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公開日 2014/04/10 11:00

全国ゼンハイザーファンの「生の声」を現地レポート! 熱いコメント続出の熊本編

【特別企画】ファンミーティング@熊本レポート
取材・構成/ファイル・ウェブ編集部
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「HD 800」など、ゼンハイザーの人気ヘッドホンを体験できるイベントが2月26日(水)と27日(木)、鹿児島と熊本で開催された。

会場には「HD 800」を筆頭にフラグシップイヤホン「IE 800」、ファッション性と音質を兼ね備えた「MOMENTUM」など様々な製品が登場。熱心なゼンハイザーファンが訪れた


今回の注目は、HD 800/700/650をバランス接続/アンバランス接続で聞き比べられること。組み合わせたのは同社のヘッドホンアンプ「HDVD 800」。
ゼンハイザーは、普段なかなか実機試聴の場がとれないユーザーのために、これまでも大阪などでファンミーティングをおこなってきた。今回の注目は、昨年12月に発売されたケーブルを使って、HD 800/700/650をバランス接続/アンバランス接続で聞き比べられるという貴重な体験ができたところ。組み合わせたのは同社のヘッドホンアンプ「HDVD 800」だ。会場には熱心なファンが足を運んだ。今回は熊本会場に来場したお二方のお話しをご紹介しよう。


大田黒 洋紀さん(37歳)


大田黒 洋紀さん
複数台のヘッドホンを所有し、自宅ではほぼヘッドホンのみで音楽を楽しんでいるという大田黒さんは、HD 800とHD 650のユーザー。「今回は、バランス接続でHD 800の音がどう変わるのか興味があったのと、まだ聴いたことがなかったHD 700を実際に聴けるということで、楽しみにして来ました」と話す。

大田黒さんは、「熊本に住んでいると、実機を聴けるところがなかったので…」と、HD 800もHD 650も実機を聴かないまま購入したのだという。


HD 800

HD 700

HD 650
HD 800 レビュー】【製品情報
2009年に誕生したゼンハイザーのフラグシップヘッドホン。10年以上の年月をかけて開発され、ヘッドホンサウンドのひとつの到達点を体現する銘機として、数あるハイエンドモデルのなかでも今なお別格の存在感を持っている。

HD 700 【レビュー】【製品情報
2012年に登場したHD 800の直系モデル。HD800の思想と技術をしっかりと受け継ぎつつ、価格を抑え、筐体もひとまわり小型化しているのが特徴だ。

HD 650 【レビュー】【製品情報
2003年の発売以来、現在もロングセールスを続けている“高音質・オープン型ヘッドホン”の象徴とも言えるモデル。


正直、初めて買ったゼンハイザーヘッドホンであるHD 650はそれほど気に入ってはなかったんです。だからHD 800を買うときも1〜2年くらい迷っていました。でもどうしても気になって…。知り合いに聞いたら『HD 650とはだいぶ違う音がするよ』と言われたので、購入を決めました。ものすごく勇気が要りましたよ、実際の音が分からないし、高いですし(笑)。

HD 800を最初聴いたときは、アンプとの相性が良くなかったせいで、すごくがっかりしたんですよ…買わなきゃよかったと思ったくらい(笑)。でも色々試行錯誤を重ねて、“これだ”というシステムを構築できたら、素晴らしい製品でした。

HD 800はアンプによって音が全然変わる。正直扱いづらいヘッドホンです。でも、うまく合うシステムと組み合わせると、他メーカーの色々なヘッドホンと比べても“異次元の音”がすると思います。よくHD 800は高音が良いと言われるけど、個人的には高音よりも、音の立体感と、ソースがハマったときの厚みは他に勝るものがないと思います。



「HD 800は他メーカーの色々なヘッドホンと比べても“異次元の音”がする」と語る
そんな大田黒さんのマイ・ベスト・システムは、オーディオ愛好家のお祖父さまから譲り受けたアキュフェーズのプリメインアンプ「E-305」とHD 800との組み合わせとのこと。4台ほど所有しているヘッドホンアンプのなかで、最も理想的な音がするという。

上流の機器も非常に重要なので、DACなどにもこだわっています。HDVD 800との組み合わせは今回初めて聴きましたが、純正アンプだけあって、今まで聴いた他のアンプとの組み合わせより良かったです。


HDVD 800 レビュー】【製品情報
左右対称設計のバランス回路構成を採用した同社初のヘッドホンアンプ。内部にはバーブラウン製の高品位DACチップを搭載し、192/24アップコンバート機能も備える。RCA、XLRをはじめ様々な端子を用意している。


そして、バランス/アンバランス接続の音の違いについても感想をうかがった。バランス接続(バランス駆動)は、いま注目を集めているトピックのひとつだ。

バランス駆動とは?
イヤホン/ヘッドホンのドライバーユニットには+(プラス)極とー(マイナス)極がある。通常採用されているアンバランス駆動では、左右チャンネルの+極のみをアンプに流し、ー極の信号はハウジング内でグラウンドと共通化。そのためグラウンドに駆動電流が流れこみ、電位が変動することによって音の歪みなどが発生する場合がある。
バランス駆動は、+/ー極両方をアンプ側へ接続して駆動するため、グラウンドが安定し歪みの抑制やノイズフロアの低減、クロストークの向上など音質的なメリットが得られる。


個人的には、バランス接続だと音圧や低音のメリハリ感が出るかわりに、高音のきらびやかさが減ってしまう印象がする。アンバランスにはアンバランスの良さがあるし、一長一短です。どちらが良いかは好みの問題じゃないでしょうか。


HD 650はバランス接続にするとかなり音が変わると感じたとのこと
ただ、HD 650はバランス接続にするとかなり音が変わりますね。ヌケが良くなる。バランス接続にした時の音の変化度合いを数字で言えば、HD 800が2だったのに対し、HD 650は8くらい違う印象。今まで抱いていたHD 650の音への印象が変わりました。これならHD 650を使ってみたいなと思いました。



CH 800 S/CH 700 S/CH 650 S 【製品情報
ノイトリック製4極XLRプラグでゼンハイザー製ヘッドホンの性能をフルに引き出すハイエンドケーブル。リード線はOFC製で、CH 800 S/700 Sはさらに銀メッキを施したものを採用している。


そしてHD 700は今回初めて聴きましたが、ノリと打ち込みはHD 800にも勝っていると思います。たぶん、HD 700の方が良いと言う人も大勢いるんではないでしょうか。若い人が洋楽やポップスを楽しむんだったら、HD 800ほど環境もシビアに選ばないし良いと思います。自分でも、音を聴いたらちょっと欲しくなってしまいました(笑)

「HD 700」を初めて聴いて「ちょっと欲しくなってしまいました(笑)」とのことだった


次ページDJ MORIOさんに聞く、DJヘッドホンブランドとしてのゼンハイザー

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