公開日 2013/08/20 10:00
【特集サウンドバー集中レビュー】パイオニア「HTP-SB550」
高橋敦が今注目のモデルを一斉試聴
>>本命「サウンドバー」一斉試聴のレビュー一覧はこちら
<MODEL 6>
音質にこだわったBluetooth対応サウンドバー
PIONEER
HTP-SB550
¥OPEN(予想実売価格35,000円前後)>>製品データベース
2012年10月中旬発売
■「バーチャル3Dサラウンド」で臨場感ある音場を楽しませてくれる
パイオニアが用意するふたつのフロントサラウンドシステムのうち価格帯としては手頃なモデル。フロントバー+サブウーファーの構成を採用。Bluetoothに対応している。
サラウンド音場は「バーチャル3Dサウンド」によって実現。また高音と低音など音の帯域ごとの発音タイミングを調整して音のズレを解消する「フェイズコントロール」も搭載。音場の再現精度をより高めている。
Bluetooth周りでは、独自の音質補正技術「サウンドレトリバーエアー」との組み合わせによって、圧縮伝送による音質劣化を補っていることがポイント。
基本仕様としては、HDMI入出力(ARC対応)、BDのロスレスHD音声フォーマットのデコーダーを搭載。
■サブウーファーはラック内設置も可能。バーもスリム
設置性も良好。超薄型+高さ調整可能な脚部でテレビの前に設置しやすい。サブウーファーもスリムなので縦での床置き、横でのラック内設置のどちらにしても省スペース。
■重低音にキレがあり細かいニュアンスも再現
映画は主にリスニングモードをAUTOにして試聴。
映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』冒頭のアクションシーンではまず、ゴロゴロと唸る空気感やジェット噴射の爆音が好感触。ほどよく引き締まっていてクリアな響きが生み出されており、印象が良い。サブウーファーにまたがる超低音にまでキレがあることがポイントだ。なお低音の具合はサブウーファー単体のボリュームで調整できる。効果音はその低音も含めてやや硬質でやはりキレを重視。コクピット内の全周的なサラウンド表現は控えめで、マリの歌声が後方から聴こえてくることはない。音声通信やアラームなどの情報量は存分に楽しめる。
映画『言の葉の庭』では、雨の公園の東屋での会話シーンをチェック。ヱヴァでの硬質な表現とは対照的に、こちらの作品では声も物音も柔らかい。作品ごとの個性を確かに描き分けるだけの能力があるということだ。柔らかな雨音が優しい空気感を作り出しており、そしてその雨音の音数の多さも感じられる。声はやや大柄で太さや厚みもある。台詞が少し拡大される感じなので、抑揚や息づかいなどの細かなニュアンスの届き具合もよい。
テレビのサイズと映画音場の広がりや厚みとのマッチングは、42型との組み合わせであれば問題ないが、55型クラスだと広さの面で少し物足りないかもしれない。
テレビ録画の天気予報等での声の調子は、硬すぎず、ぼやけることもなく、普通に聴きやすいトーン。リモコンの「セリフ」ボタンを使うと声が少し張って前に出てくる。
■オーディオ再生は穏やかでまとまりある音調
音楽はiPhoneからのBluetooth接続し、試した中で感触の良かったステレオモードを主に試聴した。
低音は柔らかめの表現。ベースは膨らみのある音色で、輪郭が少し弱いのはやや残念。シンバルやギターなどの高音も主張しないので、全体としてミドルレンジ中心にまとめた穏やかな音調という印象だ。
女性ボーカルは歌い手によって、柔らかく描き出したり硬質にクリアに描き出したりと、それぞれの色をしっかりと表現する。
▼その他のレビューはこちら
・BOSE CineMate 1 SR digital home theater speaker system
・DENON DHT-S413
・MAXELL MXSP-SB2000
・ONKYO SBT-100
・PANASONIC SC-HTB570
・SONY HT-CT660
・TDK Life on Record SP-XATV1000BK
・YAMAHA YSP-2200
<MODEL 6>
音質にこだわったBluetooth対応サウンドバー
PIONEER
HTP-SB550
¥OPEN(予想実売価格35,000円前後)>>製品データベース
2012年10月中旬発売
映画BD | ★★★★ |
テレビ番組 | ★★★★★ |
音楽 | ★★★ |
C/P | ★★★★ |
Bluetooth | HDMI入出力 | 光デジタル 入力 | 同軸デジタル 入力 | アナログ入力 | HDオーディオ対応 | サブウーファー |
