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公開日 2012/01/26 17:45

フジフイルム、デジカメ“Xシリーズ”にレンズ交換式ミラーレス一眼「X-Pro1」

3種類の専用レンズも発表
ファイル・ウェブ編集部
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富士フイルム(株)は、同社のデジタルカメラ“Xシリーズ”の新しいラインナップに、レンズ交換式のミラーレス一眼カメラ「FUJIFILM X-Pro1」を2月18日に発売する。

本体の発売に合わせて、専用の交換レンズ3製品も発売となる。価格はオープンだが、それぞれの販売想定売価は下記の通りだ。


FUJIFILM X-Pro1/フジノンレンズXF35mm F1.4 R

フジノンレンズXF60mm F2.4 R Macro(左側)/XF18mm F2 R(右側)
・「FUJIFILM X-Pro1」(本体)/¥OPEN(予想実売価格150,000円前後)
・「フジノンレンズXF18mm F2 R」(交換レンズ)/¥OPEN(予想実売価格55,000円前後)
・「フジノンレンズXF35mm F1.4 R」(交換レンズ)/¥OPEN(予想実売価格55,000円前後)
・「フジノンレンズXF60mm F2.4 R Macro」(交換レンズ)/¥OPEN(予想実売価格60,000円前後)

本機は“Xシリーズ”のフラグシップとして加わるモデルとなり、センサーシステム、レンズおよびレンズマウント、さらには「FUJIFILM X100」(関連ニュース)にも採用された「ハイブリッドビューファインダー」を進化させた「ハイブリッドマルチビューファインダー」の採用がポイントとなる。

本機のために新規開発された4つの要素を採用

1630万画素 APS-Cサイズの「X-Trans CMOSセンサー」と「EXRプロセッサーPRO」を搭載

センサー部には新開発の有効1630万画素 APS-Cサイズの「X-Trans CMOSセンサー」を搭載。従来のデジタルカメラのセンサーでは、一般的に用いられている「2×2」の4画素を一単位としたカラーフィルター配列で発生しがちだったモアレや偽色を回避するため、光学ローパスフィルターをレンズとセンサーの間に挿入していた。ところがこのローパスフィルターが写真の解像感を損なう要因にもなっていたため、「X-Pro1」ではカラーフィルターを「6×6」の36画素を一単位とした非周期性の高い複雑な配列とした。これにより光学ローパスフィルターを介さずに、モアレや偽色の発生を抑え、加えて高い解像感を持った写真撮影を可能にした。

カラーフィルターの配列を変更した

光学ローパスフィルターを取り除いて解像感の高い画像を実現した

またこの「X-Trans CMOSセンサー」からの画像信号を受けて、高速かつ高精度の画像処理を可能にする「EXRプロセッサーPro」エンジンが搭載されている。圧電素子による超音波方式のセンサークリーニング機能を内蔵した。

“Xシリーズ”初のレンズ交換式モデルとなる本機のため、高画質と操作性を追求した「フジノンXFレンズ」が新たに開発された。本体の発売と同時に、上記3種類の単焦点レンズが発売となる。

いずれのレンズも色収差を徹底して抑えたという、非球面レンズを含むオールガラス製レンズが採用された。絞り羽根はどの絞り値を選んでも真円に近いきれいな絞り形状になるよう、加工を工夫して美しいボケ味を実現した。レンズ側に絞りリングも搭載され、1/3EVステップで調整できる。


レンズマウントはオリジナルの「Xマウント」を採用
レンズマウントはオリジナルの「Xマウント」を採用。マウント面からセンサーまでの距離である「フランジバック」を17.7mmに短縮し、さらにマウント面からレンズを約7.5mm深く潜り込ませる広い開口部を確保することで、バックフォーカスを可能な限り短縮した。これにより、周辺光量の低下を防ぎながら、画面のすみずみまで高解像な画像撮影を可能にしている。

撮影情報をデジタル表示する光学ファインダー(OVF)と、144万ドットの液晶パネルを使った電子ビューファインダー(EVF)の2つを、撮影の状況などに合わせて自動で切り替える独自の「ハイブリッドビューファインダー」を、レンズ交換式システムにも対応させた「ハイブリッドマルチビューファインダー」が本機には搭載されている。


本機の背面。「ハイブリッドマルチビューファインダー」と液晶モニターを配置した
「フジノンXFレンズ」の装着時には、レンズの焦点距離に合わせて18mmレンズを装着している際にはファインダー倍率を0.37倍に、35/60mmレンズ装着時には0.60倍にと、自動で切り替えを行いながら、撮影範囲を示すブライトフレームの大きさを変化させる機能を採用した。手動でファインダー倍率を変更することも可能だ。またボディ前面に配置した切り替えレバーにより、シャッターボタンに指を置いたまま、ファインダーをのぞきながらスムーズにOVF/EVFを切り替えることもできる。

