにも言及。2013年度は46型以上の金額構成比が約4割、そのうちの2割ほどを4K対応モデルが占めるというデータを紹介し、「直近の2月、3月は25%を超える勢いに成長している」とコメント。「2013年度は4Kがテレビ市場のなかでしっかり定着したと思っている」と続けた。
続けて、4Kテレビ購入者の年齢構成比データも披露。各社の4Kテレビが出揃った2013年8月のタイミングでは40代以上が中心だったが、2014年1月には20代と30代の購入者が増えており、若い世代にとっても4Kが特別なものではなく選択できるものになってきたことが、4K市場の伸びの背景にあるのではないか」と述べる。
そして、3シリーズ8モデルを揃える今回のラインナップに言及。「2013年は3機種からスタートし、年末に2機種を加えた5機種での展開だったが、今年は最初から8機種をラインナップした。最高の画質が欲しい方には『X9500B』を用意し、また、『X8500B』の49インチは価格も手ごろだ。このラインナップで4K市場の拡大を一気に図っていきたい」と語った。
■新モデルのポイントは「画質」「音質」「快速設計」
その新モデルについては、「X-Tended Dynamic Range PRO」や「ウェッジデザイン」などを始めとする様々な取り組みで画質と音質が大きく進化したとコメント。「そこに『快速設計』も基本機能として追加した。画質、音質、快速設計という3つの機能が、3シリーズに最適な形で盛り込まれている」とした。
そして「各社から4K対応テレビがたくさん登場してくるだろうが、単純に画素が4倍になっただけではなく、画質と音質による臨場感があること、それを快適に使えること、そして、長く安心して使っていただけること。この3つの機能が入って初めて快適に4Kテレビを使ってもらえると思っている」とし、同社の考え方がこれらを満たすものであるとアピール。「ソニーは、プレミアム4K。」というコミュニケーションメッセージで製品の魅力を訴えていくと語った。
本多氏が特に強調したのが、X9200Bで採用した「ウェッジデザイン」。「機能を優先するとデザインが犠牲になることがあるが、今回は性能とデザインの美しさを融合させた『機能美』に徹底的にこだわった」とし、くさび型形状によってスピーカーボックスの容量を従来の約1.5倍確保して音質を向上させたことなどを紹介する。
また、XB9200ではサブウーファーを前面配置へと変更した点もアピール。「一般に、低音は指向性がないのでサブウーファーの位置は関係ないとされているが、今回、前面にしたものを実際に体験してみると、音のレンジが確かに変わってくのが分かる」と述べた。
そして、暗い部分で使用していない電力を明るい部分に回すことで高輝度化する「X-Tended Dynamic Range」による高画質化にも言及。「光の効果が今までのテレビでは表現できなかったくらいリアルに表現できるようになった。さらに艶やかになったような感覚を味わっていただけるのではないか」と同機能の効果をアピールするとともに、「消費電力を変えずに高画質化するエコな点もポイントだ」とも語った。
なお、X9500Bでエリア駆動対応の直下型LEDバックライトを採用した点については、「2013年に『X9200A』を投入した際に、直下型モデルが欲しいという声を非常に多くいただき、その声に応えた」ためだとコメント。「9200Aでは、こだわりのある方からは『音がまだまだだね』と言われることも多かったため、かなりこだわりを投入したつもりだ」とした。
■「『4Kテレビと言えばブラビア』と言ってもらえるような圧倒的ナンバーワンを目指す」
今回の新製品群の、今後予定されている4K放送への対応状況について本多氏は「4K放送がどういう形になるかはNexTV-F(次世代放送推進フォーラム)からの発表がないとどうとも言えず、情報を待つしかない状況だ」としながらも、HDMI 2.0、HDCP2.2、HEVCデコーダーを内蔵していることを紹介。将来的に必要とされるであろうスペックに対して準備を整えているとした。
そのほか、販売台数目標について訊ねられると、「具体的な数値は公表していない」とする一方で、「市場全体で大型が伸びているという話をしたが、この比率をさらに伸ばして50%以上にしたい。4K比率も、金額で2倍以上にしていきたい。我々が市場を牽引してそこまで育てられるようにしていきたい」と回答。
