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公開日 2014/09/07 07:34

<IFA>ゼンハイザー「MOMENTUM In-Ear」をフライングゲット! − ドイツから速報レビュー

開封の儀を決行
山本 敦
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IFA2014の本会期2日目となる6日に、ゼンハイザーのダニエル/アンドレアス兄弟CEOがキーノートスピーチを行った。イベントを取材したら、何と新イヤホン「MOMENTUM In-Ear」をひと足先にゲットしてしまった!これは早速開封しなければ…。


MOMENTUM In-Ear
今回MOMENTUM In-Earはゼンハイザーのキーノートスピーチに参加したジャーナリストや一般来場者全員にもれなくプレゼントされたのである。太っ腹で粋な計らいに感謝!キーノートスピーチのレポートも後ほどたっぷりとご紹介するが、まずは皆様の関心も高いと思われるMOMENTUMシリーズ初のイヤホンがどんな製品で、どんな音がするのかレポートしたいと思う。

製品のパッケージ

本製品はケーブルに搭載されるリモコンの種類により、iOS版(型番:M2 IEi)とAndroid版(型番:M2 IEG)の2つが発売される。筆者がいただいたのはAndroid版のイヤホンで、パッケージには“For Samsung GALAXY”と記載されている。その隣には「LG、HTC、SONYやその他のタブレット&スマホ用」と書かれているので、要は3ボタンタイプのリモコンで操作できる端末ならOKということだ。

本体を巻き取って収納できる

専用ソフトケースが付属


M2 IEGは3ボタンリモコンを採用

イヤーチップはL/M/S/XSの4種類
製品の仕様については既にIFAのプレイベントであるShowStoppersのブースレポートでもお伝えした通りなので、詳しいことは本稿では割愛させていただくが、改めて独自のダイナミック型ドライバーが搭載されていること、ノズルにカスタム掘削のステンレス素材が使われていること、さらに樹脂製素材の筐体をポリカーボネートのシャーシでカバーしたダブルレイヤーのハウジングが採用されていることを、今一度本機の特徴として赤線を引いておきたい。本機に搭載されているドライバーの要素技術はゼンハイザーがアイルランドに構える工場で開発されたものなのだという。

ステンレス製のノズルを採用

本体の構造図


ノズル部分がやや手前側に傾いた形状としている

イヤーチップは中央に仕切りを設けている
前置きはこのぐらいにしておいて、音質をチェック…、する前に、装着性も確認しておこう。ノズルが少し長めに設計されているので、耳穴の奥までしっかりとフィットする。ハウジングが軽くコンパクトなので、女性ユーザーも心地良い装着感が得られるはずだ。

ケーブルのタッチノイズを防ぐ形状とした

耳に装着したところ


イヤホン部に近いケーブルはブラックとレッドのツートンカラー

L型のコンパクトなプラグを採用する
ケーブルはやや肉厚なフラットケーブル。R側のケーブルにリモコンが搭載されているのが、ほかの多くのリモコン搭載イヤホンと少し違うところ。身につけて軽く散歩してみたが、ケーブルのタッチノイズは気にならなかった。プレーヤー側の端子がL型なうえ、サイズがとても小さいので、本体を横に構えて動画やゲームを楽しむ際にホールド感が損なわれないのが嬉しい。

それではいよいよ試聴の方へ。なお、試聴ソースにはハイレゾの音源を使用しているが、Z2のヘッドホン出力はハイレゾ対応ではないことを念のためお断りしておきたい。

MOMENTUM In-Earのサウンドをチェックした

マイケル・ジャクソンのアルバム「XSCAPE」から『Love Never Felt So Good』のリスニングよりスタートしよう。中域の透明感が高く、見晴らしがとても良い。ボーカルのエッセンスがストレートに伝わってくる。高域の音色はキャラクターが明るく煌びやかで、中域とのつながりもスムーズだ。実は今回はIFAに出展するゼンハイザーのブースで、本機のプロダクトマネージャーに音づくりのポイントを聞くことができたのだが、「低域はオリジナルMOMENTUMのような力強さと存在感を意識した」と語っていた。実際に聞いてみるとベースやドラムスの音色はしっかりとした存在感を備えているものの、無理に量感を膨らませたようなわざとらしさがなく、自然なバランスとタイトな音像、アタックの鋭さを備えたクリアな低域が持ち味に感じられた。ミッドレンジを軸としたバランスの良さが好印象だ。

オーケストラはカラヤン/ベルリンフィルの「ドヴォルザーク:交響曲第9番『新世界より』」を試聴。細部まで解像感が高く立体的な演奏が展開される。ストリングスの高域が伸びやかで、残響の消え入り際が繊細に再現される。打楽器など低域の力強さがもう少し欲しいと感じる部分もあったが、この辺はハイレゾできちんと再現できる環境でチェックすれば手応えは変わってくると思う。

Daft Punkのアルバム「Random Access Memories」から『Doin' It Right』ではパワーをしっかりとコントロールしたナチュラルでタイトな低域が心地良い。中高域の見晴らしの良さ、明るいキャラクターが本機の特徴であることが次第に見えてきた。

Jane Monheitのアルバム「The Heart Of The Matter」から『Sing』を試聴してみる。やはりボーカルの存在感がハッキリと感じられる。濃密な情報量だ。アコースティックギターの音色は温かく、ふくよかさに満ちている。ニュートラルなバランスでありながら、各帯域の音がそれぞれの持ち味をしっかりと、いい意味で主張してくる。気がつけば音楽の中に自然と没入してしまうような、リスナーをぐいぐいと惹きつけるような魅力を持ったサウンドだ。

このサウンドのクオリティを備えながら、ヨーロッパでは99ユーロ(約13,400円前後)で販売されるというのだから、これは改めて大きなニュースだと実感させられた。ルックスとサウンド、両方で満足度の高いイヤホンだ。

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