また背面には約123万画素/視野率約100%の3.0型カラー液晶を配置した。

静止画撮影機能は、フィルムを選ぶ感覚で10種類の色彩や階調表現が使い分けられる「フィルムシミュレーションモード」を搭載する。また1コマの中に2つの画像を重ねて撮影できる「多重露出撮影」も楽しめる。カメラを動かしながら撮影した複数の画像から、高画質な1枚のパノラマ写真が生成できる「ぐるっとパノラマ」機能も備える。

専用ストロボも3月に発売予定

動画は最大1920×1080画素の音声付きフルHD動画が撮影可能。記録方式はH.264、ファイル形式はMOVになる。

外装は本体とトップカバーにマグネシウムダイキャストを採用。剛性を高めつつ、本体質量はバッテリーとメモリーカードを含めて約450gを実現している。

本日、富士フイルムは新製品の発表記者会見を開催した。冒頭には同社取締役 常務執行役員 電子映像事業部長の樋口武氏が登壇し、新製品「X-Pro1」の特徴を述べた。


富士フイルム(株) 樋口武氏
樋口氏ははじめに、昨年来同社のデジタルカメラ製品の売上げが好調に推移していることを紹介。CIPA出荷統計の調査データでは、ワールドワイドのコンパクトデジタルカメラ市場において、台数ベースで対前年比+1.4ポイント、金額ベースでは+2.2ポイントを記録したという。またハイエンドクラスのXシリーズや、FinePix Fシリーズの好調により、国内ではコンパクトデジタルカメラ市場の金額シェアが、対前年比で4.5%増となる19.0%を記録した。「2012年もこの勢いを持続させながら、X-Pro1の導入などにより、さらなるシェア拡大に向けて邁進したい」と樋口氏は意気込む。


ワールドワイドのシェア推移

国内市場でも好成績を残した
新製品「X-Pro1」については、「フジフイルムの総力を結集したカメラ。要素開発から2年をかけてつくりあげた」とみせる。本機はXシリーズの第4弾モデルであり、フラグシップに位置づけられる。「フルサイズ一眼の“大きいくて重い”という課題を解消しながら、画質も同等以上を実現したコンパクトなカメラ」として魅力をアピールする。

専用の「フジノンXFレンズ」についても、今後ラインナップをさらに充実させていくという。樋口氏は「今回は単焦点レンズ3機種を用意したが、2年以内に6本の新製品を加える予定。特殊撮影用のレンズなども検討していきたい」と述べた。また近日中には「Mマウント」の交換レンズとの互換性を持たせた専用マウントアダプターも発売が予定されている。

続いて「X-Pro1」の国内販売戦略について、同社コンシューマー営業本部長の小島正彦氏が紹介を行った。


富士フイルム(株) 小島正彦氏
昨年の国内販売実績については、「Xシリーズ、FinePix F/Zシリーズが好調に推移したおかげで、数量でシェア15%、金額でシェア19%という、前年を上回る成績を達成した」と小島氏は語る。「Xシリーズの高画質をお客様に認知いただき、その評判がシャワー効果となって、当社のラインナップ全体に広がってくれた」と考察を加える。そして、この流れを「X-Pro1」にもつなげていく意欲を示した。


フジフイルム デジタルカメラ製品のラインナップ

Xシリーズの好調が同社製品の好成績を牽引した
販売拡大のための戦略としては、本機の高画質を多くのユーザーが体験できるよう、施策を行うという。本日から同社のサイトに公開された「X-Pro1」の製品サイトでは、本機で撮影したサンプル画像などを公開していく。また、2月9日からパシフィコ横浜で開催されるイベント「CP+」には、フジフイルムとしてブースを出展し、本機のタッチ&トライコーナーやトークライブを充実させる。また2月17日から23日までの期間中には、東京・六本木の「フジフイルム スクエア」で「X-Pro1写真展」も開催を控えている。


【問い合わせ先】
FinePixサポートセンター
TEL/050-3786-1060

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製品スペックを見る
  • ジャンルデジタルスチルカメラ/静止画編集
  • ブランドFUJIFILM
  • 型番X-Pro1
  • 発売日2012年2月18日
  • 価格¥OPEN(ボディ単体・予想実売価格15万円前後)
【SPEC】●有効画素数:1630万画素 ●撮像素子:APS-Cサイズ X-Trans CMOSセンサー ●記録メディア:SD/SDHC/SDXCメモリーカード ●レンズマウント:FUJIFILM Xマウント ●EVF:0.47型カラー液晶ファインダー 約144万ドット ●液晶モニター:3.0型カラー液晶、約123万ドット ●外形寸法:139.5W×81.8H×42.5Dmm(奥行きはレンズ含む、ファインダー突起部含まず) ●質量:約450g (バッテリー、メモリーカード含む)
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