市場シェアについても「2013年度に4Kモデルでの金額シェア約7割という地位を獲得できたが、ある意味でこれは異常だと思っていて、4K市場を早く起ち上げることが重要だ」とコメント。「結果として7割をとれるかは分からないが、『4Kテレビと言えばブラビア』と言ってもらえるような、圧倒的ナンバーワンを目指していきたい」とした。
以下、質疑応答の模様をお届けする。
Q.各社から4K対応モデルが揃うと価格競争という心配もあると思うが、どのような戦略を考えているのか。
A.自然な流れで価格が下がるというのはあると思が、価格競争はしたくない。しっかりと価値を伝えて、大事に4K市場を育てていきたい。
Q.他社では40インチというものも登場したが、インチ戦略など、今後の考え方を聞きたい。
A.若者がどういうニーズを持っているかもにもよるが、4K撮影可能なカメラも普及価格帯になってきていることもあり、そういう部分でも訴求できると思っている。生活に密着した、用途に合わせた提案をしていきたい。
Q.今回のモデルの価格設定の基準、理由を教えて欲しい。
A.4Kモデルを一年やってきて、市場を伸ばしていくためのバランスなどを考えながら、価格を提案したつもりだ。
Q.テレビ事業の分社化が発表されているが、販売の現場などへの影響は。
A.分社化の影響はないと考えている。グループ内の組織の問題なので、今まで通りの活動を行っていける。
Q.消費税増税が実施されて2週間くらいたつが、4Kテレビなどについて反動減などは出ていないのか。また、今後の見通しをどう捉えているか。
A.3月の特需はたしかにあり、前年の約30%増ほどだった。ただ、通年で見たときはそれほど大きな影響はない。新商品やW杯などのイベントに合わせてしっかりと需要を作っていきたい。
■「国内テレビ市場は下げ止まった」「2014年は4Kが本格的に普及する年に」
「今年は4Kが本格的に普及する年になると思っている」と語る本多氏はまず、2013年の国内テレビ市場が2012年と同じ程度の規模になりそうであるという見込みを紹介。「アナログ停波特需を境に需要は落ち続けているが、2013年で下げ止まった」とテレビ市場の状況を説明する。
そして、大型化、4K化、高付加価値化が進んでいることにも言及。2013年度は46型以上の金額構成比が約4割、そのうちの2割ほどを4K対応モデルが占めるというデータを紹介し、「直近の2月、3月は25%を超える勢いに成長している」とコメント。「2013年度は4Kがテレビ市場のなかでしっかり定着したと思っている」と続けた。
続けて、4Kテレビ購入者の年齢構成比データも披露。各社の4Kテレビが出揃った2013年8月のタイミングでは40代以上が中心だったが、2014年1月には20代と30代の購入者が増えており、若い世代にとっても4Kが特別なものではなく選択できるものになってきたことが、4K市場の伸びの背景にあるのではないか」と述べる。
そして、3シリーズ8モデルを揃える今回のラインナップに言及。「2013年は3機種からスタートし、年末に2機種を加えた5機種での展開だったが、今年は最初から8機種をラインナップした。最高の画質が欲しい方には『X9500B』を用意し、また、『X8500B』の49インチは価格も手ごろだ。このラインナップで4K市場の拡大を一気に図っていきたい」と語った。
■新モデルのポイントは「画質」「音質」「快速設計」
その新モデルについては、「X-Tended Dynamic Range PRO」や「ウェッジデザイン」などを始めとする様々な取り組みで画質と音質が大きく進化したとコメント。「そこに『快速設計』も基本機能として追加した。画質、音質、快速設計という3つの機能が、3シリーズに最適な形で盛り込まれている」とした。
そして「各社から4K対応テレビがたくさん登場してくるだろうが、単純に画素が4倍になっただけではなく、画質と音質による臨場感があること、それを快適に使えること、そして、長く安心して使っていただけること。この3つの機能が入って初めて快適に4Kテレビを使ってもらえると思っている」とし、同社の考え方がこれらを満たすものであるとアピール。「ソニーは、プレミアム4K。」というコミュニケーションメッセージで製品の魅力を訴えていくと語った。
