• ブランド
    特設サイト
公開日 2014/12/11 10:00

オーディオテクニカ新ポタアン「AT-PHA100」×人気イヤホン/ヘッドホン7モデルスクランブルテスト!

SHUREやゼンハイザー、カスタムIEMなどと組合せ
野村ケンジ
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
オーディオテクニカが初めて手がけたハイクオリティポタアン(ポータブルヘッドホンアンプ)+USB-DACである「AT-PHA100」は、自宅ではPC、屋外では(それぞれデジタル接続用アダプタが別途必要になるものの)iPodやウォークマンを接続して楽しめる、使い勝手の良いサイズ感とポータビリティを特徴としている。特に、サイド部分にレイアウトされたボリュームダイヤルは、操作しやすい大型サイズを実現しつつ、カバンの中に入れたときでも勝手に動いたりすることがない。一方でデスクの上では横に幅広設置できるため、小さすぎてガタついたりすることもないという、絶妙なデザインだ。

AT-PHA100

しかし「AT-PHA100」最大のアピールポイントといえば、やはりサウンドクオリティだろう。デジタル部の音質の要であるDACは、ESS社製「ES9018K2M」を搭載することで、384kHz/32bit(リニアPCM)&5.6MHz(DSD)対応というハイスペックを実現しつつ、音質面でもの高いクオリティを確保。一方のヘッドホンアンプ部も、プリ段にJRC製MUSEシリーズの新オペアンプ「MUSES 8832」、パワー段に専用設計のディスクリート回路を採用するなど、かなりのこだわりが投入されている。

そこで、今回は「AT-PHA100」と様々なヘッドホンやイヤホンを組み合わせて試聴。「AT-PHA100」の実力のほどを徹底検証すると共に、オーディオテクニカ製品からカスタムIEMまで、様々なイヤホン&ヘッドホンとの相性を確認することにした。是非とも導入の参考にして欲しい。

>>AT-PHA100単体レビューはこちら:
http://www.phileweb.com/review/article/201410/16/1381.html

==目次==
オーディオテクニカ ATH-MSR7
オーディオテクニカ ATH-IM04
SHURE SE846
SENNHEISER IE800
FitEar Parterre
JH Audio Roxanne
SHURE SRH1540


■オーディオテクニカ ATH-MSR7


ATH-MSR7との組合せ
音質調整時にこちらの製品をリファレンスとして採用したと思われる、格別の相性の良さ。押し出し感のある、芯のしっかりしたパワフルなサウンドで、ノリのよい演奏を聴かせてくれる。帯域バランスとしてはフラット特性なのだが、中域がしっかりと前にせり出しており、音楽的な表現が豊か。女性ヴォーカルは、少しハスキー系の、大人っぽい歌声を聴かせてくれる。低域、特にボトムエンドのフォーカス感はそれほど高くないが、自然な広がり感をもっているし、中域から低域の上の方(120Hzくらいまで)芯の通った力強いサウンドとなっているため、音楽性を阻害することはない。ベストマッチな組み合わせといえるだろう。

意外だったのが、ゲインはローがベストだったこと。ハイだと、ややジェントルさに欠けてしまい、十全ではないイメージとなる。「MSR7」自身、かなり鳴りやすいヘッドホンなのかもしれない。

■オーディオテクニカ ATH-IM04


ATH-IM04との組合せ
オーディオテクニカ製のイヤホンと言えば数多あるものの、今回の試聴でベストと感じたのは「ATH-IM04」だ。こちらも、「AT-PHA100」の開発段階で聴き込んだ様子がうかがえる相性の良さを持ち合わせていた。

サウンドの特徴としては、IM04ならではの解像感が高く、ニュアンス表現のきめ細やかさをあまさずすべて拾い上げてくれるといったイメージ。とにかくニュアンス表現が丁寧で細やか。おかげで、女性ヴォーカルなどはほんのちょっとかすれた、でも響きの心地よい歌声を楽しませてくれる。普段より、幾分多めの感情表現も嬉しい。

一方で、金管楽器は煌びやかながらもやや平面的という、BAならではのクセが露呈するところも興味深い。これは「AT-PHA100」がイヤホンのありのままの音を、ストレートに表現してくれる、と言うことだろう。それでいて、けっして嫌なサウンドキャラクターにならないところが絶妙なところ。「IM04」オーナーにとっては、なかなかベストなチョイスと言えるだろう。

■SHURE SE846


SE846との組合せ
まるで音の洪水。ピュアでストレートな、「SE846」らしさ全開のサウンドが存分に楽しめる。全体的には、ややウォーミーな印象のサウンドキャラクターだが、けっして抜けが悪いわけではなく、高域がとてもピュアな、のびのびとしたサウンドを楽しませてくれる。一方の低域は、塊感のある力強いサウンド。存在感のあるベースやドラムが、パワフルなリズムを刻んでくれている。それでいて、良好なまとまりがあり、演奏に一体感が生まれているから面白い。抜群に良好な相性といえる。

次ページ続いてゼンハイザー「IE800」などと組合せ

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 ソニー、第2世代フラグシップ・ミラーレス一眼「α1 II」。画質、操作性を着実に強化
2 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
3 目黒蓮を“もっとそばに”感じられる特別イベント。「レグザミュージアム〜The 6 STORIES〜」11/21から原宿で開催
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 ビックカメラ.com、「2025年新春福箱」の抽選申し込み開始。全66種類、iPadやPS5も登場
6 覚えておくと絶対便利!iPhoneの「計測」アプリでできる、あんなことこんなこと
7 ビクター「HA-A6T」レビュー!5000円切り完全ワイヤレスイヤホンは「価格を上回るクオリティ」
8 高音質と機能性を両立する新たなスタンダード機!AVIOTのANC完全ワイヤレス「TE-V1R」レビュー
9 Meze Audioが打ち出す待望の入門モデル。開放型ヘッドホン「105 AER」&イヤホン「ALBA」の音質に迫る
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/21 10:37 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX