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公開日 2015/02/19 00:24

CES Unveiled Tokyo開催 − 5月のCESアジアの展望とは/新興国市場のカギはスマホにあり

編集部:小澤 麻実
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International CESを主催する全米家電協会(CEA)は本日、都内にて「CES Unveiled Tokyo」を開催した。


毎年1月にアメリカ・ラスベガスで開催されているCESだが、今年5月25日〜27日には、初のアジア開催となる「インターナショナルCESアジア」が中国の上海新国際博覧中心(SNIEC)で行われる予定だ。


本日のCES Unveiled Tokyoは、その先駆けとなるイベントという位置づけ。CEA会長兼CEOのGary Shapiro氏や、業界分析担当ディレクターのSteve Koenig氏らが来日し、昨今の市場動向やトレンドなどについてプレゼンテーションを行った。

「インターナショナルCESアジア」とは

Shapiro氏は、現在中国やインドといった新興国市場がコンシューマーエレクトロニクス(CE)市場に於いて重要なマーケットとなっていることを説明。2014年は北米市場を上回り、世界で最も大きな規模となったという。人口が多く、経済的にも豊かになりつつあるこの市場をCEAは非常に重要視していることから、アジアでのショー開催も決まったかたちだ。

CEA会長兼CEO Gary Shapiro氏

「インターナショナルCESアジアはInternational CESよりも規模は小さくなるが、イノベーティブな会社を集めて展示を行う」と語るShapiro氏。会場の総面積は2万平方メートル(ネット面積は8,500平方メートル)で、中国や韓国はもちろん、東南アジア、欧米や東欧など世界各国から出店者が集まり、現時点でアウディやオーディオテクニカ、Gibson Brands、インテル、ハイセンスなど100社以上の企業が出展登録をしているとのこと。来場者についても、すでに80カ国から6,000人近くのバイヤー/ディストリビューター/エンジニアなどが入場登録を行っているという。

展示カテゴリは、ホームエンターテイメントやモバイルはもちろんIoT(Internet of Things:モノのインターネット)やウェアラブルデバイス、自動車、スマートホーム、3Dプリンターやロボティクス等いま注目を集める14の製品カテゴリが用意されている。今後は中国以外のアジア諸国にも拡大していくことを検討中とのことだ。

Shapiro氏は「CESアジアがテクノロジー業界に影響力を持つ全世界の人々が集結する場となるのは確実。イノベーティブで活発な意見交換ができる場にしていきたい」と展望を述べた。


新興国市場の伸びは「スマートフォン」がカギ

続いて業界分析担当ディレクターのSteve Koenig氏が昨今の市場動向やトレンドなどについてプレゼンテーションを行った。

CEA 業界分析担当ディレクター Steve Koenig氏

2014年の全世界のCE市場は約1兆ドル。9,200億ドルだった2010年と比べて成長を遂げている。この成長を牽引したのは中国をはじめとする新興国市場だ。前述のとおり、2014年は北米市場などのいわゆる成熟市場を抜いて世界第1位の規模に躍り出た。成長率も、北米などと比較して大きい。

2014年は、中国などの新興国市場が、北米市場などのいわゆる成熟市場を抜いて世界第1位の規模に

この成長の中心になっているのは「スマートフォン」だ。スマートフォンは、全世界のCE市場における主要7ジャンルの売上げのうち実に37%を占有。2015年には40%を占めるとの予測。しかも特に新興国での伸びが目覚ましく、全世界で約15億台の出荷台数のうち、75%が新興国向けだ。そしてそのうち34%(約5億台)は中国市場だという。

全世界のCE市場における主要7ジャンルの売上げのうち実に37%を占有。2015年には40%を占めるとの予測。しかも特に新興国での伸びが目覚ましい

Koenig氏は「新興国のコンシューマーはまずスマートフォンを買う。まだそこまで多くない予算で何を買うか考えたとき、様々な製品と接続して使えるし、ビジネスでも日常でも役立つスマホを選ぶということだろう」と分析。さらに、Xiaomiなど中国国内のスマートフォンメーカーも台頭してきており、グローバル展開も積極的に行っていることを紹介した。

成熟市場に比べ、新興国ではスマホのレベニューシェア比率が高い傾向がある

また、液晶テレビ市場についても説明。2015年の全世界出荷台数は約2.5億台を見込んでおり、その平均サイズは40インチ。特に新興国は新興国は最初から大型サイズを購入する傾向があると指摘。「大型テレビは成熟市場向けと言われているが、全世界的に求められるポイントだ」と述べた。

次ページ2015年CESのトレンドまとめ

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