本多氏が特に強調したのが、X9200Bで採用した「ウェッジデザイン」。「機能を優先するとデザインが犠牲になることがあるが、今回は性能とデザインの美しさを融合させた『機能美』に徹底的にこだわった」とし、くさび型形状によってスピーカーボックスの容量を従来の約1.5倍確保して音質を向上させたことなどを紹介する。
また、XB9200ではサブウーファーを前面配置へと変更した点もアピール。「一般に、低音は指向性がないのでサブウーファーの位置は関係ないとされているが、今回、前面にしたものを実際に体験してみると、音のレンジが確かに変わってくのが分かる」と述べた。
そして、暗い部分で使用していない電力を明るい部分に回すことで高輝度化する「X-Tended Dynamic Range」による高画質化にも言及。「光の効果が今までのテレビでは表現できなかったくらいリアルに表現できるようになった。さらに艶やかになったような感覚を味わっていただけるのではないか」と同機能の効果をアピールするとともに、「消費電力を変えずに高画質化するエコな点もポイントだ」とも語った。
なお、X9500Bでエリア駆動対応の直下型LEDバックライトを採用した点については、「2013年に『X9200A』を投入した際に、直下型モデルが欲しいという声を非常に多くいただき、その声に応えた」ためだとコメント。「9200Aでは、こだわりのある方からは『音がまだまだだね』と言われることも多かったため、かなりこだわりを投入したつもりだ」とした。
■「『4Kテレビと言えばブラビア』と言ってもらえるような圧倒的ナンバーワンを目指す」
今回の新製品群の、今後予定されている4K放送への対応状況について本多氏は「4K放送がどういう形になるかはNexTV-F(次世代放送推進フォーラム)からの発表がないとどうとも言えず、情報を待つしかない状況だ」としながらも、HDMI 2.0、HDCP2.2、HEVCデコーダーを内蔵していることを紹介。将来的に必要とされるであろうスペックに対して準備を整えているとした。
そのほか、販売台数目標について訊ねられると、「具体的な数値は公表していない」とする一方で、「市場全体で大型が伸びているという話をしたが、この比率をさらに伸ばして50%以上にしたい。4K比率も、金額で2倍以上にしていきたい。我々が市場を牽引してそこまで育てられるようにしていきたい」と回答。
市場シェアについても「2013年度に4Kモデルでの金額シェア約7割という地位を獲得できたが、ある意味でこれは異常だと思っていて、4K市場を早く起ち上げることが重要だ」とコメント。「結果として7割をとれるかは分からないが、『4Kテレビと言えばブラビア』と言ってもらえるような、圧倒的ナンバーワンを目指していきたい」とした。
以下、質疑応答の模様をお届けする。
Q.各社から4K対応モデルが揃うと価格競争という心配もあると思うが、どのような戦略を考えているのか。
A.自然な流れで価格が下がるというのはあると思が、価格競争はしたくない。しっかりと価値を伝えて、大事に4K市場を育てていきたい。
Q.他社では40インチというものも登場したが、インチ戦略など、今後の考え方を聞きたい。
A.若者がどういうニーズを持っているかもにもよるが、4K撮影可能なカメラも普及価格帯になってきていることもあり、そういう部分でも訴求できると思っている。生活に密着した、用途に合わせた提案をしていきたい。
Q.今回のモデルの価格設定の基準、理由を教えて欲しい。
A.4Kモデルを一年やってきて、市場を伸ばしていくためのバランスなどを考えながら、価格を提案したつもりだ。
Q.テレビ事業の分社化が発表されているが、販売の現場などへの影響は。
A.分社化の影響はないと考えている。グループ内の組織の問題なので、今まで通りの活動を行っていける。
Q.消費税増税が実施されて2週間くらいたつが、4Kテレビなどについて反動減などは出ていないのか。また、今後の見通しをどう捉えているか。
A.3月の特需はたしかにあり、前年の約30%増ほどだった。ただ、通年で見たときはそれほど大きな影響はない。新商品やW杯などのイベントに合わせてしっかりと需要を作っていきたい。