○ | 入 3/出 1 | 1 | ー | 1 | ○ | 有 |
■「バーチャル3Dサラウンド」で臨場感ある音場を楽しませてくれる
パイオニアが用意するふたつのフロントサラウンドシステムのうち価格帯としては手頃なモデル。フロントバー+サブウーファーの構成を採用。Bluetoothに対応している。
サラウンド音場は「バーチャル3Dサウンド」によって実現。また高音と低音など音の帯域ごとの発音タイミングを調整して音のズレを解消する「フェイズコントロール」も搭載。音場の再現精度をより高めている。
Bluetooth周りでは、独自の音質補正技術「サウンドレトリバーエアー」との組み合わせによって、圧縮伝送による音質劣化を補っていることがポイント。
基本仕様としては、HDMI入出力(ARC対応)、BDのロスレスHD音声フォーマットのデコーダーを搭載。
■サブウーファーはラック内設置も可能。バーもスリム
設置性も良好。超薄型+高さ調整可能な脚部でテレビの前に設置しやすい。サブウーファーもスリムなので縦での床置き、横でのラック内設置のどちらにしても省スペース。
■重低音にキレがあり細かいニュアンスも再現
映画は主にリスニングモードをAUTOにして試聴。
映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』冒頭のアクションシーンではまず、ゴロゴロと唸る空気感やジェット噴射の爆音が好感触。ほどよく引き締まっていてクリアな響きが生み出されており、印象が良い。サブウーファーにまたがる超低音にまでキレがあることがポイントだ。なお低音の具合はサブウーファー単体のボリュームで調整できる。効果音はその低音も含めてやや硬質でやはりキレを重視。コクピット内の全周的なサラウンド表現は控えめで、マリの歌声が後方から聴こえてくることはない。音声通信やアラームなどの情報量は存分に楽しめる。
映画『言の葉の庭』では、雨の公園の東屋での会話シーンをチェック。ヱヴァでの硬質な表現とは対照的に、こちらの作品では声も物音も柔らかい。作品ごとの個性を確かに描き分けるだけの能力があるということだ。柔らかな雨音が優しい空気感を作り出しており、そしてその雨音の音数の多さも感じられる。声はやや大柄で太さや厚みもある。台詞が少し拡大される感じなので、抑揚や息づかいなどの細かなニュアンスの届き具合もよい。
テレビのサイズと映画音場の広がりや厚みとのマッチングは、42型との組み合わせであれば問題ないが、55型クラスだと広さの面で少し物足りないかもしれない。
テレビ録画の天気予報等での声の調子は、硬すぎず、ぼやけることもなく、普通に聴きやすいトーン。リモコンの「セリフ」ボタンを使うと声が少し張って前に出てくる。
■オーディオ再生は穏やかでまとまりある音調
音楽はiPhoneからのBluetooth接続し、試した中で感触の良かったステレオモードを主に試聴した。
低音は柔らかめの表現。ベースは膨らみのある音色で、輪郭が少し弱いのはやや残念。シンバルやギターなどの高音も主張しないので、全体としてミドルレンジ中心にまとめた穏やかな音調という印象だ。
女性ボーカルは歌い手によって、柔らかく描き出したり硬質にクリアに描き出したりと、それぞれの色をしっかりと表現する。
PIONEER HTP-SB550 【SPEC】<総合>●対応音声フォーマット:DTS-HD MA、Dolby TrueHD、Dolby Digital Plus、MPEG-2 AAC、Linear PCM、他 ●HDMI端子:入力×3、出力×1 ●音声入力端子:光デジタル×1 ●実用最大出力:フロント+センター…20W×3(1kHz,10%,4Ω,1ch駆動時)、サブウーファー40W(100Hz,10%,8Ω,1ch駆動時) ●消費電力:32W(待機時0.5W) <サウンドバー部>●ユニット:40×70mmフルレンジ×4 ●外形寸法:800W×100H×85Dmm(スタンド使用時) ●質量:1.6kg(スタンド使用時) <サブウーファー>●ユニット:130mm×1 ●外形寸法:435W×128H×363Dmm●質量:7.6kg |
▼その他のレビューはこちら
・BOSE CineMate 1 SR digital home theater speaker system
・DENON DHT-S413
・MAXELL MXSP-SB2000
・ONKYO SBT-100
・PANASONIC SC-HTB570
・SONY HT-CT660
・TDK Life on Record SP-XATV1000BK
・YAMAHA YSP-2200